Episode.4 CROSS

──RIVEL SIDE──



「くっ……!」


勝利が蝙蝠のアンゲロスに苦戦していた頃、俺たちも同じくコウモリのアンゲロスの群れに苦戦を強いられていた。


増援でやってきたコウモリのアンゲロスとあのグロテスクな見た目の生首……もとい蛇のアンゲロス。

一体一体の実力も高い上に、連携もしっかりしている。



「くっそ………!次から次と………!邪魔くせぇ!グッ!」


輝は朱雀槍・アインランスを振るいながらバットアンゲロスたちの攻撃を捌いていくが、捌ききれずに攻撃を受けてしまう。




「輝!………うおぉぉぉぉっ!?」


苦戦している輝を助けに行こうとするもこちらも鎖で構成された体をもつアンゲロス……スネークアンゲロスの尻尾による強烈な一撃を喰らい地面に叩きつけられてしまう。




「ぐっ………!流石にこれはキツイな………!」


すぐさま立ち上がるとエグゼイドムテキゲーマージュエルを取り出す。



しかし………




「させるか!」


複数いたバットアンゲロスのうちの一体が火球を放つ。

火球はジュエルを握る右腕にヒットし、ジュエルを弾かれてしまう。



「しまった!」


慌ててジュエルを拾いに行こうとするも、もう一体のバットアンゲロスが眼前に立ち塞がる。




「………やるな………!」


離れた位置から俺の腕に火球を当てる狙いの正確さ、仲間との意思疎通、どれをとっても一流だ。

──こいつら戦い慣れしてやがる。

仮面の下で汗が滴り落ちるなか、俺は静かに拳を構え直す。


なんとか、コイツらの連携を崩さないと……!
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