短編
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『……雑渡さんこれは……どういう事でしょう?』
「ようやく君を捕まえる事が出来た。」
手首を縛っている紐がギチギチと音を上げる。
縄抜け出来そうか感触を確認するが縄の固定からにしてできそうにない。現在自身が置かれている状況を整理する。
周囲の音、景色を確認するとどうやらここは山中内の小屋らしい。しかし理解し難い事が一つある。確か私は学園長のお使いの帰りだった筈。しかもあのタソガレドキ城の組頭、雑渡昆奈門さんにこんな事をされる記憶がない。考えている事を見透かされたのか雑渡さんがほくそ笑み口を開く。
「ちょっとだけ気絶してもらったよ。大丈夫。誰にもばれちゃいない。」
『別にこんな事しなくても逃げはしませんよ。』
「万が一の事もあるからね。」
『それはこんな訳も分からず拉致監禁されたら普通は逃げますけどね。』
「君が賢くて良かった。」
『褒め言葉どうもありがとうございます。』
片方の口角を上げ盛大に嫌味を言う。それでも笑みが絶えない雑渡さんが不気味だ。雑渡さんは顔から全身にかけて包帯を巻いた不気味な忍者だが、妙な所で義理堅いというかマイペースな性格をしている。でもプロ忍軍を率いている組頭だから理由もせずこんな事をするとは思えない。
『訳を教えて下さい。訳を。』
「そう怒らないで。名前ちゃん。」
『普通は怒りますよ。』
「そこは恐怖で泣くと思うけど。」
『私はくのたまなので泣きはしません。』
「ほぉ。」
そう雑渡さんの右目が細くなる。この雑渡さんの狙いを定めた視線好きじゃない。思わず喉がゴクリとなる。そうすると雑渡さんが近づき目線を合わせ耳元で口を開く。
「君をこれから抱くって言ったら?」
『………えっ?』
その言葉に目を見開き驚愕する。何で雑渡さんが私を抱きたいだなんて思うの。頭の中が疑問で埋め尽くされる。カリスマ性を図る雑渡さんにはタソガレドキ城の女中に幾らでも夜伽の相手なんか選び放題などではないか。
そう考えても答えなんて既に決まっている。
『お断りします。』
「何故?」
『何故と言われても。私と貴方じゃ身分も違いますし初めては好人がいいです。』
「私の事好きじゃないの?」
『貴方は忍術学園の敵ですよ?伊作には恩があって良好な仲かもしれないですが。』
「私は君にも恩があるけどね。」
雑渡さんにそんな事言われても恩なんて身に覚えがない。しかし余計自身が置かれている状況が悪い事を悟り縄抜けに焦りが生じる。その行動を見て雑渡さんが近づき着物に手を掛け、中に侵入し太腿を撫でる。
『っ!…雑渡さん!』
「そそるね。その顔。」
『これ以上は!………あっ!』
雑渡さんの手が太腿より上に行き下半身をまさぐる。
暫くゴソゴソすると思うと隠し持っていた武器を取り上げられ、後ろに投げ捨てられる。
「全く。油断も隙もあったものじゃない。」
『………一応くのいちですから。んっ……』
武器を投げ捨てられたと思えば下顎を持たれ口吸いされる。最初は口布の上からされたと思えば、回数が多くなる度につれいつの間にか口布が取り外され、口内に舌を入れられ濃厚な口吸いに変わる。
『はぁ……っは……』
「……いいねぇ。」
角度を変え何度も責められる。最初は耐えられると思っていたが雑渡さんの口吸いに思考が追いついていかない。それを分かってか雑渡さんからの口吸いが止むことはない。そんな終わりの見えない口吸いに下半身が疼いて既に濡れ始めている秘部の存在を嫌と言うほど気付かされる。
チュと音を立てて吸い付かれ唇が離れる。ようやく口吸いが終わり乱れた呼吸を整えるが膝の力が抜け、目の前の雑渡さんに持たれかかるとくすっと笑われる。
「まだ口吸いだけだよ。」
そんな言葉ひとつにぞくりと背筋が甘く痺れる。今のこの状態では雑渡さんのどんな言葉でも反応してしまう。そんな様子を微塵も見せないよう強がる。
『……平気です。』
「果たしてそうかな……。」
『何を………つ!…』
つつつと指先で背を撫でられ思わず声が出そうになったのを寸でのところで我慢する。しかし首筋に口付けられ、結局抑えきれず声を上げてしまった。
『あ、あぁ!』
仰け反りながら快感を享受してあたかももっとしてと雑渡さんに首筋を押し付けているかのようになってしまう。それを知ってか知らずか雑渡さんは首筋に音を立てて跡を残していく。
『ひっ…やぁ!…………んぁ!』
軽く噛み付かれた甘い痛みに身体を震わせると舌先で舐められる。普段ならこんな仕草にくすぐったさしか感じないのに今はあられもない声を上げるには充分な材料だ。
『あぁっ!あ、んっ!……やぁっ!』
音を立てて吸われ下半身の奥が熱くなる。縛られ大して身動きがとれない状態なのにこんなにも乱れてしまう。恥ずかしくて堪らないのに与えられる快感とこの胸の高鳴りを止める事が出来ない。
自身の足で立つ事ができなくなると不意に縄を切られ雑渡さんの腕の中に受け止められる。肌に張りついていた髪を掻き分けられ、揺れる視界の先に雑渡さんと目が合う。
「なんで君はこんなに…………。」
『雑渡さん……』
そのまま横抱きにされ少し移動した先に置いてある藁を引いた地面に降ろされ再度口吸いされる。
『んっ…はぁっ……』
「名前ちゃん……」
『あっ……ざっ…と…さんっ!』
「誘っているのか?」
『んっ……ちがっ!』
自身よりひとまわり以上大きい体格から逃れる事が出来ない。ましてやこんなぐずぐずにされては全身に力を入れるのも儘ならない。
そうこうしてる内に雑渡さんの腕が胸元に入り込みやわやわと乳房を揉まれ既にピンっと立っている乳頭を摘まれ甲高い声を漏らす。
『やぁ!、あっ…はぁ……んんっ!』
左手で全体を包み込むように揉みしだき、右手で乳頭ばかりしつこく責められる。忍び装束を掴んでいるせいで手で口を塞ぐことも出来ず耐え切れない嬌声を掻き消すようにぎゅっと目を瞑る。
「駄目だ。」
『んぁっ!!何で!っあ!』
その途端両方の乳頭をぎゅっと摘まみあげられびりびりと痺れるような刺激に身体が跳ねる。
「ちゃんと私の事見とかないと。」
『ひっ……あ、はぁっ!……んっ!』
一層激しくなった雑渡さんの手つきに刺激されながら視線を雑渡さんから逸らす事が出来なくなった。雑渡さんの妖艶な視線に脳内が侵される。
『んぁ!……もぅ!あ、ああぁ!!!』
雑渡さんからのやらしい責め苦に耐え続けられるわけも無くやがてびくんと一際大きく身体が跳ねた。
絶頂を迎えた身体から力が抜ける私に雑渡さんが満悦そうな目を向ける。
「名前ちゃん、イっちゃったね。」
『あっ………はぁ…はぁ…』
「でもね、まだまだだよ。」
口角を上げながらそれを口にする雑渡さん。その意味は逃げる事の出来ない淫らの強制。