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変貌2
『まずは留三郎から。』
驚かせるのが楽しみすぎて鼻歌と一足飛びが止まらない。しかも短い髪型は思いのほか軽く動きやすいのだ。この感覚久々だ。
今日は学園が休みであり留三郎達も用事がなければ自室にいる筈だ。浮き立つ足を押さえ忍たま長屋に忍び込む。
だがこんなにも心が踊るだなんていつ以来だろう。今から留三郎達の反応を想像するだけでクスクスと含み笑いが止まらない。
そうこうすると留三郎の自室に辿り着く。
自室にいる事を期待しつつ襖の前で止まる。
『留三郎居る?』
「名前か?入っていいぞ。」
『失礼します。』
そっと襖を開けると自室で用具部品の手入れをしている留三郎。そっと襖を閉じる。
「なんだ。どうしたん…だっ……」
留三郎が私を一目見た瞬間言葉が止まる。
手入れに夢中だったがようやく顔を上げ気づいた。
すると手の中にあった道具をゴトンッと床に落とす。
良い意味で予想を上回る反応に真顔を保つのに必死だが堪えて出方を待つ。
『……どうかな。この髪が…「どうしたんだ!その髪は!!!」』
留三郎が私の言葉を遮って被さるように大声を出す。
その声量は身体が思わず後ろに仰け反る程だ。
瞬間的に留三郎が私の両肩に掴み掛かり、前後に揺する。
「誰にやられた!!!賊か!」
『ち、違うわ。留三郎落ちつい「これが落ち着いていられるか!」
私の短い髪を撫でるがその手付きは小刻みに震え顔は絶望感に見舞われている。
留三郎の反応に少し焦りが出てきた。
『留三郎こ、これはね…』
「名前、来い!」
『えっ!』
留三郎に腕を掴まれたと思えば全速力で連れて行かれる。その先は他の六年生達の自室だ。
「おい!」
「なんだ騒々しい。」
「うるさいぞ!留三郎!」
い組の二人の襖を開ける。肝心の二人は面倒臭そうな様子をしていだが私をみると同様に目を見開いた。
「なっ!」
「お前、その髪!」
文次郎が私を指差す。この反応まさに完璧だがここまで酷い事になるとは。冗談のつもりが収集つかなくなってきている。
「名前の髪が切られたんだ!」
「留三郎、少し落ち着け。」
仙蔵が留三郎の行動を制する。仙蔵が一見怪訝そうな顔をしたが私が必要以上に焦っている姿に気づいたのか仙蔵と目が合うと私に近づき髪をまじまじと見つめる。彼の目は糸のように細めて私を見ている。その後ニヤリと笑いドS極まりない顔をしている。
「名前、見せてみろ。」
『えっ!』
「ほんとだな。ここまで酷いとは。」
仙蔵が私を頭から足先まで全身を見下ろす。その視線は蛇が絡みつく様な視線だ。その様子に冷えた空気を飲み込む音が喉奥に流れていく。
「お前、その髪どうするんだ!」
文次郎が声を荒げる。あの文次郎でさえ表情は強張っている。
「タカ丸になんとかしてもらえばいいだろう。あいつは元髪結いだ。だが……」
仙蔵が口を開く。だがその言葉には続きがあった。
「その前に伊作にも診てもらえ。身体に傷があると大変だからな。」
肩に手を置かれガシッと握られる。仙蔵の言動に背筋が凍りつく。否応なしに逃げられない状況にする気だ。
『いっ、いい。身体に傷はないから。』
「名前…」
『はいっ………』
「診てもらえ。」
『………分かりました。』
「名前、本当にいいのか……」
『大丈夫よ。身体に傷はないから。』
「そうか。ならいいが…」
あれから無理矢理伊作の所に連れて行かれそうになったが全力で留三郎にお願いすると渋々折れてくれた。伊作にもお灸を据えられると思うと身震いする。だが今は状況に合わせるしかない。二人して肩を並べて歩いているが留三郎の表情は冴えない。
『気になる?この髪。』
「ああ……綺麗な髪だったからな……」
私の短くなった髪をゆっくり撫でる留三郎。
留三郎は私の髪が好きだったのか。
このご時世、髪は女の命とも言える程だ。思いれがあったのだろう。
『留三郎は私の……今の髪型好きじゃない?』
「勿論どんな髪型でも好きだ。だが………」
どんな髪型でもと言う留三郎の言葉に脳裏に今までのタカ丸の数多くの変な髪型を想像してしまう。
「お前の一部を失ったような気がして悲しいんだ……」
留三郎の物言いに胸がドキッと跳ね上がる。
留三郎が私の涼しくなった首元に顔を近づけ吐息がかかり、首筋に口付けを落としていく。
『んっ……』
「名前、本当の事を言ってくれ。誰に………やられたんだ。」
留三郎が首元から離れ私を見つめる。彼の黒瞳は私を捉えて逸らさない。その目つきに自身の瞬きすら忘れてしまう。
でもこのまま仮にタカ丸にしてもらいました(ウイッグだが)なんて事言ってしまったらタカ丸がシメられるに違いない。でもこんな真面目に私の事を心配している留三郎を騙し続ける事なんて出来ない。正直に言うか悩んでいると今この場に相応しくない人物が通りかかった。
「あっ、名前ちゃん!」
「……この声は齋藤タカ丸?」
「どうだった皆んなの反応は〜?」
廊下の突き当たりで留三郎の姿が見えないのだろう。
タカ丸は留三郎に気づく事なく近づき、正面で私を捉えた後ようやく気付いた。
『………タカ丸。』
タカ丸の出現と言葉に全身の血が冷え渡り、動悸が高まる。
「えっ………何、この状況?」
タカ丸が後ろによろめく。タカ丸もこの状況を理解または感じ取ったのであろう。留三郎の雰囲気を。
彼は私とタカ丸を交互に見比べると視線を下ろし、タカ丸に静かに歩みを進める。
その後ろ姿は怒りの空気が揺らいでいる。まずい。
「そうか、お前か…。名前の髪をこんな風にしたのは。」
「えっ?」
「タカ丸!いくら後輩のお前でも許す事はできん!」
「えぇぇ!!!」
「斎藤タカ丸!覚悟しろ!!!」
「わあぁ!!!名前ちゃん助けて!!!」
留三郎がタカ丸に鉄双節棍を振り上げる。これは思わぬ展開だ。
『留三郎!落ち着いて!!!』
二人の間に入り込み、苦無で留三郎の鉄双節棍を受け止める。
目の前で繰り広げられる攻防にタカ丸がひっ!声を漏らす。タカ丸を庇う私に留三郎が余計に顔を顰める。
「名前!何故庇う!!!」
『留三郎こそ私の話を聞いて!』
お互いに武器を下ろすと事の詳細を留三郎に話す。留三郎の前で被っていたウィッグを取り外し元の姿に戻る。
その後の留三郎の反応は終始恐ろしかった。
「………お前らな。」
『すみません。冗談が過ぎました。』
「ごめんね。食満君。」
「こんな事、二度とするな!」
「え〜でも新鮮で良かったでしょ?」
『タカ丸!』
「肝が冷えたわ!!!」
『「すみませんでした。」』
タカ丸の言葉に留三郎の怒りが再燃される。タカ丸これ以上余計な事言わないで。
タカ丸を帰し二人になるとようやく落ち着く事ができた。
『ふぅー……』
「俺が溜め息をつきたい。」
留三郎がチラッと横目で私をみる。
その言葉に上目遣い気味に留三郎を見返すと彼の腕に絡みつく。
『留三郎、本当にごめんなさい。』
さりげなく彼の腕に胸を押し付けると若干顔を赤くする留三郎。
「そ、そんなのに騙されん。」
『うん、度が過ぎたわ。でも……』
彼の耳に近づき囁く。
『いい反応が見れた。』
「ったくな……反省しろ反省。」
『ふふっ、でも私に何かあったらあんなに怒ってくれるのね。』
「あれはお前のせいであってな。」
『分かってる。けど……』
(そんな貴方も大好きよ)
私の言葉に赤面する留三郎。その様子に思わず満悦になる。だが余りにも度が過ぎる悪戯は止めようと思った一日だった。
_______________________
(でも短い髪も良かったなー)
(せめて切るなら事前に言ってくれ)
(なら後でタカ丸に短髪にしてもらおうかしら)
(冗談でもやめろ)
(食満君がすごく怖かった)
(タカ丸さん。あの人達に余計な事しない方がいいです)
(我々によからぬ事が降り掛かりますから)
『まずは留三郎から。』
驚かせるのが楽しみすぎて鼻歌と一足飛びが止まらない。しかも短い髪型は思いのほか軽く動きやすいのだ。この感覚久々だ。
今日は学園が休みであり留三郎達も用事がなければ自室にいる筈だ。浮き立つ足を押さえ忍たま長屋に忍び込む。
だがこんなにも心が踊るだなんていつ以来だろう。今から留三郎達の反応を想像するだけでクスクスと含み笑いが止まらない。
そうこうすると留三郎の自室に辿り着く。
自室にいる事を期待しつつ襖の前で止まる。
『留三郎居る?』
「名前か?入っていいぞ。」
『失礼します。』
そっと襖を開けると自室で用具部品の手入れをしている留三郎。そっと襖を閉じる。
「なんだ。どうしたん…だっ……」
留三郎が私を一目見た瞬間言葉が止まる。
手入れに夢中だったがようやく顔を上げ気づいた。
すると手の中にあった道具をゴトンッと床に落とす。
良い意味で予想を上回る反応に真顔を保つのに必死だが堪えて出方を待つ。
『……どうかな。この髪が…「どうしたんだ!その髪は!!!」』
留三郎が私の言葉を遮って被さるように大声を出す。
その声量は身体が思わず後ろに仰け反る程だ。
瞬間的に留三郎が私の両肩に掴み掛かり、前後に揺する。
「誰にやられた!!!賊か!」
『ち、違うわ。留三郎落ちつい「これが落ち着いていられるか!」
私の短い髪を撫でるがその手付きは小刻みに震え顔は絶望感に見舞われている。
留三郎の反応に少し焦りが出てきた。
『留三郎こ、これはね…』
「名前、来い!」
『えっ!』
留三郎に腕を掴まれたと思えば全速力で連れて行かれる。その先は他の六年生達の自室だ。
「おい!」
「なんだ騒々しい。」
「うるさいぞ!留三郎!」
い組の二人の襖を開ける。肝心の二人は面倒臭そうな様子をしていだが私をみると同様に目を見開いた。
「なっ!」
「お前、その髪!」
文次郎が私を指差す。この反応まさに完璧だがここまで酷い事になるとは。冗談のつもりが収集つかなくなってきている。
「名前の髪が切られたんだ!」
「留三郎、少し落ち着け。」
仙蔵が留三郎の行動を制する。仙蔵が一見怪訝そうな顔をしたが私が必要以上に焦っている姿に気づいたのか仙蔵と目が合うと私に近づき髪をまじまじと見つめる。彼の目は糸のように細めて私を見ている。その後ニヤリと笑いドS極まりない顔をしている。
「名前、見せてみろ。」
『えっ!』
「ほんとだな。ここまで酷いとは。」
仙蔵が私を頭から足先まで全身を見下ろす。その視線は蛇が絡みつく様な視線だ。その様子に冷えた空気を飲み込む音が喉奥に流れていく。
「お前、その髪どうするんだ!」
文次郎が声を荒げる。あの文次郎でさえ表情は強張っている。
「タカ丸になんとかしてもらえばいいだろう。あいつは元髪結いだ。だが……」
仙蔵が口を開く。だがその言葉には続きがあった。
「その前に伊作にも診てもらえ。身体に傷があると大変だからな。」
肩に手を置かれガシッと握られる。仙蔵の言動に背筋が凍りつく。否応なしに逃げられない状況にする気だ。
『いっ、いい。身体に傷はないから。』
「名前…」
『はいっ………』
「診てもらえ。」
『………分かりました。』
「名前、本当にいいのか……」
『大丈夫よ。身体に傷はないから。』
「そうか。ならいいが…」
あれから無理矢理伊作の所に連れて行かれそうになったが全力で留三郎にお願いすると渋々折れてくれた。伊作にもお灸を据えられると思うと身震いする。だが今は状況に合わせるしかない。二人して肩を並べて歩いているが留三郎の表情は冴えない。
『気になる?この髪。』
「ああ……綺麗な髪だったからな……」
私の短くなった髪をゆっくり撫でる留三郎。
留三郎は私の髪が好きだったのか。
このご時世、髪は女の命とも言える程だ。思いれがあったのだろう。
『留三郎は私の……今の髪型好きじゃない?』
「勿論どんな髪型でも好きだ。だが………」
どんな髪型でもと言う留三郎の言葉に脳裏に今までのタカ丸の数多くの変な髪型を想像してしまう。
「お前の一部を失ったような気がして悲しいんだ……」
留三郎の物言いに胸がドキッと跳ね上がる。
留三郎が私の涼しくなった首元に顔を近づけ吐息がかかり、首筋に口付けを落としていく。
『んっ……』
「名前、本当の事を言ってくれ。誰に………やられたんだ。」
留三郎が首元から離れ私を見つめる。彼の黒瞳は私を捉えて逸らさない。その目つきに自身の瞬きすら忘れてしまう。
でもこのまま仮にタカ丸にしてもらいました(ウイッグだが)なんて事言ってしまったらタカ丸がシメられるに違いない。でもこんな真面目に私の事を心配している留三郎を騙し続ける事なんて出来ない。正直に言うか悩んでいると今この場に相応しくない人物が通りかかった。
「あっ、名前ちゃん!」
「……この声は齋藤タカ丸?」
「どうだった皆んなの反応は〜?」
廊下の突き当たりで留三郎の姿が見えないのだろう。
タカ丸は留三郎に気づく事なく近づき、正面で私を捉えた後ようやく気付いた。
『………タカ丸。』
タカ丸の出現と言葉に全身の血が冷え渡り、動悸が高まる。
「えっ………何、この状況?」
タカ丸が後ろによろめく。タカ丸もこの状況を理解または感じ取ったのであろう。留三郎の雰囲気を。
彼は私とタカ丸を交互に見比べると視線を下ろし、タカ丸に静かに歩みを進める。
その後ろ姿は怒りの空気が揺らいでいる。まずい。
「そうか、お前か…。名前の髪をこんな風にしたのは。」
「えっ?」
「タカ丸!いくら後輩のお前でも許す事はできん!」
「えぇぇ!!!」
「斎藤タカ丸!覚悟しろ!!!」
「わあぁ!!!名前ちゃん助けて!!!」
留三郎がタカ丸に鉄双節棍を振り上げる。これは思わぬ展開だ。
『留三郎!落ち着いて!!!』
二人の間に入り込み、苦無で留三郎の鉄双節棍を受け止める。
目の前で繰り広げられる攻防にタカ丸がひっ!声を漏らす。タカ丸を庇う私に留三郎が余計に顔を顰める。
「名前!何故庇う!!!」
『留三郎こそ私の話を聞いて!』
お互いに武器を下ろすと事の詳細を留三郎に話す。留三郎の前で被っていたウィッグを取り外し元の姿に戻る。
その後の留三郎の反応は終始恐ろしかった。
「………お前らな。」
『すみません。冗談が過ぎました。』
「ごめんね。食満君。」
「こんな事、二度とするな!」
「え〜でも新鮮で良かったでしょ?」
『タカ丸!』
「肝が冷えたわ!!!」
『「すみませんでした。」』
タカ丸の言葉に留三郎の怒りが再燃される。タカ丸これ以上余計な事言わないで。
タカ丸を帰し二人になるとようやく落ち着く事ができた。
『ふぅー……』
「俺が溜め息をつきたい。」
留三郎がチラッと横目で私をみる。
その言葉に上目遣い気味に留三郎を見返すと彼の腕に絡みつく。
『留三郎、本当にごめんなさい。』
さりげなく彼の腕に胸を押し付けると若干顔を赤くする留三郎。
「そ、そんなのに騙されん。」
『うん、度が過ぎたわ。でも……』
彼の耳に近づき囁く。
『いい反応が見れた。』
「ったくな……反省しろ反省。」
『ふふっ、でも私に何かあったらあんなに怒ってくれるのね。』
「あれはお前のせいであってな。」
『分かってる。けど……』
(そんな貴方も大好きよ)
私の言葉に赤面する留三郎。その様子に思わず満悦になる。だが余りにも度が過ぎる悪戯は止めようと思った一日だった。
_______________________
(でも短い髪も良かったなー)
(せめて切るなら事前に言ってくれ)
(なら後でタカ丸に短髪にしてもらおうかしら)
(冗談でもやめろ)
(食満君がすごく怖かった)
(タカ丸さん。あの人達に余計な事しない方がいいです)
(我々によからぬ事が降り掛かりますから)