Episode.4 CROSS

──EIN SIDE──


「くっそ………こいつら!ちょこまかと!」


時折攻撃を受けながらも、アンゲロスたちの攻撃を捌いていく。

地面に叩きつけられた勇騎を助けに行きてぇところだがアンゲロスたちの猛攻がそれを許さない。




「チッ………!」


アインで飛行能力を持つのはスザクフォームと全部のせのオーバードライブのみ。

だからこのアンゲロスたちのように飛行能力を持つ相手には必然的に使える派生形態も限られてくるし、それによって戦術の幅も限られてくるワケだ。



………いっそ一度スタンダードフォームに戻ってオーバードライブするか?



いや、ここでオーバードライブを使ってもこれだけの実力をもつアンゲロスたちを相手に倒し切れるとは思えないし、それに時間制限もある。


ここはスザクフォームでなんとかするしかないか………!




「落ちろってんだよ!」


翼から羽根型の弾丸、通称『フェザービット』を射出。

アンゲロスの放った弾丸を打ち落としていく。

羽根と火球がぶつかり合い爆ぜ、爆煙に包まれ、視界を遮られる。




「なっ!?うわぁぁぁぁぁぁ!!」


爆煙を引き裂くように巨大な尻尾が迫る。

反応が遅れ、尻尾による一撃を喰らってしまい俺まで地面に叩きつけられる。




「~~~ッ!今のは効いたぜ………!」


自分たちの得意な戦場に誘導した上で、俺たちの戦術を封じ、更には仲間と分断させる。

ここまでは奴らの思い通りってワケか。



………おもしれぇ。



俺は仮面の下で笑みを浮かべると再び朱雀槍アインランスを構え、6枚の翼で再び空へと舞い上がるのだった。
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