逡巡
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どうにか店までたどり着き夕食を食べ終え、
それからまた一悶着ありつつ
クリーニング屋にスーツを渡して
再び右往左往を繰り返し、
帰って来たのは夜の11時を回った後だった。
アパートの側に車を横付けし、
買い込んだ荷物を彼の部屋に手分けして運ぶ。
部屋の明かりをつけ、
彼は抱えていた布団を無造作に床に置いてから
また玄関に向かおうとした。
「何処か行くんですか?」
「車、あいつに返してくる。」
「そうですか。じゃ、おやすみなさい。」
私も自室に戻ろうと彼と一緒に玄関に向かう。
扉を開けると、
冷たい風が部屋に入り込んできた。
さっきまで、まだマシだったのに。
「さむっ!やっぱり今日酷いですね。」
寒さですくむ肩を抱きながら彼に言う。
すると、
彼が開けていた扉を再び閉じて振り返った。
「お前、今日ここで寝ろ。」
「え?だって‥。」
そんなことをしたら
彼が眠る場所が無くなってしまう。
まさか、一緒に寝るわけにはいかないし。
どうするのかと疑問を浮かべると、
彼が何食わぬ顔で顎をくいっと上にあげた。
その方向は、今日買った布団を指している。
「いや、ダメでしょ。」
「何故か。」
「私がここで寝たら、
他に寝る場所無くなっちゃうでしょう。」
「別にいいね。床で寝る。」
「ダメです。」
何の為に布団を買ったと思ってるんだ。
「じゃあ一緒に寝るか?」
「それもダメ。」
彼は不服そうな顔をし、溜息をついた。
溜息つきたいのはこっちの方だ。
「仕方ないな。」
「何がですか。」
「フィンのとこ、
泊まてくるからお前ここで寝ろ。」
それは、ありがたい申し出だ。
でも、布団を汚したのは自分に非があるし、
彼にそこまでしてもらうのは気が引けてしまう。
「布団とストーブ、置くの面倒。
嵐に任せる。」
多分これは私を案じてくれた
彼の口実ではないかと一瞬思った。
まぁ、気のせいかもしれないけど。
暫く考えた末、
彼の好意に私は甘えることにした。
「分かりました。」
「よし。じゃな。」
そう言って、
また私の頭を撫でた後、彼は行ってしまった。
それからまた一悶着ありつつ
クリーニング屋にスーツを渡して
再び右往左往を繰り返し、
帰って来たのは夜の11時を回った後だった。
アパートの側に車を横付けし、
買い込んだ荷物を彼の部屋に手分けして運ぶ。
部屋の明かりをつけ、
彼は抱えていた布団を無造作に床に置いてから
また玄関に向かおうとした。
「何処か行くんですか?」
「車、あいつに返してくる。」
「そうですか。じゃ、おやすみなさい。」
私も自室に戻ろうと彼と一緒に玄関に向かう。
扉を開けると、
冷たい風が部屋に入り込んできた。
さっきまで、まだマシだったのに。
「さむっ!やっぱり今日酷いですね。」
寒さですくむ肩を抱きながら彼に言う。
すると、
彼が開けていた扉を再び閉じて振り返った。
「お前、今日ここで寝ろ。」
「え?だって‥。」
そんなことをしたら
彼が眠る場所が無くなってしまう。
まさか、一緒に寝るわけにはいかないし。
どうするのかと疑問を浮かべると、
彼が何食わぬ顔で顎をくいっと上にあげた。
その方向は、今日買った布団を指している。
「いや、ダメでしょ。」
「何故か。」
「私がここで寝たら、
他に寝る場所無くなっちゃうでしょう。」
「別にいいね。床で寝る。」
「ダメです。」
何の為に布団を買ったと思ってるんだ。
「じゃあ一緒に寝るか?」
「それもダメ。」
彼は不服そうな顔をし、溜息をついた。
溜息つきたいのはこっちの方だ。
「仕方ないな。」
「何がですか。」
「フィンのとこ、
泊まてくるからお前ここで寝ろ。」
それは、ありがたい申し出だ。
でも、布団を汚したのは自分に非があるし、
彼にそこまでしてもらうのは気が引けてしまう。
「布団とストーブ、置くの面倒。
嵐に任せる。」
多分これは私を案じてくれた
彼の口実ではないかと一瞬思った。
まぁ、気のせいかもしれないけど。
暫く考えた末、
彼の好意に私は甘えることにした。
「分かりました。」
「よし。じゃな。」
そう言って、
また私の頭を撫でた後、彼は行ってしまった。