Episode.5 DUAL FUSION
「このぉぉぉぉ!!」
お嬢ちゃんは黒いもやのようなものを俺に向かって放つ。
それはあっという間に俺の全身を包む。
羽音や“それら”が互いに擦れる音が耳障りだがわかってしまう。
さしずめ“蜂の形”をした爆弾、ってとこか?
その瞬間、俺の視界を眩い光が覆う。
それにともなう熱と爆音。俺を覆っていた蜂型爆弾が炸裂したのだ。
────だが…………
「嘘っ!?」
「………どうやら効かねぇみてぇだわ」
爆煙を振り払い、奴の前に立つ。
俺の体はほぼ無傷。
クロスライドによる防御力の強化だけではない。
見れば俺の体も他のライダーたち同様光に包まれている。
これはヴァルツ………椿が放ったあの光の効果だ。
この光はどうやら他のライダーたちの攻撃力や防御力を強化する効果があるようだ。
「嘘っ………!?」
「わりぃな………俺も前にアンゲロスと戦ったことあるから分かるけどな………。
これ以上お前たちを放っておくことは出来ねぇんだわ………!
それに“お前”はよくても………その“お嬢ちゃん”は………」
「なんのことだよッ!!」
今度は細身の刀を召喚すると斬りかかるお嬢ちゃん。
俺はその刃を左腕のアームカッターで受け止める。
───やっぱり“自覚なし”、か。
致し方ない、か。
だったらいっそこのまま…………!
《バイオレントドゥーム!バイオレンスレイジ!》
全身から冷気を放つ。
慌てて飛び退くクイーンワスプアンゲロス。
しかし…………
「しまった!?」
奴の足元を氷付けにすることで奴を拘束した。
「安心しな…………“痛みは一瞬だ”」
先輩ライダーの一人の台詞をお借りし、俺は右のアームカッターに紫のオーラを纏わせる。
…………願わくばこのアンゲロスが“真実”を知る前に。このお嬢ちゃんが苦しまずに解放されるように。
一撃で…………一撃で仕留めてやる………!
「でやぁぁぁぁぁぁ!!」
右腕を大きく振るう。
アームカッターから巨大な紫の光刃が伸びて奴目掛けて伸びる。
「「「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」」」」
奴の後ろにいたアンゲロスたちもその巻き添えを食う形で飲み込まれ蒸発する。
これでいいんだ……これで…………。
しかし……………
「………っ!」
当のあのアンゲロスは………クイーンワスプアンゲロスはいない。
とっさに蜂型の爆弾を使い逃げたのか!
「………しまった………!」
───この時、俺も知るよしもなかった。
この時彼女を仕留めていれば………。
俺が彼女を取り逃したことで、彼女と……それから“あいつら”を地獄に叩き落とすことになるということを。
そして、彼女を長くにわたって苦しめることになろうとは………。
思ってもなかったのだ。
お嬢ちゃんは黒いもやのようなものを俺に向かって放つ。
それはあっという間に俺の全身を包む。
羽音や“それら”が互いに擦れる音が耳障りだがわかってしまう。
さしずめ“蜂の形”をした爆弾、ってとこか?
その瞬間、俺の視界を眩い光が覆う。
それにともなう熱と爆音。俺を覆っていた蜂型爆弾が炸裂したのだ。
────だが…………
「嘘っ!?」
「………どうやら効かねぇみてぇだわ」
爆煙を振り払い、奴の前に立つ。
俺の体はほぼ無傷。
クロスライドによる防御力の強化だけではない。
見れば俺の体も他のライダーたち同様光に包まれている。
これはヴァルツ………椿が放ったあの光の効果だ。
この光はどうやら他のライダーたちの攻撃力や防御力を強化する効果があるようだ。
「嘘っ………!?」
「わりぃな………俺も前にアンゲロスと戦ったことあるから分かるけどな………。
これ以上お前たちを放っておくことは出来ねぇんだわ………!
それに“お前”はよくても………その“お嬢ちゃん”は………」
「なんのことだよッ!!」
今度は細身の刀を召喚すると斬りかかるお嬢ちゃん。
俺はその刃を左腕のアームカッターで受け止める。
───やっぱり“自覚なし”、か。
致し方ない、か。
だったらいっそこのまま…………!
《バイオレントドゥーム!バイオレンスレイジ!》
全身から冷気を放つ。
慌てて飛び退くクイーンワスプアンゲロス。
しかし…………
「しまった!?」
奴の足元を氷付けにすることで奴を拘束した。
「安心しな…………“痛みは一瞬だ”」
先輩ライダーの一人の台詞をお借りし、俺は右のアームカッターに紫のオーラを纏わせる。
…………願わくばこのアンゲロスが“真実”を知る前に。このお嬢ちゃんが苦しまずに解放されるように。
一撃で…………一撃で仕留めてやる………!
「でやぁぁぁぁぁぁ!!」
右腕を大きく振るう。
アームカッターから巨大な紫の光刃が伸びて奴目掛けて伸びる。
「「「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」」」」
奴の後ろにいたアンゲロスたちもその巻き添えを食う形で飲み込まれ蒸発する。
これでいいんだ……これで…………。
しかし……………
「………っ!」
当のあのアンゲロスは………クイーンワスプアンゲロスはいない。
とっさに蜂型の爆弾を使い逃げたのか!
「………しまった………!」
───この時、俺も知るよしもなかった。
この時彼女を仕留めていれば………。
俺が彼女を取り逃したことで、彼女と……それから“あいつら”を地獄に叩き落とすことになるということを。
そして、彼女を長くにわたって苦しめることになろうとは………。
思ってもなかったのだ。