「シィィィィィィ………！」


「……キモいんだよ、この虫野郎め……！」


試験菅やフラスコを破壊しながらスパイダーアンゲロスを地面に叩きつけると、そのまま踏みつけビームグレイブで滅多刺しにする。

なす術もなくビームグレイブによる攻撃を受け続けるスパイダーアンゲロス。



「………なっ！？」


止めの一撃を放とうというタイミングで何かが俺の腕に絡まり動かなくなる。

腕の方に視線を向けてみればそれがもう一体のスパイダーアンゲロスの放った蜘蛛の糸だというのがわかった。



「うわっ！」


その一瞬の隙をつくかのようにスパイダーアンゲロスに蹴りを入れられ、俺の体は吹っ飛ばされ、机に激突する。




「シィィィィィィ………！」


痛ぇじゃねぇか、この虫野郎………。

そんな事を思っている間にも2体のスパイダーアンゲロスがジワリジワリと迫ってくる。

なんとかしてこの手錠のように巻きついた蜘蛛の糸を切らねば自由に戦えない。




「シィィィィィィ！！」


奇声を上げながらスパイダーアンゲロスは飛びかかり、その鉤爪で切り掛かってくる。




「今だ！」


そのタイミングで俺は両腕を差し出すように前に出す。

すると鉤爪によって腕を締め上げていた蜘蛛の糸は切れて腕が自由になった。



「おかげで自由になったよ………ありがとう。なんてなっ！」

両腕が自由になると、再びビームグレイブを手に取り先程のスパイダーアンゲロスの腹部を貫く。

そしてバックルを操作しエネルギーチャージする。



《IGNITION！OVER-DRIVE！》


「これで終わりだぁぁぁ！」


エネルギーチャージされたビームグレイブの刀身から大量のエネルギーが注ぎ込まれる。




「ぎっ………ギギィィィィィィィィ！！」


そしてスパイダーアンゲロスは物の怪のような断末魔を上げながら爆炎に包まれた。