短編
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こんな私を受け入れてくれますか
『利吉くーん!』
「……何だ。」
『もぉー見るからに嫌そうな顔しちゃって。』
「貴方が私の仕事先に毎回居るからでしょ!」
『何でそんなに怒る訳?仕事だからしょうがないじゃない。』
「その仕事で何回も君に手柄を取られたからです。」
『あぁ、それは神様が私に味方してるからね。』
「んな訳あるかぁ!!!」
私の怒鳴り声に耳を塞ぐがその顔は反省というものを知らない。
今日はとある城から奪われた巻き物を取り返せと依頼があった。気配を消して城内に入り込み目的の部屋に辿り着く。室内がやけに静かな事に違和感を持つが、巻き物を取ろうとすると背後から名前が姿を現した。
『もう怒鳴らないでよ。』
「名前君が邪魔をするからだ!」
『えっー…学園の小松田君程ではないでしょ。』
彼女は忍者学園の卒業生であり、私と同い年だ。
父上からよく出来るくの一と紹介を受けたがまさかこんな関係性になるとは。
彼女は黙っていれば美人だが私にはこのような態度ばかりだ。
私が怒っても真剣に取り合ってくれず私が原因なの?と首を傾げる名前。だが腕が立つ為文句は言えない。そんな自分勝手な彼女に溜め息を吐く。
「取り敢えずこの巻き物は私のだ。今回は君にも譲らない。」
『えっ、くれないの?』
「……君ねぇっ!」
文句の一つ二つ言ってやろうと名前に振り返るとチャキッと首筋に冷たい刃物が当たる。間合いをいつの間にか詰められていた。
「何の真似だ……」
苦無だと分かると冷や汗が額を伝う。名前の表情は先程のようなあっけらかんとしたものではなく、冷酷な視線はゾッとする程の異様な迫力に満ちている。
『利吉、油断は禁物よ。』
彼女の変わりように驚きを隠せない。
彼女は昔から瞬時的に切り替えが出来る。先程までの陽気な彼女は存在せず、今私の目の前には忍務を遂行せんと言わんばかりのくの一だ。本気の目に一瞬たじろぐが私ばかり退いていられない。
こちらも苦無を取り出し彼女に対抗する。
首筋に当てられている苦無を弾き返し、名前に苦無を向けると彼女は後方に回転し飛び交う。そして自らの苦無で自身の装束を切り付ける。
「何をっ!」
彼女の突然の行動に驚くと部屋の襖から人の気配がする。城兵に気付かれたのか、だが彼女は動かない。逃げないつもりなのか。
襖が勢いよく開けられ刀、槍を構えた城兵が現れた。
「忍者がいるぞ!」
「取り押さえろ!」
「くの一やれ!」
城兵の言葉に衝撃を受ける。この城の雇われくの一だったのか。だから私に攻撃を。
城兵を背に目の前の彼女がゆらりと立ち上がり、鋭い眼光を私に向ける。今まで私をおちょくっていた彼女ではない。知らない者と対峙しているみたいだ。
名前と戦う事が出来ない。
彼女の懐から何かが落ちる。煙玉だ。
すると辺りに煙が充満し城兵の姿が見えなくなった。
『男!逃さない!』
彼女の声が聞こえ、棒手裏剣を数本壁に打ったかと思うと名前が烈火の如く直進し私の腕を取り、窓から飛び降りる。
木造の窓を簡単に突き破り、風が背後を吹き抜ける。
地面に吸い込まれるように二人して真っ逆さまに落ちていく。だか彼女も一緒だ。その彼女は満面な笑みを浮かべて笑っている。
名前が鉤縄を取り出し城壁に引っ掛けると落下が止まる。
鉤縄の縄を伝い地面に降り立つ。
『利吉、逃げるわよ。』
笑みを絶やさず矢羽根を飛ばし、疾走と駆ける彼女の跡をついて行く。
『今日、利吉が城に潜入する事が情報で回ってたの。だから咄嗟にね。』
「敵を騙すにはまず味方からか…」
『そういう事。』
城の領土内から出た事を確認すると川下でようやく真実を話す名前。自ら忍び装束を切り裂いたのは私にやられ、敢えて窓を突き破ったのは私が無理矢理逃げたと見せかけ追跡仕留める為と。あのままだったら私は命を。
フリーのプロ忍者として命のやり取りが無かった訳ではないがまさか欺かれそうだったとは。
「私のおかげね。」
名前が誇らしい表情を浮かべる。だが今回は悔しいが彼女の言う通りだ。
どうせ彼女の事だ。ここぞとばかりに対価を要求してくるんだろう。
「何が望みだ。」
『えっ?』
「どうせ君の事だ。何か要求があるんだろ。」
『何も要らないわよ。』
彼女が平然と言い放つ。彼女の言葉に目を丸くする。
普段私から手柄を奪い取ってばかりの名前が何も望まないと?どういう風の吹き回しだ。
『命あって何より。今回は流石にヒヤヒヤしたけど。』
彼女は『でも仕事が〜』とぼやいているがいつもの笑みに戻る。
何でもない時には揶揄い、今日みたいな場面では思考を切り替え、何を優先すべきか瞬時に現場を理解分析できる彼女。何だか彼女に出し抜かれたような気がしてならない。だがそんな彼女に惹かれている。
「名前。」
『だから何も要らないわよ…んっ!』
黙らない彼女の口にやるせない想いをぶつけるように自身の唇を重ねる。彼女の柔らかい唇を堪能する。
私はフリーのプロ忍者であるが皆の前で完璧な自分であり続けないといけない、本当の自身を曝け出す事ができる人なんていないという思いが少なからずあった。
だが彼女の存在がこんなに私を引っかき回すなんて意外だった。
自身を隠そうと取り繕う暇もなく、全てを曝け出せるのは彼女の前だからこそ出来る事だ。
『はぁっ……利吉……』
「少し、口を閉じてくれ。」
息を取り繕う名前の口唇の間から舌を入れ込ませ、歯列をなぞる。
抗おうと名前の逃げる舌先を追いかけ絡める。
唾液が混じり合い、熱を分け合う吐息まで飲み込むような口吸い。名前との口吸いに心地良さを感じる。
蕩ける彼女の表情に男心がくすぐられる。
『っん……利吉!』
彼女に胸元をドンと押される。唇が離れるとつぅ…と糸が伝うがぷつりと切れる。
名前が後ろに下がりながら顔を真っ赤にし肩で大きく息をしている。
恥ずかしそうに口元を手で覆っているその姿は私が今まで見た事ない彼女の姿だった。口付けでこんなに動揺しているなんて。
今自分は心だけではなく、身体までもが彼女を欲しがっている。
『あっ!それ巻き物!』
「今回は私の勝ちという事だね。」
どさくさに紛れ取り返した巻き物を懐からチラッと見せれば顔をしかめ悔しそうな顔をする。
でもこの巻き物は二の次だ。今は目の前の名前を攻略するか重要だ。
「君が私を救ってくれたんだ。」
『なっ!』
「責任をとってもらおう。」
『責任って!んっ!』
「まだまだこんなもんじゃない。」
再び名前の唇と合わせる。唇を貪り本能のままに蹂躙したくなる。
今まで散々揶揄ってくれた御礼だと言わんばかりに君の前では格好もつけなくてもいい。
これから彼女を如何にして私に惚れさせ逃さないようにするかそれしか考えられなかった。
『利吉くーん!』
「……何だ。」
『もぉー見るからに嫌そうな顔しちゃって。』
「貴方が私の仕事先に毎回居るからでしょ!」
『何でそんなに怒る訳?仕事だからしょうがないじゃない。』
「その仕事で何回も君に手柄を取られたからです。」
『あぁ、それは神様が私に味方してるからね。』
「んな訳あるかぁ!!!」
私の怒鳴り声に耳を塞ぐがその顔は反省というものを知らない。
今日はとある城から奪われた巻き物を取り返せと依頼があった。気配を消して城内に入り込み目的の部屋に辿り着く。室内がやけに静かな事に違和感を持つが、巻き物を取ろうとすると背後から名前が姿を現した。
『もう怒鳴らないでよ。』
「名前君が邪魔をするからだ!」
『えっー…学園の小松田君程ではないでしょ。』
彼女は忍者学園の卒業生であり、私と同い年だ。
父上からよく出来るくの一と紹介を受けたがまさかこんな関係性になるとは。
彼女は黙っていれば美人だが私にはこのような態度ばかりだ。
私が怒っても真剣に取り合ってくれず私が原因なの?と首を傾げる名前。だが腕が立つ為文句は言えない。そんな自分勝手な彼女に溜め息を吐く。
「取り敢えずこの巻き物は私のだ。今回は君にも譲らない。」
『えっ、くれないの?』
「……君ねぇっ!」
文句の一つ二つ言ってやろうと名前に振り返るとチャキッと首筋に冷たい刃物が当たる。間合いをいつの間にか詰められていた。
「何の真似だ……」
苦無だと分かると冷や汗が額を伝う。名前の表情は先程のようなあっけらかんとしたものではなく、冷酷な視線はゾッとする程の異様な迫力に満ちている。
『利吉、油断は禁物よ。』
彼女の変わりように驚きを隠せない。
彼女は昔から瞬時的に切り替えが出来る。先程までの陽気な彼女は存在せず、今私の目の前には忍務を遂行せんと言わんばかりのくの一だ。本気の目に一瞬たじろぐが私ばかり退いていられない。
こちらも苦無を取り出し彼女に対抗する。
首筋に当てられている苦無を弾き返し、名前に苦無を向けると彼女は後方に回転し飛び交う。そして自らの苦無で自身の装束を切り付ける。
「何をっ!」
彼女の突然の行動に驚くと部屋の襖から人の気配がする。城兵に気付かれたのか、だが彼女は動かない。逃げないつもりなのか。
襖が勢いよく開けられ刀、槍を構えた城兵が現れた。
「忍者がいるぞ!」
「取り押さえろ!」
「くの一やれ!」
城兵の言葉に衝撃を受ける。この城の雇われくの一だったのか。だから私に攻撃を。
城兵を背に目の前の彼女がゆらりと立ち上がり、鋭い眼光を私に向ける。今まで私をおちょくっていた彼女ではない。知らない者と対峙しているみたいだ。
名前と戦う事が出来ない。
彼女の懐から何かが落ちる。煙玉だ。
すると辺りに煙が充満し城兵の姿が見えなくなった。
『男!逃さない!』
彼女の声が聞こえ、棒手裏剣を数本壁に打ったかと思うと名前が烈火の如く直進し私の腕を取り、窓から飛び降りる。
木造の窓を簡単に突き破り、風が背後を吹き抜ける。
地面に吸い込まれるように二人して真っ逆さまに落ちていく。だか彼女も一緒だ。その彼女は満面な笑みを浮かべて笑っている。
名前が鉤縄を取り出し城壁に引っ掛けると落下が止まる。
鉤縄の縄を伝い地面に降り立つ。
『利吉、逃げるわよ。』
笑みを絶やさず矢羽根を飛ばし、疾走と駆ける彼女の跡をついて行く。
『今日、利吉が城に潜入する事が情報で回ってたの。だから咄嗟にね。』
「敵を騙すにはまず味方からか…」
『そういう事。』
城の領土内から出た事を確認すると川下でようやく真実を話す名前。自ら忍び装束を切り裂いたのは私にやられ、敢えて窓を突き破ったのは私が無理矢理逃げたと見せかけ追跡仕留める為と。あのままだったら私は命を。
フリーのプロ忍者として命のやり取りが無かった訳ではないがまさか欺かれそうだったとは。
「私のおかげね。」
名前が誇らしい表情を浮かべる。だが今回は悔しいが彼女の言う通りだ。
どうせ彼女の事だ。ここぞとばかりに対価を要求してくるんだろう。
「何が望みだ。」
『えっ?』
「どうせ君の事だ。何か要求があるんだろ。」
『何も要らないわよ。』
彼女が平然と言い放つ。彼女の言葉に目を丸くする。
普段私から手柄を奪い取ってばかりの名前が何も望まないと?どういう風の吹き回しだ。
『命あって何より。今回は流石にヒヤヒヤしたけど。』
彼女は『でも仕事が〜』とぼやいているがいつもの笑みに戻る。
何でもない時には揶揄い、今日みたいな場面では思考を切り替え、何を優先すべきか瞬時に現場を理解分析できる彼女。何だか彼女に出し抜かれたような気がしてならない。だがそんな彼女に惹かれている。
「名前。」
『だから何も要らないわよ…んっ!』
黙らない彼女の口にやるせない想いをぶつけるように自身の唇を重ねる。彼女の柔らかい唇を堪能する。
私はフリーのプロ忍者であるが皆の前で完璧な自分であり続けないといけない、本当の自身を曝け出す事ができる人なんていないという思いが少なからずあった。
だが彼女の存在がこんなに私を引っかき回すなんて意外だった。
自身を隠そうと取り繕う暇もなく、全てを曝け出せるのは彼女の前だからこそ出来る事だ。
『はぁっ……利吉……』
「少し、口を閉じてくれ。」
息を取り繕う名前の口唇の間から舌を入れ込ませ、歯列をなぞる。
抗おうと名前の逃げる舌先を追いかけ絡める。
唾液が混じり合い、熱を分け合う吐息まで飲み込むような口吸い。名前との口吸いに心地良さを感じる。
蕩ける彼女の表情に男心がくすぐられる。
『っん……利吉!』
彼女に胸元をドンと押される。唇が離れるとつぅ…と糸が伝うがぷつりと切れる。
名前が後ろに下がりながら顔を真っ赤にし肩で大きく息をしている。
恥ずかしそうに口元を手で覆っているその姿は私が今まで見た事ない彼女の姿だった。口付けでこんなに動揺しているなんて。
今自分は心だけではなく、身体までもが彼女を欲しがっている。
『あっ!それ巻き物!』
「今回は私の勝ちという事だね。」
どさくさに紛れ取り返した巻き物を懐からチラッと見せれば顔をしかめ悔しそうな顔をする。
でもこの巻き物は二の次だ。今は目の前の名前を攻略するか重要だ。
「君が私を救ってくれたんだ。」
『なっ!』
「責任をとってもらおう。」
『責任って!んっ!』
「まだまだこんなもんじゃない。」
再び名前の唇と合わせる。唇を貪り本能のままに蹂躙したくなる。
今まで散々揶揄ってくれた御礼だと言わんばかりに君の前では格好もつけなくてもいい。
これから彼女を如何にして私に惚れさせ逃さないようにするかそれしか考えられなかった。