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家までの帰り道、色々な事を話した
彼の名前は、沖矢昴。東都大学大学院工学部博士課程に在籍で、27歳。


いやいや、赤井さん貴方31か32でしたよね？
サバ読み過ぎやないかな？



「沖矢さんって、とても面白い方ですね…
あ、ここです」

「あまり言われた事は無いのですが…
とても立派な家ですね」

「色々と気に入ってますよ。ふふふ」

「龍咲さん、と仰るのですね？」

「はい。すみません…沖矢さんの事ばかり聞いてしまって…」



ミヤビはこの帰り道ずっと沖矢さんのことを聞いていたので
自分の話はせずに来てしまっていた。
いや、敢えてそうしたのだが…



「いえ、僕も楽しかったですし今度お会いした時は、
龍咲さんの事教えて下さいね」

「はい。是非とも！」



それでは。と背を向けて帰っていく
沖矢さんに軽く会釈をする。



「またね。シルバーブレッドさん…」




その小さな声に足を止めていた沖矢さんの事は知らずに、ミヤビは玄関へと入っていった