Episode.6 RAINY
──Re:Build SIDE──
「……ったくよー……俺が方向音痴なの知ってるだろうがよ……」
あの見たこともねぇライダーたちと戦って一晩。
俺様……アポロンは結局帰り道も分からぬまま一人街中をさ迷っている。
よくよく思い出してみれば男の方は旦那から言われてた奴だった。
ぶっちゃけ女の方が戦ってて楽しかった。
それにしても、だ。
くそー……今いるところからでも姫矢グループ本社が見えるのに、どういうわけか一向に近づけねぇぞ。
むしろ遠退いてるぞ。
どうなってんだよこの街。
腹も減ってきたし、眠ぃし……
チクショー、あの男俺の方向音痴
知ってる癖にわざと一人で行かせたな……!
今頃デスクでせせら笑ってるんだろうよあの男は!
て言うか『アイツ』も俺にちょっかいかけてきたなら道案内くらいしろよ!
「……あ?」
すると俺を取り囲むように、十代後半のガキ共が現れた。
その腰にはベルトが巻かれている。
あー……昨日殺したガキの仲間か。
「昨日はナメた真似してくれたなァ!!」
「……んだよ。今機嫌がわりぃから向こう行ってろガキ共」
「ふざけんじゃねぇ!やっちまえ!」
《《《《Set up!》》》》
俺を取り囲んだガキ共が腰に装着されたベルトにジュエルを一斉に装填する。
どうやらひとりでダメなら集団で、という魂胆らしい。
《《《《チェーンジッ!》》》》
《キャッスルハードスマッシュ!》
《オウルハードスマッシュ!》
《スタッグハードスマッシュ!》
《パールシェルフィンガイア!》
俺を取り囲む怪人たちは赤、青、黄、桃と………なんともカラフルなカラーリングをしていやがる。
それしても、なんなんだろうな……。
あのガキ共が『コイツら』の力を使っていると考えると無性に腹が立つ。
まぁ……気のせいといえばそれまでなんだけどな。
実際俺自身はコイツらに直接会ったこともねぇし。
「気に入らねぇ………気に入らねぇなァ!
ションベン臭ぇガキ共がいっちょまえに戦場に出てきやがって……!
そんなに死にてぇなら、全員纏めて俺の糧にしてやるよ!!」
《ファントム!オーガ!》
《ライオンファンガイア!》
二本のカプセルを起動し、それぞれカプセルホルダーに装填する。
俺の隣に並び立つ2体の怪人たち。
コイツらも直接見たことない怪人たちだ。
コイツらもアンゲロスとも違うみてぇだが……そんなことはどうでもいい。
コイツらも俺の糧でしかない。
「鎧装…!」
《デュアルフュージョン!スキャッフォルドオーガ!》
エクスライザーから放たれた刻印が俺の体に刻み込まれ、隣に並び立った怪人たちが俺の体に吸収される。
それと同時に俺の体が作り替えられていき、やがて俺の姿はカプセルに宿った怪人たちの姿を掛け合わせたような姿となった。
「その前に……」
早速戦闘といきたいところだが……昨日の晩、あのガキ共が持ってた宝石みたいなものを拾ってきたんだ。
俺のミッションは写真に映っていた2人の男の始末。
ひとりは既に倒した。
……『アイツ』が渡してきたフェニックスとかいう怪人の力を宿した宝石がなかったら少しだけ危なかったがな。
だからよ………この宝石の回収はミッションの対象外だよな!
「……そらよっと!」
俺は宝石……『怪人ジュエル』の入ったアタッシュケースからジュエルを取り出し放り投げる。
「コイツっ!!」
放り投げられたジュエルを見ては駆け出すガキ共。
だけどもう遅い。
──コイツは俺のものだ。
左肩の巨大な口が胴体ごと引き裂くようにして開くとジュエルを全て飲み込む。
こうして左肩の口で喰らうことで、喰らったものの能力を自らの力として使えるようになる……らしい。
「ごちそうさん。
……さぁ、始めようか!!」
食事も済ませた。
ここからが本番だ。
ガキが4人だけというのもつまらないが退屈しのぎの遊びにはなるだろう。
まっ、退屈しのぎになればの話だがな。
「……ったくよー……俺が方向音痴なの知ってるだろうがよ……」
あの見たこともねぇライダーたちと戦って一晩。
俺様……アポロンは結局帰り道も分からぬまま一人街中をさ迷っている。
よくよく思い出してみれば男の方は旦那から言われてた奴だった。
ぶっちゃけ女の方が戦ってて楽しかった。
それにしても、だ。
くそー……今いるところからでも姫矢グループ本社が見えるのに、どういうわけか一向に近づけねぇぞ。
むしろ遠退いてるぞ。
どうなってんだよこの街。
腹も減ってきたし、眠ぃし……
チクショー、あの男俺の方向音痴
知ってる癖にわざと一人で行かせたな……!
今頃デスクでせせら笑ってるんだろうよあの男は!
て言うか『アイツ』も俺にちょっかいかけてきたなら道案内くらいしろよ!
「……あ?」
すると俺を取り囲むように、十代後半のガキ共が現れた。
その腰にはベルトが巻かれている。
あー……昨日殺したガキの仲間か。
「昨日はナメた真似してくれたなァ!!」
「……んだよ。今機嫌がわりぃから向こう行ってろガキ共」
「ふざけんじゃねぇ!やっちまえ!」
《《《《Set up!》》》》
俺を取り囲んだガキ共が腰に装着されたベルトにジュエルを一斉に装填する。
どうやらひとりでダメなら集団で、という魂胆らしい。
《《《《チェーンジッ!》》》》
《キャッスルハードスマッシュ!》
《オウルハードスマッシュ!》
《スタッグハードスマッシュ!》
《パールシェルフィンガイア!》
俺を取り囲む怪人たちは赤、青、黄、桃と………なんともカラフルなカラーリングをしていやがる。
それしても、なんなんだろうな……。
あのガキ共が『コイツら』の力を使っていると考えると無性に腹が立つ。
まぁ……気のせいといえばそれまでなんだけどな。
実際俺自身はコイツらに直接会ったこともねぇし。
「気に入らねぇ………気に入らねぇなァ!
ションベン臭ぇガキ共がいっちょまえに戦場に出てきやがって……!
そんなに死にてぇなら、全員纏めて俺の糧にしてやるよ!!」
《ファントム!オーガ!》
《ライオンファンガイア!》
二本のカプセルを起動し、それぞれカプセルホルダーに装填する。
俺の隣に並び立つ2体の怪人たち。
コイツらも直接見たことない怪人たちだ。
コイツらもアンゲロスとも違うみてぇだが……そんなことはどうでもいい。
コイツらも俺の糧でしかない。
「鎧装…!」
《デュアルフュージョン!スキャッフォルドオーガ!》
エクスライザーから放たれた刻印が俺の体に刻み込まれ、隣に並び立った怪人たちが俺の体に吸収される。
それと同時に俺の体が作り替えられていき、やがて俺の姿はカプセルに宿った怪人たちの姿を掛け合わせたような姿となった。
「その前に……」
早速戦闘といきたいところだが……昨日の晩、あのガキ共が持ってた宝石みたいなものを拾ってきたんだ。
俺のミッションは写真に映っていた2人の男の始末。
ひとりは既に倒した。
……『アイツ』が渡してきたフェニックスとかいう怪人の力を宿した宝石がなかったら少しだけ危なかったがな。
だからよ………この宝石の回収はミッションの対象外だよな!
「……そらよっと!」
俺は宝石……『怪人ジュエル』の入ったアタッシュケースからジュエルを取り出し放り投げる。
「コイツっ!!」
放り投げられたジュエルを見ては駆け出すガキ共。
だけどもう遅い。
──コイツは俺のものだ。
左肩の巨大な口が胴体ごと引き裂くようにして開くとジュエルを全て飲み込む。
こうして左肩の口で喰らうことで、喰らったものの能力を自らの力として使えるようになる……らしい。
「ごちそうさん。
……さぁ、始めようか!!」
食事も済ませた。
ここからが本番だ。
ガキが4人だけというのもつまらないが退屈しのぎの遊びにはなるだろう。
まっ、退屈しのぎになればの話だがな。