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ぴゅー……パァァン！



「ちっ！最悪だッ！！！」

「ミヤ！」

「オルガ、ビスケット、先に行く！」



ほら見ろ、嫌な予感が見事に的中だ！
程なくしてミサイルの雨が降り注いだ
建物が揺れて走りづらい…
それでもミヤビは演習場に急いだ



「ミヤビ！」

「あ、三日月！」



おやっさんが整備してくれいるモビルワーカーに乗り込むところで、三日月と合流した
少し遅れて、シノ、アキヒロが来た
四人は敵を抑えるためにモビルワーカーを走らせる



「やたら打ってくるなあ…」

「相手は金持ちかあ？」



ミヤビの独り言にシノが通信で答えて来た
確かに。こんだけ打って来れるって…
なかなかの金持ちだなあ。



「ん？、来るな」

「うん。来るよ」



殺気を捉えたミヤビが構えると、三日月もまっすぐ前を見つめている。
目の前は敵が土砂降りのように打って来るミサイルの土ぼこりで何も見えないが、確かに近づいて来ている



「なるぼど。ギャラルホルンかあ…何と無く見えて来たぞこの展開。」

「一人で納得してるなよ！あのモビルワーカーはギャラルホルンじゃねぇかよ！」



ミヤビは先陣切って走り出す
他のモビルワーカーもミヤビに連れられ走り出した。


クーデリア・藍那・バーンスタインのお嬢様が来て早々の夜中、しかも相手は世界トップのギャラルホルンと来ている。

これじゃ、あいつら一軍は裏から逃げるだろうなあ
まあ、そこはオルガがなんとかするだろ…
今は目の前の敵が先決だな



「ギャラルホルンっていってもこんな物なのか？
…それとも下っ端なのか…」



ミヤビは次々にギャラルホルンのモビルワーカーを落として行く。
敵の弱さにミヤビは阿っけにとられていた



「シノの隊は一旦下がれ！
ダンテの隊と交代で球の補給だ！」

「オルガ？！お遅ぇーぞ！」

「悪りぃな。ミヤとミカ、それにアキヒロも戻れよ」



ミヤビはりょーかい。と返事を返していると
オルガの言う通りダンテの隊が降りて来た
それをミヤビは確認すると弾薬の補給に戻る



「弾薬の補給をします！」



ミヤビはありがとう、とお礼を言いながら
球の補給が終わるまで、コックピットに立ち
上半身をモビルワーカーから出した状態で
目の前で繰り広げられている戦いを見つめていた



「あれ、球殆ど減ってないですね。それに機体にもあまり傷がないし…」

「ミヤビは、うまいから。当てるのも避けるのも」

「ありがとう、三日月」



弾薬を補給してくれている自分よりも幼い男の子が不思議そうに話している。
ちょうど隣で弾薬の補給をしていた三日月が答えてくれた


弾薬の補給終わりました！と声がかりミヤビは、コックピットに戻り三日月と一緒に戦場に戻った



「さてさて、遊びましょー！」



ミヤビは楽しそうに、敵のモビルワーカーを
確実に落として行く。それと同様に現主力の三日月、アキヒロも敵を倒していた



「よし！ミヤとミカ、それにアキヒロが食いついた！
混戦ならあいつらに勝てるのは、そうは居ねぇ。
宇宙人ネズミの本領発揮ってところだ」



オルガは戦場をよく見て、みんなに指示を出している。負傷者の救助をしながら、立て直そうとしていた。
そんな時ビスケットからの通信が入って来る



「悪い方の読みが当たったよ。
……一軍は今社長と一緒に裏口から戦闘域を全速力で離脱中！」

「だと思ったあ！彼奴らが戦場に来る訳がないしな。オルガ策あるんだろ？」



またまた予想的中。一軍のチキンが戦えるはずがないし、そもそも来たとしても足手まといの邪魔にしかならないし、ある意味好都合だな



「勿論だぜ、ミヤビ。なあビスケット！」

「だね！」



ビスケットが一言言い放つと、空には 赤い信号弾が５つ空高く昇っていた



「なんだあれ？信号弾？？」

「あぁ。どうやら俺たちのために囮になってくださるみてぇだ。」


ユージンが戸惑いながら空を見上げていると
オルガが信号弾を見つめながら答えた