今宵に乾杯 **
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『ふーっ、皆んなだいぶ呑んだね。』
「…お前は何でそんなに平気なんだ。ひっく…」
『私意外と強いみたい。』
酒飲みを始めて数刻が経つと、部屋は死屍累々と化している。
部屋の主である長次は床に伏してるし小平太はどんどーん!って言ってどこかに消えるし仙蔵は焙烙火矢を眺めているしは組の二人はいびきをかいて寝ている。
『皆んな面白いね。』
「お前なんて身体してやがる。」
『それ馬鹿にしてる文次郎?』
「いや…」
こいつくのたまなのに酒にも強いのか。たまに本当に女なのかと疑いたくなる時がある。酒に溺れるなど三禁にもあるが実に情けない。しかし呑み慣れない酒に身体が思うように動かない。しかも頭痛までしてきやがった。
『文次郎大丈夫?しんどそうだよ。』
隣の文次郎が何だか辛そうにしている。慣れない酒に身体がついていかないのだろう。心配になり顔を覗き込む。
『辛いなら横になる?』
「大丈夫だ……大した事ない。」
『そう…………文次郎ここに来て。』
「何だ…………俺は大丈…ぶっ!」
ポフンッと音がし頭の下が柔らかい………これは…もしかしなくても名前の太もも。温かくて柔らかい。女の太ももはこんなに柔らかいのか………ではなく!!!
「お前、俺はこんなのしなくても大丈夫だ!うっ!!!」
『はい暴れない。気持ち悪くなるよ。』
一瞬起きあがろうとする文次郎だが途中で崩れ落ちる。酔いが回ったのだろう。顔が青白くなっている。
『気持ち悪いならじっとしてる。落ち着いたら水準備するからそれまではね。』
文次郎にそう言うと大人しくなる。恥ずかしいのか顔は合わせないようにしており耳が赤くなっている。
『素直に甘えたらいいのに。』
「うるさい…。」
その様子をつまみにし酒の入った盃を口に運び、下にいる文次郎の顔を見つめ額に手を当てる。六年生なのに普段は目の下の隈で顔が老けてみえるが酒のおかげで普段より血色が良くこうみると年相応の顔をしている。
「それやめろ。」
『んっ?嫌?』
「………」
風呂上がりだからか名前からいい匂いがする。しかも寝巻きの上から身体の線がみえ意識してしまいさっきから鼓動が早く酒の影響で思考も鈍っている。
名前のしなやかな身体付きも性格も頭も良い。実際に他の奴らが艶かしい事を言っているのを聞く事もありその時は胸糞が悪い。後輩や俺らとの関わりも良く女としての魅力もありそんなこいつの太ももにいる事は少し優越感を感じる。しかし忍者は三禁。そんな思いを払拭するように忍者の三禁を念仏のように心の中で念じる。
『文次郎大丈夫?脈が早い気がするけど。』
「黙ってろ……。」
『ちょっと水を持って来るよ……うわっ!!』
そう言い立ち上がろうとすると文次郎に手を掴まえられその弾みで体勢を崩し文次郎の上に倒れ込む。
『いたっ……文次郎大丈夫!?』
そう言い下を見ると胸で文次郎の顔を圧迫している。急いでどこうとするとそのまま抱きしめられる。
『どうしたの、もんじ…』
「俺だけかこんなに思うのは。」
そう言い顔を上げ、酒の影響だろう熱の籠った眼で見つめられる。
『そんなに痛かっ…』
「話しを逸らすな。」
『お酒の影響よ。ここまでなるのは珍しいね。』
「……お前が俺を相手にしないのは俺が弱いからか?」
『違うよ、そうじゃない。』
「だったら俺を受け入れろ…」
『どういう意味…んっ、』
次の瞬間文次郎の唇と自身の唇が重なる。文次郎の唇が熱く唇が離れると同時に耳元に熱い吐息がかかる。
『は……あっ』
「はぁ…感じてるのか、」
『違う……んっ、はぁ、』
「んっ…… 名前…。」
再び唇が合わさり口内に文次郎の舌が入り歯列をなぞるように舌が這う。舌と舌が絡み合いクチュクチュと厭らしい音が聞こえる。
「名前…触っていいか?」
『ん、もう…だ、めっ、、』
文次郎の手が寝巻きの間から胸に伸び熱の籠った指先が乳房を撫で手のひらで優しく揉みしだく。それと同時に名前の口元から嬌声が漏れ出る。
『もん、じ、みん…なが…あっ!』
「ああ、俺も……そろそろ、げん、か」
『んっ……って…はぁ………寝た……。』
文次郎の力が抜け動きが静かになり胸の下にあった文次郎の身体がそのまま崩れ落ち寝息を立てる。その姿に思わず安堵の溜息を漏らす。
『ふぅ……危なかった…』
息と寝巻きを整え落ち着くと一人残りを軽く片付ける。しかしまだ触られた所が熱い。あのごつごつした文次郎の男の手に感じてしまった。
『もう……どうしてくれるのこの熱…』
文次郎の顔を見つめるが呑気に寝ている姿に思わず笑みが溢れる。
『あんな迫られたら意識しちゃうわよ。馬鹿。』
そう言い座り込み文次郎のおでこを軽く弾く。これは文次郎と私の秘め事。
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(あっ、文次郎)
(お、俺は………いや……)
(なんか昨日は呑みすぎたね)
((俺はなんていう事をあいつに!!!!)責任は取る!)
(えっ?)
(潮江先輩が名前先輩に求婚しているーーー!)