短編
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気分転換
ダァン!と物音が聞こえると思った瞬間こちらに物凄い勢いのボールが向かってくる。
『えっ、何!?』
ボールを飛んで避けるとそのボールは勢いよく壁にめり込み、動きが止まると地面に落ち込む。ボールを拾うとどこか見覚えがある。するとあちこち擦り切れたボールの持ち主がやってきた。
「名前、すまん!」
『あぁ、これ小平太のボールだったの。はい。』
走ってやってきた小平太にボールを手渡すと人差し指で器用に回し始める。意外と小平太って器用。
「今、向こうで私達バレーをしているんだ。名前も混ざらないか?」
『やらない。遠慮しとく。』
「えー、なんで!」
体育委員長率いる小平太のいけどんバレーボールなんて怪我人が出て当たり前だ。
そんな怪我する事が前提のバレーボールなんて誰が参加するか。全力を持って拒否する。
「六年全員でやっているんだ!」
『なら人は足りてるでしょ。あんたら全員で六人じゃない。』
「違う!」
『はい?』
「伊作が顔面にボールを受けて気絶した!」
『はっ?』
『だから丁度いいんだ!』
伊作ぅう!!!何しとんのじゃボケェ!!!しかも何が丁度いいだ!
あんたの気まぐれに生死を伴う暴君主催のバレーボールに私を誘わないでほしい!
と叫びたいのをぐっと堪え、小平太とは逆の方を向く。
ここで参加してしまえば地獄を見る。冷静に冷静になれ自分。ここは参加しないで穏便に済まそう。
『…………五人でやりな。』
「駄目だ!バレーはチーム戦だからな!ほら行くぞ!」
『ぐぇっ!!!だからって首根っこ掴むな!』
「なはは!」
「で、連れてこられたのか。」
『…………誰かあの馬鹿に人の話を聞けと伝えて。』
「小平太に言っても無駄だろ。」
『最悪。』
「よーし、これで欠員も補った!いけどんでバレーを再開しよう!」
小平太にあっさりと連れてこられ六年の面々とバレーをする事になった。
「名前は仙蔵と長次のチームだ。」
「フッ、足を引っ張るなよ。」
「…………もそっ、怪我をしないように。」
『こうなりゃヤケだ。』
仙蔵の態度には腹が立つけどまだマシなチームで胸を撫で下ろす。
向こうのチームは留三郎に文次郎、小平太チームか。
にしてもこのチーム分け、力量配分ちゃんとされてる?疑問に思い長次に聞くとくじ引きと言われた。
暇人か己らは!
ゲーム開始は小平太チームのサーブから始まる。
小平太のゲーム開始の合図で試合が開始する。
サーブは文次郎が行い、ボールが向かってくる。
「…………レシーブ」
長次がレシーブしたボールが飛んでくる。
条件反射で身体が動き仙蔵にトスして繋ぐ。
『はい!仙蔵!』
「ふっ、いいトスだな。」
仙蔵が宙に飛び、トスしたボールをアタックで打ち込む。その際太陽光に反射して仙蔵の綺麗な髪に光が反射眩しくなる。
『うわっ、まぶっ』
「何をしとるんだお前は。」
仙蔵が放ったアタックは小平太チームに吸い込まれていく。そこに文次郎と留三郎が二人してレシーブをし小平太がトスをするが不服そうな顔をしている。
「おい!お前達、私はアタックがしたいんだ!」
「うるせぇ、文句ならこいつに言え!」
「何だとてめぇ!」
「また始まった…………」
さっきからこればっかりだと仙蔵が呟く。
その間もボールの動きは止まらず結局留三郎、文次郎が二人してアタックを打ってくる。
「来たぞ」
「………もそっ」
『あれルール違反でしょ。』
二人のアタックを仙蔵がレシーブする。
そのまま長次がトスをしアタックを私が打ち込む事になり、点が入る。
『よし、入った!』
「名前、お前も技を言いながら打て。」
『はっ!?あんな恥ずかしい技名なんかわざわざ言わないといけないの!?』
「それがルールだからな。」
聞き流していたがギンギンレシーブやらいけどんスパイクやらサラッとレシーブなんか言ってるなと思ってたらあれ技名かい。そんな思春期真っ只中で色々あるのにあんなの恥ずかしくてしたくもない!
『い、や、だ!』
「お前は素直じゃないな。」
『あのね、あんなのダサすぎるしいちいち名前なんかつけれるかてっの!試合に集中できんわ!』
「それはお前のネーミングセンスがないからだろう。」
『あっ!?言ったな!』
売り言葉に買い言葉だ。仙蔵の口元がニヤっとなる。絶対思惑通りになってるって思ってるんでしょ。最悪。
そのままプレイが再開される。
先程の流れでスパイクがやってくる。技名も何も考えた事ないから思いつかないわ!こうなりゃ今の感情を思いきっりぶつけてやる!
『怒りのスパイーク!』
スパイクを打ち込むがあっという間にレシーブされ、ボールを返される。すると冷静な仙蔵につっこまれる。
「名前、ふざけてるのか?」
『センスがなくて悪かったね!』
「………………もそっ」
「長次は何かつっこんでよ!」
こっちは恥を忍んで、色々考えて打ったんだ!
文句は言われる筋合いはない。さっさと終われこの試合!
なんだかんだいいつつ試合は小平太のスパイクでボールが粉々に破れて試合終了となった。
_______________________
(…………ある意味つまらないセンスはあったな)
(…………………もそっ………グッジョブ)
(褒め言葉になってないわ!)
(名前ー!またバレーしような!)
(二度と参加しないわ!)
ダァン!と物音が聞こえると思った瞬間こちらに物凄い勢いのボールが向かってくる。
『えっ、何!?』
ボールを飛んで避けるとそのボールは勢いよく壁にめり込み、動きが止まると地面に落ち込む。ボールを拾うとどこか見覚えがある。するとあちこち擦り切れたボールの持ち主がやってきた。
「名前、すまん!」
『あぁ、これ小平太のボールだったの。はい。』
走ってやってきた小平太にボールを手渡すと人差し指で器用に回し始める。意外と小平太って器用。
「今、向こうで私達バレーをしているんだ。名前も混ざらないか?」
『やらない。遠慮しとく。』
「えー、なんで!」
体育委員長率いる小平太のいけどんバレーボールなんて怪我人が出て当たり前だ。
そんな怪我する事が前提のバレーボールなんて誰が参加するか。全力を持って拒否する。
「六年全員でやっているんだ!」
『なら人は足りてるでしょ。あんたら全員で六人じゃない。』
「違う!」
『はい?』
「伊作が顔面にボールを受けて気絶した!」
『はっ?』
『だから丁度いいんだ!』
伊作ぅう!!!何しとんのじゃボケェ!!!しかも何が丁度いいだ!
あんたの気まぐれに生死を伴う暴君主催のバレーボールに私を誘わないでほしい!
と叫びたいのをぐっと堪え、小平太とは逆の方を向く。
ここで参加してしまえば地獄を見る。冷静に冷静になれ自分。ここは参加しないで穏便に済まそう。
『…………五人でやりな。』
「駄目だ!バレーはチーム戦だからな!ほら行くぞ!」
『ぐぇっ!!!だからって首根っこ掴むな!』
「なはは!」
「で、連れてこられたのか。」
『…………誰かあの馬鹿に人の話を聞けと伝えて。』
「小平太に言っても無駄だろ。」
『最悪。』
「よーし、これで欠員も補った!いけどんでバレーを再開しよう!」
小平太にあっさりと連れてこられ六年の面々とバレーをする事になった。
「名前は仙蔵と長次のチームだ。」
「フッ、足を引っ張るなよ。」
「…………もそっ、怪我をしないように。」
『こうなりゃヤケだ。』
仙蔵の態度には腹が立つけどまだマシなチームで胸を撫で下ろす。
向こうのチームは留三郎に文次郎、小平太チームか。
にしてもこのチーム分け、力量配分ちゃんとされてる?疑問に思い長次に聞くとくじ引きと言われた。
暇人か己らは!
ゲーム開始は小平太チームのサーブから始まる。
小平太のゲーム開始の合図で試合が開始する。
サーブは文次郎が行い、ボールが向かってくる。
「…………レシーブ」
長次がレシーブしたボールが飛んでくる。
条件反射で身体が動き仙蔵にトスして繋ぐ。
『はい!仙蔵!』
「ふっ、いいトスだな。」
仙蔵が宙に飛び、トスしたボールをアタックで打ち込む。その際太陽光に反射して仙蔵の綺麗な髪に光が反射眩しくなる。
『うわっ、まぶっ』
「何をしとるんだお前は。」
仙蔵が放ったアタックは小平太チームに吸い込まれていく。そこに文次郎と留三郎が二人してレシーブをし小平太がトスをするが不服そうな顔をしている。
「おい!お前達、私はアタックがしたいんだ!」
「うるせぇ、文句ならこいつに言え!」
「何だとてめぇ!」
「また始まった…………」
さっきからこればっかりだと仙蔵が呟く。
その間もボールの動きは止まらず結局留三郎、文次郎が二人してアタックを打ってくる。
「来たぞ」
「………もそっ」
『あれルール違反でしょ。』
二人のアタックを仙蔵がレシーブする。
そのまま長次がトスをしアタックを私が打ち込む事になり、点が入る。
『よし、入った!』
「名前、お前も技を言いながら打て。」
『はっ!?あんな恥ずかしい技名なんかわざわざ言わないといけないの!?』
「それがルールだからな。」
聞き流していたがギンギンレシーブやらいけどんスパイクやらサラッとレシーブなんか言ってるなと思ってたらあれ技名かい。そんな思春期真っ只中で色々あるのにあんなの恥ずかしくてしたくもない!
『い、や、だ!』
「お前は素直じゃないな。」
『あのね、あんなのダサすぎるしいちいち名前なんかつけれるかてっの!試合に集中できんわ!』
「それはお前のネーミングセンスがないからだろう。」
『あっ!?言ったな!』
売り言葉に買い言葉だ。仙蔵の口元がニヤっとなる。絶対思惑通りになってるって思ってるんでしょ。最悪。
そのままプレイが再開される。
先程の流れでスパイクがやってくる。技名も何も考えた事ないから思いつかないわ!こうなりゃ今の感情を思いきっりぶつけてやる!
『怒りのスパイーク!』
スパイクを打ち込むがあっという間にレシーブされ、ボールを返される。すると冷静な仙蔵につっこまれる。
「名前、ふざけてるのか?」
『センスがなくて悪かったね!』
「………………もそっ」
「長次は何かつっこんでよ!」
こっちは恥を忍んで、色々考えて打ったんだ!
文句は言われる筋合いはない。さっさと終われこの試合!
なんだかんだいいつつ試合は小平太のスパイクでボールが粉々に破れて試合終了となった。
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(…………ある意味つまらないセンスはあったな)
(…………………もそっ………グッジョブ)
(褒め言葉になってないわ!)
(名前ー!またバレーしような!)
(二度と参加しないわ!)