「通りすがりの………仮面、ライダァ？
なんじゃそりゃあ！」

既視感バリバリのリアクションをとっても仕方がない。

名も知らぬ『通りすがりの仮面ライダー』は敵意を見せている。
こちらも応戦しなければやられる。
ならば……！


《リヒト！》《ドゥンケル！》

カプセルを起動するとカプセルホルダーにそれぞれ装填していく。

《デュアルフュージョン！ヴァルツ！ベーシック！》

《光と闇のマリアージュ！今こそ立ち上がれ最強のライダー！》

《ヴァルツガン！》

そしてエクスライザーでカプセルを読み込むと胸の前でトリガーを引き変身。

さらにエクスライザーをガンモードにするとエネルギーの弾丸を数発放ち牽制する。


《BLADE RISE！》

通りすがりの仮面ライダーは微動だにすることなく、その手に持った半正三角形の三角定規みたいなシルエットの刀剣型武器でエネルギーの弾丸を切り伏せていく。

て言うか何この刀！なんか見た目がスタイリッシュすぎて訳わかんねぇぞ……！


「どうした？せっかく“次代の王”の力なのに泣いてるぞ？」

「だからなんじゃそりゃ！」

《クローモード！》

『次代の王』？ヴァルツのことを言っているのだろうか。
確かにヴァルツは明らかに他のライダーのライダーシステムより性能が高く、俺も実はかなりその性能をもて余している。

でも、それがなんだと言うのか。

今度はガンモードからクローモードへとモードチェンジするとヴァルツガン、もといエクスライザーから二本の刃が飛び出す。

俺はヴァルツクローを構えると奴に斬りかかる。


「よくわかんねぇけどアンタの目的はなんだ！？」

「ならば俺に勝ってみせろ。そうしたら教えてやるよ……！」

「グッ……！」

一瞬の隙を突かれヴァルツクローを弾かれると蹴りを貰ってしまい吹っ飛ばされてしまう。

コンテナに激突しよろけるうちに奴の接近を許してしまい、刀によって更なる追撃を食らってしまう。


「ちっ……！」

《リヒト！バースト！》

このままじゃ奴のペースにはまってしまう。

俺はなんとか体制を建て直すと、奴の攻撃を避けるとカプセルを読み込ませ、高速移動を発動させるのであった。