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嫉妬
『はあ………』
溜め息をつきながら自室の机に頭を突っ伏す。吐息には重みも重なる。
今日町で嫌な光景を見た。
留三郎が町娘に迫られている所だ。
忍務なら気にしないが私用であれはきつい。しかも完全に娘が想いを寄せている目だった。
別に留三郎を束縛する気はない。だが本音では他の娘と仲良くしている留三郎なんか見たくもない。
でも笑顔を向けていた留三郎も嫌だ。先程の光景を思い出せば思い出す程、怒りが沸々と燃え上がる。
「名前!」
あれから数日経ったある日、留三郎とすれ違った。私を見つけた留三郎の顔は一気に笑顔になったが今の私には少々きつい。
「最近会えていなかったな。実習は忙しいか?」
『留三郎……そうね。』
「そうか。」
『えぇ、もう行くわ。』
目の前の留三郎に気にする事なく、足早に足を進める。
留三郎を前にして自分の憎たらしい態度が嫌になる。でも素直になる事が出来ない。
『はぁーーっ………』
ここ最近名前の様子がおかしい。俺に対して冷たいと言うか。最初は気のせいだと思ってたが数日経っても変わらない態度にそうでないと気付く。
何を不機嫌にさせたのか見当がつかない。
『留三郎。』
「名前……」
『町に行くの?』
用具で必要な物を買いに行く為準備をしていると名前が声を掛けてきた。
その顔は重く抑えつけられている。
「名前も一緒に行かないか?」
俺の誘いにこくんと頷き俺の側に寄り添ってくる名前。久しぶりの逢瀬に名前の手を繋ぐとそっと握り返してくれる。
学園を出て町に着くと、留三郎の目当ての店に辿り着く。
委員会に必要な買い出しといえ、久々の留三郎との逢瀬に楽しくて胸を弾ませる。
自然に留三郎との距離が縮まり笑顔が増えていく。
俺との逢瀬に名前の機嫌が治った様子に俺もほっと胸を撫でおろす。
そういえばこの近くには有名な茶屋が出来た筈だ。
そこに名前を連れて行ったら喜んでくれるだろう。
「名前、この近くに美味しい茶屋が出来たんだ。そこに行かないか?」
『そうなの?是非行きましょ。』
『美味しい……ここよく見つけたわね。』
「後輩からのおすすめだ。名前と来たくてな、だから今日は誘ったんだ。」
『あら、ならその後輩に感謝しなきゃね。』
美味しいお団子に頬が緩んでいるとその瞬間私の表情が強張る。
視線の先に先日見かけた町娘が現れた。あの娘がこちらを凝視している。その視線の先にはどうやら留三郎を見ている。肝心の留三郎は気づいていないが先日の嫌な思いが甦る。
娘が頬を赤くしながら隣の友人らしき娘と話しをしている。どうやら私の存在が気になるのだろう。話している内容は読唇術で分かるがその顔は不快に満ちている。
この間の私もあのような顔だったのだろう。我ながら見ると酷い顔だ。だがあの日の私も女らしい嫉妬を感じずにはいられなかった。
気付かない振りをして盗み見るが嫉妬を含む目で私を見ている。私達の関係性でも見せつけてとどめでも刺してあげようかしら。その様子に含み笑いをする。
『留三郎。口元に付いてるわ。』
「んっ?どれどれ……」
『ここよ。』
留三郎に近づき唇を奪う。その時娘から嫌な悲鳴が上がったのが聞こえる。名残惜しく留三郎の唇から離す。
「あ、あのな……ここ茶屋だぞ……」
留三郎が驚き頬を赤くしながら身体を僅かに後退する。そんな留三郎に気を良くし娘の方を見ると、口を開き目も見開いている。その様子に冷淡な笑みを浮かべる。
留三郎に想いを抱いているかもしれないけど、私の留三郎だ。貴方が付けいる隙間なんてない。その意味を込めて見つめる。
娘は勝機がないと分かったのか友人と歩みを進める。
その後の食べる団子は非常に美味であった。
「名前、……」
『どうしたの?留三郎。』
「さっきの口吸いだがな……」
留三郎が咳払いをし頬を染めながら話し始める。
咎める理由は分かるが留三郎から説教を受ける覚えはない。
『はっきりしない貴方が悪いのよ。』
「なっ、俺のせいか!」
『留三郎。』
留三郎との距離を詰める。
『私が不機嫌だった理由分かる?』
名前からの唐突な質問に頭を傾げる。不機嫌だった理由?どう言う事だ。
『ヒント。先日の町での出来事よ。』
「先日の町……………あぁ!」
思い出した。先日町で修補を行った時娘から言い寄られた時があった。どうやらお礼がしたいとの事だったがまさかあの様子を知ってたのか。という事は名前が不機嫌だったのは。
「俺はあの娘の事なんか気にも止めてない!」
『でもあの娘はすっかりその気だったみたいよ。』
むくれて足元にあった小石をこずく名前。
俺は眼中にはなかったが。と言う事はここ数日の名前の態度は嫉妬……嫉妬?名前が?
それは俺が戦い以外の場所で初めて見る名前の激しい感情だった。
それが分かると同時に何とも言えない幸福感を噛み締める。側を離れていく不機嫌な名前を後ろから抱き締める。
「名前、すまなかった。」
『……本当にそう思ってる?』
俺の腕に手を乗せる名前。
「あぁ。でもな……」
名前を俺に向かせるとその表情は切ない。でも今名前の行動の全てが愛おしくてじっとしていられない。名前の顔を見つめる。
「お前以外などあり得ない。」
俺の言葉に頬を赤く染める名前。
名前の腕が移動し細くてしなやかな手で俺の頬を撫でる。
『……私以外に惚れたら嫌よ。』
「普段の自信はどこにいったんだ?」
『自信なんてないわ。留三郎……自覚を持って。』
名前の上目遣いの甘えているような目と交差する。
そんな名前の様子に吸い込まれる様に口付ける。俺の心はとうにお前の物だと言うのに。心配する名前に気を良くする。
『んっ……』
「名前っ……」
でもお前も町ゆく男達の視線を浴びていたのは気付いていないのだろう。だから名前に口付けられた時ある意味丁度良かった。
こいつは俺の女だ。俺以外の男なんかに奪われてやるものか。そろそろ名前にも自身の魅力には自覚を持って欲しい。
『はあ………』
溜め息をつきながら自室の机に頭を突っ伏す。吐息には重みも重なる。
今日町で嫌な光景を見た。
留三郎が町娘に迫られている所だ。
忍務なら気にしないが私用であれはきつい。しかも完全に娘が想いを寄せている目だった。
別に留三郎を束縛する気はない。だが本音では他の娘と仲良くしている留三郎なんか見たくもない。
でも笑顔を向けていた留三郎も嫌だ。先程の光景を思い出せば思い出す程、怒りが沸々と燃え上がる。
「名前!」
あれから数日経ったある日、留三郎とすれ違った。私を見つけた留三郎の顔は一気に笑顔になったが今の私には少々きつい。
「最近会えていなかったな。実習は忙しいか?」
『留三郎……そうね。』
「そうか。」
『えぇ、もう行くわ。』
目の前の留三郎に気にする事なく、足早に足を進める。
留三郎を前にして自分の憎たらしい態度が嫌になる。でも素直になる事が出来ない。
『はぁーーっ………』
ここ最近名前の様子がおかしい。俺に対して冷たいと言うか。最初は気のせいだと思ってたが数日経っても変わらない態度にそうでないと気付く。
何を不機嫌にさせたのか見当がつかない。
『留三郎。』
「名前……」
『町に行くの?』
用具で必要な物を買いに行く為準備をしていると名前が声を掛けてきた。
その顔は重く抑えつけられている。
「名前も一緒に行かないか?」
俺の誘いにこくんと頷き俺の側に寄り添ってくる名前。久しぶりの逢瀬に名前の手を繋ぐとそっと握り返してくれる。
学園を出て町に着くと、留三郎の目当ての店に辿り着く。
委員会に必要な買い出しといえ、久々の留三郎との逢瀬に楽しくて胸を弾ませる。
自然に留三郎との距離が縮まり笑顔が増えていく。
俺との逢瀬に名前の機嫌が治った様子に俺もほっと胸を撫でおろす。
そういえばこの近くには有名な茶屋が出来た筈だ。
そこに名前を連れて行ったら喜んでくれるだろう。
「名前、この近くに美味しい茶屋が出来たんだ。そこに行かないか?」
『そうなの?是非行きましょ。』
『美味しい……ここよく見つけたわね。』
「後輩からのおすすめだ。名前と来たくてな、だから今日は誘ったんだ。」
『あら、ならその後輩に感謝しなきゃね。』
美味しいお団子に頬が緩んでいるとその瞬間私の表情が強張る。
視線の先に先日見かけた町娘が現れた。あの娘がこちらを凝視している。その視線の先にはどうやら留三郎を見ている。肝心の留三郎は気づいていないが先日の嫌な思いが甦る。
娘が頬を赤くしながら隣の友人らしき娘と話しをしている。どうやら私の存在が気になるのだろう。話している内容は読唇術で分かるがその顔は不快に満ちている。
この間の私もあのような顔だったのだろう。我ながら見ると酷い顔だ。だがあの日の私も女らしい嫉妬を感じずにはいられなかった。
気付かない振りをして盗み見るが嫉妬を含む目で私を見ている。私達の関係性でも見せつけてとどめでも刺してあげようかしら。その様子に含み笑いをする。
『留三郎。口元に付いてるわ。』
「んっ?どれどれ……」
『ここよ。』
留三郎に近づき唇を奪う。その時娘から嫌な悲鳴が上がったのが聞こえる。名残惜しく留三郎の唇から離す。
「あ、あのな……ここ茶屋だぞ……」
留三郎が驚き頬を赤くしながら身体を僅かに後退する。そんな留三郎に気を良くし娘の方を見ると、口を開き目も見開いている。その様子に冷淡な笑みを浮かべる。
留三郎に想いを抱いているかもしれないけど、私の留三郎だ。貴方が付けいる隙間なんてない。その意味を込めて見つめる。
娘は勝機がないと分かったのか友人と歩みを進める。
その後の食べる団子は非常に美味であった。
「名前、……」
『どうしたの?留三郎。』
「さっきの口吸いだがな……」
留三郎が咳払いをし頬を染めながら話し始める。
咎める理由は分かるが留三郎から説教を受ける覚えはない。
『はっきりしない貴方が悪いのよ。』
「なっ、俺のせいか!」
『留三郎。』
留三郎との距離を詰める。
『私が不機嫌だった理由分かる?』
名前からの唐突な質問に頭を傾げる。不機嫌だった理由?どう言う事だ。
『ヒント。先日の町での出来事よ。』
「先日の町……………あぁ!」
思い出した。先日町で修補を行った時娘から言い寄られた時があった。どうやらお礼がしたいとの事だったがまさかあの様子を知ってたのか。という事は名前が不機嫌だったのは。
「俺はあの娘の事なんか気にも止めてない!」
『でもあの娘はすっかりその気だったみたいよ。』
むくれて足元にあった小石をこずく名前。
俺は眼中にはなかったが。と言う事はここ数日の名前の態度は嫉妬……嫉妬?名前が?
それは俺が戦い以外の場所で初めて見る名前の激しい感情だった。
それが分かると同時に何とも言えない幸福感を噛み締める。側を離れていく不機嫌な名前を後ろから抱き締める。
「名前、すまなかった。」
『……本当にそう思ってる?』
俺の腕に手を乗せる名前。
「あぁ。でもな……」
名前を俺に向かせるとその表情は切ない。でも今名前の行動の全てが愛おしくてじっとしていられない。名前の顔を見つめる。
「お前以外などあり得ない。」
俺の言葉に頬を赤く染める名前。
名前の腕が移動し細くてしなやかな手で俺の頬を撫でる。
『……私以外に惚れたら嫌よ。』
「普段の自信はどこにいったんだ?」
『自信なんてないわ。留三郎……自覚を持って。』
名前の上目遣いの甘えているような目と交差する。
そんな名前の様子に吸い込まれる様に口付ける。俺の心はとうにお前の物だと言うのに。心配する名前に気を良くする。
『んっ……』
「名前っ……」
でもお前も町ゆく男達の視線を浴びていたのは気付いていないのだろう。だから名前に口付けられた時ある意味丁度良かった。
こいつは俺の女だ。俺以外の男なんかに奪われてやるものか。そろそろ名前にも自身の魅力には自覚を持って欲しい。