茉莉花
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
散歩は順調に進行中。
ひらけた道に差し掛かり、
大きな公園のところに来た。
さすがにここは名前だけは知っているけれど、
一人でどこかに行くタチでもないし、
大学の生徒たちがたまにここでサークルの集まりをしていたりするので、
好んで来たことはない。
今日は時間帯もあるが、
特に賑わってはいない。
冬の凛とした風が木々をゆすり、
爽やかな雰囲気だ。
彼はというと、
何の迷いもなしにそこに足を向けている。
「この辺、全然来ないんですよね。」
少しだけ気後れしながらついて行く。
「だろうな。」
彼は分かりきったと言うような感じで答える。
その言い方が少し気になって疑問符を浮かべていると、
彼はちらりと私を一瞥して
「家と学校とバイトの往復。」
とすっぱり言い切られてしまった。
「ストーカー。」
ズバリ言い当てられたのがまた悔しくて嫌味を込める。
「アホか。」
そう言って彼が私を小突く。
それから2人で少し笑った。
そういうちょっとしたことに、
何故こんなにも和んでしまうんだろう。
それでも、私は幸せだった。
初めて入った公園は、遊具などなく、
花が咲いて枯葉がそよぎ、小さめの池には橋がかかっている。
思っていたよりずっと素敵な場所だった。
「…多分癖ね。」
公園の中腹まで来たところで、
彼がさらりと言った。
「癖?」
「人の顔、
見れば大概どんな奴だかすぐに分かる。」
それはさっき、私の行動を見抜いたことの説明なんだとすぐに分かった。
私は黙って彼を見る。
「何が好きだとか、何が嫌いだとか、
今どう思てるかとかそういうこと、すぐに分かる。」
彼がタバコに火をつける。
「そのうち人の目見るのも嫌になた。」
全然驚かなかった。
多分そうだとずっと思っていたことだから。
私は俯いて、それからすぐに空を仰いだ。
綺麗な空。
こそばゆいぐらいに寂しかった。
「最初お前も分かりやすいと思てた。」
彼の声で、もう一度彼を見つめる。
彼も、私の目の中を見ていた。
最初。
彼に出会った瞬間を思い出す。
最初は、苦手だった。
自分とは真逆の、
関わり得ない人だと思ってた。
けど今はー
「でも、今はよく分からないな。」
そう言って、また少し笑う。
私も分からない。
そう思いながら、微妙な笑顔を彼に返す。
「…変な奴ね。」
その言葉が、なんというか、褒め言葉のように聞こえて少しだけ恥ずかしくなる。
それから2人で橋の上を通る。
橋の下の池を見ると、白と黒の鯉が2匹
互いの周りを円を描いて泳いでいた。
ひらけた道に差し掛かり、
大きな公園のところに来た。
さすがにここは名前だけは知っているけれど、
一人でどこかに行くタチでもないし、
大学の生徒たちがたまにここでサークルの集まりをしていたりするので、
好んで来たことはない。
今日は時間帯もあるが、
特に賑わってはいない。
冬の凛とした風が木々をゆすり、
爽やかな雰囲気だ。
彼はというと、
何の迷いもなしにそこに足を向けている。
「この辺、全然来ないんですよね。」
少しだけ気後れしながらついて行く。
「だろうな。」
彼は分かりきったと言うような感じで答える。
その言い方が少し気になって疑問符を浮かべていると、
彼はちらりと私を一瞥して
「家と学校とバイトの往復。」
とすっぱり言い切られてしまった。
「ストーカー。」
ズバリ言い当てられたのがまた悔しくて嫌味を込める。
「アホか。」
そう言って彼が私を小突く。
それから2人で少し笑った。
そういうちょっとしたことに、
何故こんなにも和んでしまうんだろう。
それでも、私は幸せだった。
初めて入った公園は、遊具などなく、
花が咲いて枯葉がそよぎ、小さめの池には橋がかかっている。
思っていたよりずっと素敵な場所だった。
「…多分癖ね。」
公園の中腹まで来たところで、
彼がさらりと言った。
「癖?」
「人の顔、
見れば大概どんな奴だかすぐに分かる。」
それはさっき、私の行動を見抜いたことの説明なんだとすぐに分かった。
私は黙って彼を見る。
「何が好きだとか、何が嫌いだとか、
今どう思てるかとかそういうこと、すぐに分かる。」
彼がタバコに火をつける。
「そのうち人の目見るのも嫌になた。」
全然驚かなかった。
多分そうだとずっと思っていたことだから。
私は俯いて、それからすぐに空を仰いだ。
綺麗な空。
こそばゆいぐらいに寂しかった。
「最初お前も分かりやすいと思てた。」
彼の声で、もう一度彼を見つめる。
彼も、私の目の中を見ていた。
最初。
彼に出会った瞬間を思い出す。
最初は、苦手だった。
自分とは真逆の、
関わり得ない人だと思ってた。
けど今はー
「でも、今はよく分からないな。」
そう言って、また少し笑う。
私も分からない。
そう思いながら、微妙な笑顔を彼に返す。
「…変な奴ね。」
その言葉が、なんというか、褒め言葉のように聞こえて少しだけ恥ずかしくなる。
それから2人で橋の上を通る。
橋の下の池を見ると、白と黒の鯉が2匹
互いの周りを円を描いて泳いでいた。