お返しの悪態をプレゼントしたらわざとらしく
しくしくなんて言い出したからうざくなってジェイドの提案した通り学園内をぶらつく事にした。
放課後の学園内はまた違った五月蝿が漂っていた。
(もう少し静かな所で昼寝でもするか)
そう思い自然と人気のない所に足を向かわせる。

それなりに他の奴らの声が聞こえなくなり始め、何処で昼寝するか吟味してると
視界の端にボロボロの屋敷が目に入った。
こんなボロ屋敷なんてあったっけ？
そう思いながら屋敷を見渡す
あちこち傷んだり、剥がれたりしていて
想像以上にボロ屋敷だった。
けど、何故か所々“人が住んでいた様な”跡があちらこちらにあり
それを見たら何故かオレに空いていた場所がじくりと痛む。
不思議になりつつもその屋敷の扉をゆっくりと開ける。
少し埃っぽいが、外観を見た時は思わなかった位には片付いていて
より一層誰かがここには住んでいた、と思わせる。

コツコツと足跡が屋敷に響く
一つ一つ、部屋を巡る
巡る度にぐずぐずと空いた場所が蠢き痛む。
「いってぇ…」
その痛みはどこか懐かしくて、オレをイラつかせる。
少し落ち着きたくて談話室のような場所をさっき見かけたことを思い出し、足早にそこに向かう。
殺風景な部屋だが、こじんまりとソファとテーブルが置かれている。
ドカッと勢いよくソファに座りへたり込む
「くそ…なんでこんな痛てぇんだよ…」
訳の分からない懐かしい痛みにイラつきが止まらず、とりあえず寝てればなるだろうと思い
ゆっくりと目を閉じた