Episode.6 RAINY
「っ……!!」
エネルギーを纏い切れ味を増す刀身。
しかし、奴はこちらの斬撃を片手で防いでしまう。
火花を散らしながら奴の装甲を切断せんとばかりに刀身が食い込むが……
「ふざけてんのか?」
《カーバンクル》
「ちっ……!」
ステンドグラスのような奴の装甲のひとつひとつに白い怪人の幻影が浮かび上がる。
その瞬間、無数の宝石のようなものが奴の体から放たれる。
俺は慌てて飛び退くが、全てを回避することは叶わず、奴の攻撃を受けてしまう。
──やはりベースの能力も使えるわけだ。
スキャッフォルドオーガとかいうあのエクスキメラの素材となったファントム、『オーガ』は喰らった同族の力を己のものとするという反則的な能力が使用できる。
ちなみに今はカーバンクルという人造ファントムの能力を使ったようだ。
「勇騎……っ!」
「心配するな、アル!」
《回復!》
しかし、俺は飛び退いた勢いで、その場に落ちていたエナジーアイテムに触れた。
エナジーアイテムが俺の体に吸収されたと思いきや、体中の痛みがひいていく。
これがエナジーアイテム『回復』の効果。
エナジーアイテムを取得したものの傷を癒す効果があるのだ。
「礼を言うぜ……お前のお陰で傷も完治した」
「あぁ?……なんだこりゃ…でけぇメダル……?
俺が触っても何も起きねぇぞ……」
今頃になってスキャッフォルドオーガはこの倉庫全体に展開されたエナジーアイテムに気づく。
エナジーアイテムを見るのは初めてなのだろう。
興味があるのか、ダルそうにしながらもエナジーアイテム『マッスル化』に触れてみるが何も起きない。
このエナジーアイテムとは『エグゼイドの世界』に存在する仮面ライダーたちのみが使用できる補助アイテムであり、ガシャットを起動しゲームエリアが形成されると同時に現れるものだ。
取得したものに有利になる付随効果や逆に不利になる付随効果を与えるのだが、その恩恵を受けられるのはよくも悪くもエグゼイドの世界のライダーのみ。
俺も仮面ライダー電王の力を使っているとはいえ、俺が変身しているのはあくまでも“仮面ライダーエグゼイドの派生形態”。
当然、エナジーアイテムは問題なく使用できる。
そしてオーガとライオンファンガイアの力しか宿していないアイツにはその恩恵を受けることはできない。
「残念だけどな……そのエナジーアイテムの恩恵を受けられるのは俺だけなんだよ……!」
《高速化!》
俺は手近にあった黄色のエナジーアイテム『高速化』を取得する。
エナジーアイテムが俺の体に吸収されると、体が軽くなったような錯覚を覚える。
これが能力発動の合図。
俺は地面を蹴り駆け出すと奴に肉薄し切りかかる。
「っ……!!」
怪我が回復したことと、高速化のエナジーアイテムを取得したことで本来の実力を発揮出来るようになった。
俺は奴に反撃の隙すら与えずに何度も奴を切り裂いていく。
「こいつ……さっきと動きが……!
しゃらくせぇ……!」
《ベルゼバブ!》
ステンドグラスのような装甲に浮かび上がるのはカーバンクルとは別の怪人。
どことなく猫科の動物のような顔立ちが特徴のファントム……『ベルゼバブ』だ。
ベルゼバブの能力は『空間操作』。
異なる空間を繋いで瞬間移動してみせたり、敵対するものの攻撃を回避したりなど、その能力の幅は広い。
どうやら奴は俺の高速化をベルゼバブの瞬間移動で対応しようとしているらしい。
「……ベルゼバブの瞬間移動か。上等だっ!」
俺は更に高速化のエナジーアイテムを取得し、高速移動の制限時間を延長する。
こうして俺の高速移動と奴の瞬間移動による異次元の戦いが始まった。
エネルギーを纏い切れ味を増す刀身。
しかし、奴はこちらの斬撃を片手で防いでしまう。
火花を散らしながら奴の装甲を切断せんとばかりに刀身が食い込むが……
「ふざけてんのか?」
《カーバンクル》
「ちっ……!」
ステンドグラスのような奴の装甲のひとつひとつに白い怪人の幻影が浮かび上がる。
その瞬間、無数の宝石のようなものが奴の体から放たれる。
俺は慌てて飛び退くが、全てを回避することは叶わず、奴の攻撃を受けてしまう。
──やはりベースの能力も使えるわけだ。
スキャッフォルドオーガとかいうあのエクスキメラの素材となったファントム、『オーガ』は喰らった同族の力を己のものとするという反則的な能力が使用できる。
ちなみに今はカーバンクルという人造ファントムの能力を使ったようだ。
「勇騎……っ!」
「心配するな、アル!」
《回復!》
しかし、俺は飛び退いた勢いで、その場に落ちていたエナジーアイテムに触れた。
エナジーアイテムが俺の体に吸収されたと思いきや、体中の痛みがひいていく。
これがエナジーアイテム『回復』の効果。
エナジーアイテムを取得したものの傷を癒す効果があるのだ。
「礼を言うぜ……お前のお陰で傷も完治した」
「あぁ?……なんだこりゃ…でけぇメダル……?
俺が触っても何も起きねぇぞ……」
今頃になってスキャッフォルドオーガはこの倉庫全体に展開されたエナジーアイテムに気づく。
エナジーアイテムを見るのは初めてなのだろう。
興味があるのか、ダルそうにしながらもエナジーアイテム『マッスル化』に触れてみるが何も起きない。
このエナジーアイテムとは『エグゼイドの世界』に存在する仮面ライダーたちのみが使用できる補助アイテムであり、ガシャットを起動しゲームエリアが形成されると同時に現れるものだ。
取得したものに有利になる付随効果や逆に不利になる付随効果を与えるのだが、その恩恵を受けられるのはよくも悪くもエグゼイドの世界のライダーのみ。
俺も仮面ライダー電王の力を使っているとはいえ、俺が変身しているのはあくまでも“仮面ライダーエグゼイドの派生形態”。
当然、エナジーアイテムは問題なく使用できる。
そしてオーガとライオンファンガイアの力しか宿していないアイツにはその恩恵を受けることはできない。
「残念だけどな……そのエナジーアイテムの恩恵を受けられるのは俺だけなんだよ……!」
《高速化!》
俺は手近にあった黄色のエナジーアイテム『高速化』を取得する。
エナジーアイテムが俺の体に吸収されると、体が軽くなったような錯覚を覚える。
これが能力発動の合図。
俺は地面を蹴り駆け出すと奴に肉薄し切りかかる。
「っ……!!」
怪我が回復したことと、高速化のエナジーアイテムを取得したことで本来の実力を発揮出来るようになった。
俺は奴に反撃の隙すら与えずに何度も奴を切り裂いていく。
「こいつ……さっきと動きが……!
しゃらくせぇ……!」
《ベルゼバブ!》
ステンドグラスのような装甲に浮かび上がるのはカーバンクルとは別の怪人。
どことなく猫科の動物のような顔立ちが特徴のファントム……『ベルゼバブ』だ。
ベルゼバブの能力は『空間操作』。
異なる空間を繋いで瞬間移動してみせたり、敵対するものの攻撃を回避したりなど、その能力の幅は広い。
どうやら奴は俺の高速化をベルゼバブの瞬間移動で対応しようとしているらしい。
「……ベルゼバブの瞬間移動か。上等だっ!」
俺は更に高速化のエナジーアイテムを取得し、高速移動の制限時間を延長する。
こうして俺の高速移動と奴の瞬間移動による異次元の戦いが始まった。