短編
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六年生の星座占い
図書室で趣き深い書物を見つけた。
早速借りて自室で読みふけると、面白い内容に書物から目を離せない。それはもう授業中にまで上の空になる程だった。
「名前さん。」
『…………』
『…… 名前さん。』
「はい!シナ先生!」
授業を行っている室内には場違いな大きな声にあっ…となるが時既に遅し。
にっこりと笑みを浮かべているシナ先生の顔がやたらと近くて怖い。額に立てている青筋が物語っており言わんとしている事が瞬時に理解できる。
シナ先生が廊下を指を差し微笑んでいる為、黙って従う事にした。
それから数日後も懲りずに同じ書物を読みふけている。これが意外と飽きずに面白いのだ。昼夜問わず読み続けているといつの間にか夜が更けていた事もあった。
自室にばかり籠っているとさすがに空気が悪く体も鈍る為、気分転換に自室ではなく学園内を彷徨い歩いてみる。
『いい所みっけ♩』
木が陽の光を遮って木陰となり書物を読むのには丁度いい場所だ。
早速気になっていた書物の続きを読み始める。
「名前じゃない。」
『伊作!』
「そんな真剣に書物を読んでいるだなんて珍しいね。」
『伊作にしては口が達者ね。まるで小言みたい。』
「ははっ、目の下に隈を作っていたら小言も言いたくなるよ。」
『小言はシナ先生だけでいいですー。』
伊作が私を見かけて側に寄ってきた。普段書物なんか読まない私が珍しいのだろう。
その顔はニコニコと笑みを浮かべているが視線の先は私の書物に向いている。
「うん?その書物って」
『伊作も興味ある?面白いよこれ。』
「見た事ない書物だね。占星術って何だい?」
『南蛮の本で図書室で見つけたの。どうやら天体の動きが人の運命に影響を与えるみたいよ。』
それを運勢って言うみたい。私の説明にまじまじと書物を見つめるがどうやら伊作も興味が湧いたみたい。
ここは皆んなの運勢も調べてみようかな。
「伊作の誕生月はいつなの?」
「僕の?僕は……」
伊作の誕生月を聞いて早速書物で調べる。
『伊作はえっと………あった!えー……書物によれば伊作は牡羊座!牡羊座の貴方は裏表がなく純粋な性格の持ち主。好き嫌いがはっきりしていて感情を素直に表すのが特徴で、嘘がつけない正直者と言えます。やや不器用な一面もあるが、人から信頼されやすいタイプ……だって。』
「これって僕にあってる……のかな?」
『いや、当たっているよ。このままのような気がする。』
「えっ!確かに嘘とかはつけないけど。」
いやいや私からみたら殆ど当たっている。
大方、自分が思っていなくて人からみたら分かる所もある上に、おぉっと納得できる所が多々あるから面白くてやめられないのだ。
ここまで来たら彼の同室の留三郎も気になる。
『伊作、留三郎の誕生月分かる?』
「留三郎のかい?いや、流石に同室の僕でもそこまでは……」
『ここまで来たら気になる。よし、留三郎に聞いてみようー!』
「えっ、ちょっ、名前!いきなり走らないでくれよ。」
出遅れた伊作を置いて留三郎のもとに向かう。
『と、いう訳で留三郎教えて!』
「やかましく入ってきたと思ったらいきなりそんな事か。」
「ごめんね。留三郎〜。」
『でっ、留三郎の誕生月は?』
用具室にいた留三郎に訳を説明すると溜め息をつきながらこちらを見る。後ろには伊作が息を切らしながら向かってきたが構っていられない。
そんな事より私は留三郎の運勢が知りたい。ウキウキな気持ちを抑えながら彼に尋ねる。
「俺は伊作と一緒だ。」
『……うん?』
「だから、伊作と同じ月だって言っている。」
伊作と一緒の月?一瞬驚いて書物を落としてしまう。
「おい、書物落ちたぞ。」
『えっ、なんで留三郎が伊作の誕生月知ってるの?』
「留三郎、僕そんなの君に教えた事なかったのに。」
「同室のよしみだ。覚えているに決まっているだろう。」
『えっ、ちょっと引くんだけど。君達ってそんな関係性なの?』
「えっ、そうなの留三郎?」
「あほ抜かせ!六年間同室だったらそれぐらい覚えるだろ!」
『いやーそれでもあまり覚えていないかも。』
「僕も今に至るまで知らなかったよ。」
「名前はおいといて伊作……お前って……」
留三郎が何やらショックを受けて項垂れているが面白くない事実が発覚した。
伊作と留三郎の運勢が全く一緒だという事だ。
『なんだ、つまらないの。』
「何だよ!その反応は!」
『はぁーでも留三郎は全部当たっているような気がする。』
「うん、僕も一緒の事考えてた。見て。当たりすぎてすごい寒気がする。」
『うわ、伊作すごい鳥肌。』
「何なんだよお前らは!」
「えーっと、でも名前。その書物にはその……性格の事しか書いていないの?その恋愛の事とかさ…」
『伊作、それ名案。』
ぶーっと不貞腐れていると伊作が咳払いして聞いてきた。
そうだ!そこも面白い事だと気づき早速調べる。
『あったあった!えーっと本能のままに恋に落ち、好きと感じるや否や反射的に取り掛かります。積極的に恋を仕掛け、押しの一手で相手を自分のものにします……だって。わーすごい情熱。』
「へー、中々面白いなそれ。」
『留三郎にこんな事されたらイチコロだろうね。でも聞いてきた肝心な伊作は好きな人でもいるの?』
「ほえっ!?い、いないよ!そこまで詳しく書いているならそういう事も書いているんじゃないかと思って!じゅ、純粋な興味だよ!」
『だよね。この書物通りなら伊作も積極的になってるって事だもんね。それはあり得ないかも。』
「ぐはっ!」
伊作がベソをかきながら床に倒れ込むがそんなの気にしてられない。
ここまできたらい組、ろ組の二人が気になってこうしちゃいられない。
『よーし!次、行ってみよう!』
「名前!こら、走らないで!」
「伊作。あのアホはほっとけ。」
次はい組の二人だ。
________________________
(おい伊作。お前、名前との関係が知りたくてあんな事聞いたんだろう?)
(あはは、バレた?)
(何年も同室してたら名前の前で反応がおかしい事ぐらい分かる)
(留三郎って僕の事分かりすぎて時々怖いよね)
(お前、俺の事そんな風に思っていたのか!?)
図書室で趣き深い書物を見つけた。
早速借りて自室で読みふけると、面白い内容に書物から目を離せない。それはもう授業中にまで上の空になる程だった。
「名前さん。」
『…………』
『…… 名前さん。』
「はい!シナ先生!」
授業を行っている室内には場違いな大きな声にあっ…となるが時既に遅し。
にっこりと笑みを浮かべているシナ先生の顔がやたらと近くて怖い。額に立てている青筋が物語っており言わんとしている事が瞬時に理解できる。
シナ先生が廊下を指を差し微笑んでいる為、黙って従う事にした。
それから数日後も懲りずに同じ書物を読みふけている。これが意外と飽きずに面白いのだ。昼夜問わず読み続けているといつの間にか夜が更けていた事もあった。
自室にばかり籠っているとさすがに空気が悪く体も鈍る為、気分転換に自室ではなく学園内を彷徨い歩いてみる。
『いい所みっけ♩』
木が陽の光を遮って木陰となり書物を読むのには丁度いい場所だ。
早速気になっていた書物の続きを読み始める。
「名前じゃない。」
『伊作!』
「そんな真剣に書物を読んでいるだなんて珍しいね。」
『伊作にしては口が達者ね。まるで小言みたい。』
「ははっ、目の下に隈を作っていたら小言も言いたくなるよ。」
『小言はシナ先生だけでいいですー。』
伊作が私を見かけて側に寄ってきた。普段書物なんか読まない私が珍しいのだろう。
その顔はニコニコと笑みを浮かべているが視線の先は私の書物に向いている。
「うん?その書物って」
『伊作も興味ある?面白いよこれ。』
「見た事ない書物だね。占星術って何だい?」
『南蛮の本で図書室で見つけたの。どうやら天体の動きが人の運命に影響を与えるみたいよ。』
それを運勢って言うみたい。私の説明にまじまじと書物を見つめるがどうやら伊作も興味が湧いたみたい。
ここは皆んなの運勢も調べてみようかな。
「伊作の誕生月はいつなの?」
「僕の?僕は……」
伊作の誕生月を聞いて早速書物で調べる。
『伊作はえっと………あった!えー……書物によれば伊作は牡羊座!牡羊座の貴方は裏表がなく純粋な性格の持ち主。好き嫌いがはっきりしていて感情を素直に表すのが特徴で、嘘がつけない正直者と言えます。やや不器用な一面もあるが、人から信頼されやすいタイプ……だって。』
「これって僕にあってる……のかな?」
『いや、当たっているよ。このままのような気がする。』
「えっ!確かに嘘とかはつけないけど。」
いやいや私からみたら殆ど当たっている。
大方、自分が思っていなくて人からみたら分かる所もある上に、おぉっと納得できる所が多々あるから面白くてやめられないのだ。
ここまで来たら彼の同室の留三郎も気になる。
『伊作、留三郎の誕生月分かる?』
「留三郎のかい?いや、流石に同室の僕でもそこまでは……」
『ここまで来たら気になる。よし、留三郎に聞いてみようー!』
「えっ、ちょっ、名前!いきなり走らないでくれよ。」
出遅れた伊作を置いて留三郎のもとに向かう。
『と、いう訳で留三郎教えて!』
「やかましく入ってきたと思ったらいきなりそんな事か。」
「ごめんね。留三郎〜。」
『でっ、留三郎の誕生月は?』
用具室にいた留三郎に訳を説明すると溜め息をつきながらこちらを見る。後ろには伊作が息を切らしながら向かってきたが構っていられない。
そんな事より私は留三郎の運勢が知りたい。ウキウキな気持ちを抑えながら彼に尋ねる。
「俺は伊作と一緒だ。」
『……うん?』
「だから、伊作と同じ月だって言っている。」
伊作と一緒の月?一瞬驚いて書物を落としてしまう。
「おい、書物落ちたぞ。」
『えっ、なんで留三郎が伊作の誕生月知ってるの?』
「留三郎、僕そんなの君に教えた事なかったのに。」
「同室のよしみだ。覚えているに決まっているだろう。」
『えっ、ちょっと引くんだけど。君達ってそんな関係性なの?』
「えっ、そうなの留三郎?」
「あほ抜かせ!六年間同室だったらそれぐらい覚えるだろ!」
『いやーそれでもあまり覚えていないかも。』
「僕も今に至るまで知らなかったよ。」
「名前はおいといて伊作……お前って……」
留三郎が何やらショックを受けて項垂れているが面白くない事実が発覚した。
伊作と留三郎の運勢が全く一緒だという事だ。
『なんだ、つまらないの。』
「何だよ!その反応は!」
『はぁーでも留三郎は全部当たっているような気がする。』
「うん、僕も一緒の事考えてた。見て。当たりすぎてすごい寒気がする。」
『うわ、伊作すごい鳥肌。』
「何なんだよお前らは!」
「えーっと、でも名前。その書物にはその……性格の事しか書いていないの?その恋愛の事とかさ…」
『伊作、それ名案。』
ぶーっと不貞腐れていると伊作が咳払いして聞いてきた。
そうだ!そこも面白い事だと気づき早速調べる。
『あったあった!えーっと本能のままに恋に落ち、好きと感じるや否や反射的に取り掛かります。積極的に恋を仕掛け、押しの一手で相手を自分のものにします……だって。わーすごい情熱。』
「へー、中々面白いなそれ。」
『留三郎にこんな事されたらイチコロだろうね。でも聞いてきた肝心な伊作は好きな人でもいるの?』
「ほえっ!?い、いないよ!そこまで詳しく書いているならそういう事も書いているんじゃないかと思って!じゅ、純粋な興味だよ!」
『だよね。この書物通りなら伊作も積極的になってるって事だもんね。それはあり得ないかも。』
「ぐはっ!」
伊作がベソをかきながら床に倒れ込むがそんなの気にしてられない。
ここまできたらい組、ろ組の二人が気になってこうしちゃいられない。
『よーし!次、行ってみよう!』
「名前!こら、走らないで!」
「伊作。あのアホはほっとけ。」
次はい組の二人だ。
________________________
(おい伊作。お前、名前との関係が知りたくてあんな事聞いたんだろう?)
(あはは、バレた?)
(何年も同室してたら名前の前で反応がおかしい事ぐらい分かる)
(留三郎って僕の事分かりすぎて時々怖いよね)
(お前、俺の事そんな風に思っていたのか!?)