長編関連(短編・番外編)
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再確認
名前と口吸いを交わしたあの夜。お互い好意を抱いている事は確認できたが、恋仲になったかははっきりしていない。
自室の部屋でそう物思いにふける。
あの出来事を終えた後も学園では何事もなかったかのように穏やかな日々を過ごしていた。
名前の生活も変わりなく過ごしているようだがあれから話す機会が少ない。
「名前、」
『あ、留三郎。今から校外実習だから。じゃあ。』
名前を見かけて話しかけるがタイミングが合わない。なんていうか認めたくないが避けられているような気がする。
今思い出しただけでも悲しくなり余計考え込んでしまう。
「はぁ……」
あの件から留三郎の顔をまともに見る事や話す事ができなくなってしまった。どうしたの私。今まで忍務などで男の扱いや耐性が無かった訳ではない。ましてや自身に向けられる想いなど忍務だったら利用してきたぐらいだ。
でもあの件から留三郎を男性として見る目が変わってしまった。
しかも恋仲になったかは分からないが裸まで見られている。今思い出せば顔から火が出る程の恥ずかしさだ。
意味もなく留三郎を避けてしまったのも後悔が押し寄せている。
でも留三郎の顔を見てしまったら何も話せなくなる。
あれから数日が経ち、夜を迎えた。
その日は伊作に用があり医務室に向かうが新野先生がいた。仕方がない為、伊作の部屋に向かう。
『伊作、ちょっといい?……!…留三郎…』
「名前!」
そこには勉学に励んでいる留三郎の姿があった。
突然の出来事に心臓が跳ね上がる。
廊下に出て部屋の前の名前を確認すると留三郎の名前が連なっている。
そうだった。久しぶりの訪室で二人が同室の事忘れていた。
『……伊作はどこに行った?』
「あぁ、伊作は薬草を探しに行った。」
『夜まで大変ね。』
平静を装い、口元に手を押さえ笑う。
『邪魔したわ。ありがとう留三郎。』
「待て、名前。………少し話せないか?」
部屋を出て踵を返そうとすると留三郎から静止させられる。その一言で緊張し心臓が早鐘を打つのが分かる。胸元に手を置き沈めてから留三郎に向き直す。
『分かったわ……』
『話は……何?』
今俺の目の前には名前が居る。その姿は前と変わらず落ちついている姿。
思ってもいなかった名前の訪室に、胸が高鳴らせる。
深呼吸をし、意を決して話す。
「あぁ、その……前の口吸いの事だ。」
『………』
みじろぎしない名前の様子にやはり俺には興味がなかったのだと痛感させられる。
「その………すまなかった。お前に好きだとは言ったが迷惑だったな。お前の気持ちを汲み取ってやらず申し訳ない。」
いかん。自分でもこんな事を言いたかった訳じゃない。だが今は名前の反応をまともに見る事ができない。
しかし俺の気持ちをはっきりと伝えたい。名前を改めて好きだという事を……恋仲になりたいとの事を。
「あの時、名前が無事に戻ってきてくれて安心した。だがあの時の感情だけで口吸いしたんじゃない。本当に名前の事が好きなんだ。……だから俺と恋仲になってくれないか。」
沈黙が流れる。名前の目が俺をしっかりと捉える。その様子に生唾をゴクリと飲み込む。
『ふぅ……良かった。』
長い沈黙の後に名前が前に両手をつき、力を抜く。
「おい、……どうしたんだ?」
『いや緊張が解けて……』
「緊張してたのか!?」
『するわよ!だって留三郎の前だもの!』
頬を赤面して力強く声を張り上げる名前に驚く。俺に緊張していた……。という事は?
「名前!、それはどういう事だ?」
『それはっ!』
「聞かせてくれ。」
『やっ!……側にこないで…』
名前に近づき肩に手を乗せ、無理やり俺の方に向けさせると更に頬を紅潮させる名前。今までこんな名前の姿を見た事がない。今までの名前は強く、凛とした振る舞いで誰も寄せ付けなかったが今の名前は全く違う。
『………私はあの日、全てが終わった後から留三郎の事を意識してた……』
目線を背けながら名前が話し出す。何だこの可愛い奴は。
『……留三郎の姿を見かけると胸が高鳴って、話す事ができなくなって……この感情を整理できなくなってた。』
「どおりで俺と話してくれなかった訳か。」
赤面しながらこくんと頷く名前に心臓が締め付けられる。
『あの日私も好きだと言った…………けど……どうしたらいいか分からなくて………は、話せなかった。』
「もういい。俺がはっきり言えば良かったんだ。済まなかった。」
『留三郎……あっ!』
ぐっと目の前の名前を自身の胸の中に引き寄せる。あの日単身で城に向かった名前の姿はもういない。
今の名前の姿に激しく昂ってくる情熱が押し寄せる。
『は、離して……』
「嫌だ。」
『なんでっ!』
「お前を離したくないからだ。」
『……わ、私がもたないの…』
抱き寄せてる名前の顔を見ると赤面し涙を堪えている。こんな姿のお前を離す訳ないだろう。
今すぐ押し倒して、身体の隅々まで愛したい欲情を必死に抑え込む。
「…… 名前!」
『っあ!留、んっ!』
顔を此方に向け口吸いをする。思いを再確認出来た今、もう遠慮する事はない。ひたすら愛しい名前の唇を激しく求める。名前の柔らかくて熱の籠った唇に激しく欲情する。
初めてではない名前の唇。だが今の姿に歯止めがきかない。俺は半ば夢中に口吸いを続ける。
俺の胸を叩く名前の行動に我にかえり、口吸いをやめるとそこには目がとろんっと蕩け、大きく息を吸い込む名前の姿があった。
「すまん!」
『はぁ、留三郎……』
蕩けた目をしている名前の頬を愛しく撫でるとぴくっと身じろぎする。その様子も堪らない。
「……返事は決まったか?」
『意地悪……』
「聞かせてくれ。」
『……喜んでお受けします。』
「…… 名前!」
ようやく前に進めた俺達。名前の過去など関係ない。
今も今後もこの先名前の隣に居るのは俺だけでいい。
名前と口吸いを交わしたあの夜。お互い好意を抱いている事は確認できたが、恋仲になったかははっきりしていない。
自室の部屋でそう物思いにふける。
あの出来事を終えた後も学園では何事もなかったかのように穏やかな日々を過ごしていた。
名前の生活も変わりなく過ごしているようだがあれから話す機会が少ない。
「名前、」
『あ、留三郎。今から校外実習だから。じゃあ。』
名前を見かけて話しかけるがタイミングが合わない。なんていうか認めたくないが避けられているような気がする。
今思い出しただけでも悲しくなり余計考え込んでしまう。
「はぁ……」
あの件から留三郎の顔をまともに見る事や話す事ができなくなってしまった。どうしたの私。今まで忍務などで男の扱いや耐性が無かった訳ではない。ましてや自身に向けられる想いなど忍務だったら利用してきたぐらいだ。
でもあの件から留三郎を男性として見る目が変わってしまった。
しかも恋仲になったかは分からないが裸まで見られている。今思い出せば顔から火が出る程の恥ずかしさだ。
意味もなく留三郎を避けてしまったのも後悔が押し寄せている。
でも留三郎の顔を見てしまったら何も話せなくなる。
あれから数日が経ち、夜を迎えた。
その日は伊作に用があり医務室に向かうが新野先生がいた。仕方がない為、伊作の部屋に向かう。
『伊作、ちょっといい?……!…留三郎…』
「名前!」
そこには勉学に励んでいる留三郎の姿があった。
突然の出来事に心臓が跳ね上がる。
廊下に出て部屋の前の名前を確認すると留三郎の名前が連なっている。
そうだった。久しぶりの訪室で二人が同室の事忘れていた。
『……伊作はどこに行った?』
「あぁ、伊作は薬草を探しに行った。」
『夜まで大変ね。』
平静を装い、口元に手を押さえ笑う。
『邪魔したわ。ありがとう留三郎。』
「待て、名前。………少し話せないか?」
部屋を出て踵を返そうとすると留三郎から静止させられる。その一言で緊張し心臓が早鐘を打つのが分かる。胸元に手を置き沈めてから留三郎に向き直す。
『分かったわ……』
『話は……何?』
今俺の目の前には名前が居る。その姿は前と変わらず落ちついている姿。
思ってもいなかった名前の訪室に、胸が高鳴らせる。
深呼吸をし、意を決して話す。
「あぁ、その……前の口吸いの事だ。」
『………』
みじろぎしない名前の様子にやはり俺には興味がなかったのだと痛感させられる。
「その………すまなかった。お前に好きだとは言ったが迷惑だったな。お前の気持ちを汲み取ってやらず申し訳ない。」
いかん。自分でもこんな事を言いたかった訳じゃない。だが今は名前の反応をまともに見る事ができない。
しかし俺の気持ちをはっきりと伝えたい。名前を改めて好きだという事を……恋仲になりたいとの事を。
「あの時、名前が無事に戻ってきてくれて安心した。だがあの時の感情だけで口吸いしたんじゃない。本当に名前の事が好きなんだ。……だから俺と恋仲になってくれないか。」
沈黙が流れる。名前の目が俺をしっかりと捉える。その様子に生唾をゴクリと飲み込む。
『ふぅ……良かった。』
長い沈黙の後に名前が前に両手をつき、力を抜く。
「おい、……どうしたんだ?」
『いや緊張が解けて……』
「緊張してたのか!?」
『するわよ!だって留三郎の前だもの!』
頬を赤面して力強く声を張り上げる名前に驚く。俺に緊張していた……。という事は?
「名前!、それはどういう事だ?」
『それはっ!』
「聞かせてくれ。」
『やっ!……側にこないで…』
名前に近づき肩に手を乗せ、無理やり俺の方に向けさせると更に頬を紅潮させる名前。今までこんな名前の姿を見た事がない。今までの名前は強く、凛とした振る舞いで誰も寄せ付けなかったが今の名前は全く違う。
『………私はあの日、全てが終わった後から留三郎の事を意識してた……』
目線を背けながら名前が話し出す。何だこの可愛い奴は。
『……留三郎の姿を見かけると胸が高鳴って、話す事ができなくなって……この感情を整理できなくなってた。』
「どおりで俺と話してくれなかった訳か。」
赤面しながらこくんと頷く名前に心臓が締め付けられる。
『あの日私も好きだと言った…………けど……どうしたらいいか分からなくて………は、話せなかった。』
「もういい。俺がはっきり言えば良かったんだ。済まなかった。」
『留三郎……あっ!』
ぐっと目の前の名前を自身の胸の中に引き寄せる。あの日単身で城に向かった名前の姿はもういない。
今の名前の姿に激しく昂ってくる情熱が押し寄せる。
『は、離して……』
「嫌だ。」
『なんでっ!』
「お前を離したくないからだ。」
『……わ、私がもたないの…』
抱き寄せてる名前の顔を見ると赤面し涙を堪えている。こんな姿のお前を離す訳ないだろう。
今すぐ押し倒して、身体の隅々まで愛したい欲情を必死に抑え込む。
「…… 名前!」
『っあ!留、んっ!』
顔を此方に向け口吸いをする。思いを再確認出来た今、もう遠慮する事はない。ひたすら愛しい名前の唇を激しく求める。名前の柔らかくて熱の籠った唇に激しく欲情する。
初めてではない名前の唇。だが今の姿に歯止めがきかない。俺は半ば夢中に口吸いを続ける。
俺の胸を叩く名前の行動に我にかえり、口吸いをやめるとそこには目がとろんっと蕩け、大きく息を吸い込む名前の姿があった。
「すまん!」
『はぁ、留三郎……』
蕩けた目をしている名前の頬を愛しく撫でるとぴくっと身じろぎする。その様子も堪らない。
「……返事は決まったか?」
『意地悪……』
「聞かせてくれ。」
『……喜んでお受けします。』
「…… 名前!」
ようやく前に進めた俺達。名前の過去など関係ない。
今も今後もこの先名前の隣に居るのは俺だけでいい。