短編
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ご予約は口付けで
「やあ。名前ちゃん。」
『あれ?利吉さん。来てたんですか?』
くのたま長屋の自室で気になっていた本を読んで過ごしていると利吉さんが長屋の窓から顔を出す。
あれ確かここは男子禁制の長屋で罠が沢山仕掛けられてた筈。そう疑問に思っていると心の中を見透かされてるのか利吉さんが笑顔になる。
「ちょっと仕事の合間に忍術学園に寄ったんだ。」
『そしたらくのたまの後輩にバレて追われたって事ですか?』
「そういう事。」
利吉さんが苦笑いをする。なんて言ったって彼はあの山田先生の息子さんで容姿も良く、フリーのプロ忍者をしている為女性からの人気が絶えない。しかもくのたまの後輩からは絶大な人気を誇り利吉さんが学園に来る際は黄色歓声がわく。しかし利吉さんの様子からして追われていた筈なのにその息は乱れていない。
『利吉さん苦労しますね。』
「はは………なんだか君に言われると複雑。」
そういうと利吉さんは微妙な顔をする。読んでいた本に視線を戻すとそのまま構う事なく自室に入ってくる利吉さん。当の本人に断りもなく入ってきてるけど此処一応くのたま長屋だから他の人にバレるとバヤイ事になりそう。その言葉を言わず視線で利吉さんの様子を伺う。
「君はこうやって男が入ってきたら黙ってるの?」
『利吉さんですからね。他人でしたら気配を悟って攻撃してます。』
「知ってる男の人でも何もしないとは限らないだろう?」
『利吉さんは私に何かするんですか?』
そう言われ読みかけの本から利吉さんに視線を移す。するとその様子に利吉さんは堰が切れた様に笑い出す。それに釣られこちらも笑う。暫くすると笑いがやみ神妙そうな顔つきでこちらを見てきて近寄ってくる。
『何か?』
「君は私が他の女性から言い寄られても何とも思わないのかい?」
『利吉さんは魅力的な方ですからね。複数の女性から言い寄られても仕方ないと思います。』
「嫉妬しないのかい?」
『………………考えた事ないですね。』
突然の質問に一瞬考えるが考えた事がない為すぐに答えは出た。その様子に肩をガックリ落とす利吉さん。
何を期待していたのか不思議に思い頭を傾げる。
「私の心は名前のものなのに?」
『その様に望んだ事はありません。』
「私は望んでいる。」
それでも折れない利吉さんに意地悪したくなる。どんなプロ忍でも面倒くさい女を相手にするのは骨が折れるだろう。
『……………私以外の女性に心が奪われないなら考えましょう。』
「君しか考えられないよ。」
『本当ですか?』
「君、強情だって言われない?」
その言葉に口角が上がり、読みかけの本を閉じ利吉さんを見つめる。
『よく言われます。』
「ようやくこっちを見てくれたね。」
その言葉と同時に利吉さんの唇が重なる。優しくて穏やかな口吸いに温かくて親密な気分になる。心地よい風が自室を駆け巡る。静寂な部屋に遠い所で利吉さんを探しているくのたまの後輩達の声が聞こえてくる。
『んっ………利吉さん……。』
唇が離れ利吉さんと目が合い人差し指を唇に当てられる。そして肝心な事を聞く。
『私、好きになったら重いですよ?』
「それは最高じゃないか。」
『嫉妬するかもですよ?』
「君以外よそ見しない。」
どんな難題を言われても拒否するという言葉がこの人から出てこない。
『…………………………はぁーっ。母君はびっくりされるでしょうね。』
「だろうな。」
こんな事ばかり言っても言い返してくる利吉さんに溜め息が出る。よっぽど変な人に好かれた事は事実だが
これが大人の余裕なのだろうか。
「これは予約という事で。」
『ふふっ、何のですか?』
「今はまだ教えない。名前を母上に会わせないと。」
屈託のない笑顔をしている利吉さんと微笑み合う。
その後無事忍術学園を卒業したと同時に利吉さんにプロポーズをされ暫くお勤めをしてからと条件付きで承諾したのにそう時間は掛からなかった。
_______________________
(利吉さん。私、妻になってもくの一は続けますから)
(だめだ。それだけはさせない)
(私は外で働くのが性に合ってます)
(それなら外に逃げられない様に沢山のやや子を孕ませようか)
(…………家に入る事も考慮しましょう)
「やあ。名前ちゃん。」
『あれ?利吉さん。来てたんですか?』
くのたま長屋の自室で気になっていた本を読んで過ごしていると利吉さんが長屋の窓から顔を出す。
あれ確かここは男子禁制の長屋で罠が沢山仕掛けられてた筈。そう疑問に思っていると心の中を見透かされてるのか利吉さんが笑顔になる。
「ちょっと仕事の合間に忍術学園に寄ったんだ。」
『そしたらくのたまの後輩にバレて追われたって事ですか?』
「そういう事。」
利吉さんが苦笑いをする。なんて言ったって彼はあの山田先生の息子さんで容姿も良く、フリーのプロ忍者をしている為女性からの人気が絶えない。しかもくのたまの後輩からは絶大な人気を誇り利吉さんが学園に来る際は黄色歓声がわく。しかし利吉さんの様子からして追われていた筈なのにその息は乱れていない。
『利吉さん苦労しますね。』
「はは………なんだか君に言われると複雑。」
そういうと利吉さんは微妙な顔をする。読んでいた本に視線を戻すとそのまま構う事なく自室に入ってくる利吉さん。当の本人に断りもなく入ってきてるけど此処一応くのたま長屋だから他の人にバレるとバヤイ事になりそう。その言葉を言わず視線で利吉さんの様子を伺う。
「君はこうやって男が入ってきたら黙ってるの?」
『利吉さんですからね。他人でしたら気配を悟って攻撃してます。』
「知ってる男の人でも何もしないとは限らないだろう?」
『利吉さんは私に何かするんですか?』
そう言われ読みかけの本から利吉さんに視線を移す。するとその様子に利吉さんは堰が切れた様に笑い出す。それに釣られこちらも笑う。暫くすると笑いがやみ神妙そうな顔つきでこちらを見てきて近寄ってくる。
『何か?』
「君は私が他の女性から言い寄られても何とも思わないのかい?」
『利吉さんは魅力的な方ですからね。複数の女性から言い寄られても仕方ないと思います。』
「嫉妬しないのかい?」
『………………考えた事ないですね。』
突然の質問に一瞬考えるが考えた事がない為すぐに答えは出た。その様子に肩をガックリ落とす利吉さん。
何を期待していたのか不思議に思い頭を傾げる。
「私の心は名前のものなのに?」
『その様に望んだ事はありません。』
「私は望んでいる。」
それでも折れない利吉さんに意地悪したくなる。どんなプロ忍でも面倒くさい女を相手にするのは骨が折れるだろう。
『……………私以外の女性に心が奪われないなら考えましょう。』
「君しか考えられないよ。」
『本当ですか?』
「君、強情だって言われない?」
その言葉に口角が上がり、読みかけの本を閉じ利吉さんを見つめる。
『よく言われます。』
「ようやくこっちを見てくれたね。」
その言葉と同時に利吉さんの唇が重なる。優しくて穏やかな口吸いに温かくて親密な気分になる。心地よい風が自室を駆け巡る。静寂な部屋に遠い所で利吉さんを探しているくのたまの後輩達の声が聞こえてくる。
『んっ………利吉さん……。』
唇が離れ利吉さんと目が合い人差し指を唇に当てられる。そして肝心な事を聞く。
『私、好きになったら重いですよ?』
「それは最高じゃないか。」
『嫉妬するかもですよ?』
「君以外よそ見しない。」
どんな難題を言われても拒否するという言葉がこの人から出てこない。
『…………………………はぁーっ。母君はびっくりされるでしょうね。』
「だろうな。」
こんな事ばかり言っても言い返してくる利吉さんに溜め息が出る。よっぽど変な人に好かれた事は事実だが
これが大人の余裕なのだろうか。
「これは予約という事で。」
『ふふっ、何のですか?』
「今はまだ教えない。名前を母上に会わせないと。」
屈託のない笑顔をしている利吉さんと微笑み合う。
その後無事忍術学園を卒業したと同時に利吉さんにプロポーズをされ暫くお勤めをしてからと条件付きで承諾したのにそう時間は掛からなかった。
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(利吉さん。私、妻になってもくの一は続けますから)
(だめだ。それだけはさせない)
(私は外で働くのが性に合ってます)
(それなら外に逃げられない様に沢山のやや子を孕ませようか)
(…………家に入る事も考慮しましょう)