Episode.1 VALZ
2016年12月25日。
あの日のことは今でも鮮明に覚えている。
母さんと一緒にホテルのレストランに食事に出かけ、そこで『あの怪物』に襲われた。
鋭く伸びた牙、6本の腕、無数の触手………思い出しただけでも震えが止まらない。
同時多発的に住人たちが怪物化し、一斉に暴れ出したのだ。
……助かったのは俺だけだった。
仮面ライダーと名乗る戦士に助け出された俺は、墓標のようにそびえ立つホテルで変わり果てた姿の母さんと対面した。
無残に食い散らかされた母さんの死体。
いつの間にか雪が降っていた。
雪は母さんの死体に降りかかり、紅に染まりやがて消えた。
俺にはそれが母さんが死を拒んでいるかのように見えた。
白い色で体を覆われるのを拒んでいるかのように見えた。
だから俺はクリスマスが大嫌いだ。
雪も大嫌いだ。
この季節になる度にあの日のことを思い出してしまうから………。
さて………そろそろ自己紹介しないと、だよね。
俺は椿 勝利(つばき かつとし)。
みんなからはショーリって呼ばれてる。
ちなみに俺も仮面ライダーだ。
あの日のことは今でも鮮明に覚えている。
母さんと一緒にホテルのレストランに食事に出かけ、そこで『あの怪物』に襲われた。
鋭く伸びた牙、6本の腕、無数の触手………思い出しただけでも震えが止まらない。
同時多発的に住人たちが怪物化し、一斉に暴れ出したのだ。
……助かったのは俺だけだった。
仮面ライダーと名乗る戦士に助け出された俺は、墓標のようにそびえ立つホテルで変わり果てた姿の母さんと対面した。
無残に食い散らかされた母さんの死体。
いつの間にか雪が降っていた。
雪は母さんの死体に降りかかり、紅に染まりやがて消えた。
俺にはそれが母さんが死を拒んでいるかのように見えた。
白い色で体を覆われるのを拒んでいるかのように見えた。
だから俺はクリスマスが大嫌いだ。
雪も大嫌いだ。
この季節になる度にあの日のことを思い出してしまうから………。
さて………そろそろ自己紹介しないと、だよね。
俺は椿 勝利(つばき かつとし)。
みんなからはショーリって呼ばれてる。
ちなみに俺も仮面ライダーだ。