布団と泥とそれからスーツ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
本日日曜日、昨日は雨だったのに、
今日は晴れ渡った空が広がっている。
窓から日差しが当たり、暖かい。
「布団、干しちゃおうかな。」
洋服やタオル等の小さいものは
窓から渡した物干し竿で何とかなるが、
布団となると一階の庭に行かなければ
干すことはできない。
流石に一度に全部運ぶのは無理なので、まず掛け布団から抱えて部屋を出る。
分けて運んではいるが、
布団を持つと視界が半分ぐらい遮断されてしまう。
昨日の雨で、階段は濡れそぼっており、危険度が増す。
ギシギシと階段を軋ませながら、一歩一歩用心しながらゆっくり降りる。
あともう少し、
というところで気が緩んでいたのだろう、私は足を滑らせてしまった。
「わっ!」
そう高くはないとはいえ、地上まではまだ間がある。
両手に布団を抱えたまま、
手で自分の身体も支える術もない私はそのまま階段からダイブする。
と思ったが、全く衝撃がない。
代わりに誰かとぶつかった様な、
転倒とは違う感触がある。
「‥どんくさ。」
聞き覚えのある声が聞こえ、
一瞬何が起きたか分からなかった。
「‥うわっ!ごめんなさい!」
「布団が足生やして歩いて来たと思たら嵐だたね。」
「すっすみません!」
地面、横たわる彼、布団、そして私の順番に重なっており、
どうやら彼に助けられた様だと判断し、
それから慌てて彼から離れる。
「怪我ないか。」
「私はなんとも。
ていうか貴方こそ大丈夫ですか?」
彼はそれに答えず、顎で私の方を指す。
「それよりも、
布団の心配。したほうがいいね。」
その発言に布団を見下ろすと、
地面に水溜りができていたのか、
半分以上泥水で汚れてしまっていた。
「‥最悪。」
「ハハ、災難ね。」
そんな彼も、私を庇って服が大変なことになっていた。
そこで私は彼がいつものパーカーではなく、
ちゃんとしたスーツを着込んでいることに気づいた。
いつもの彼と違い、少しだけ大人びて見える。
なんか、ちょっとかっこいい
と場違いに思ってしまった。
「布団、何とかしなくていいのか。」
彼の一声で我に帰り、すぐに謝る。
「すみません!
クリーニング代は私が‥。
とりあえず着替えて下さい!」
「ああ、別にいいね。
それにこれ、そんなに着ない。」
「‥そうは言っても。」
自分の失態を呪いつつ、
とりあえず2人で二階に戻る。
「‥ごめんなさい。本当に。」
「ハハ、押し倒されるのは嫌いじゃないけど、
布団がちょと邪魔だたな。」
私をからかう彼に反論しようとするも、
自分が原因でこうなった
手前それをすることは咎められる。
「‥タオル、出しますから。
部屋で着替えておいて下さい。」
そう言って部屋を別れる。
自室からタオルを取り、
彼の部屋に急ぐ。
今日は晴れ渡った空が広がっている。
窓から日差しが当たり、暖かい。
「布団、干しちゃおうかな。」
洋服やタオル等の小さいものは
窓から渡した物干し竿で何とかなるが、
布団となると一階の庭に行かなければ
干すことはできない。
流石に一度に全部運ぶのは無理なので、まず掛け布団から抱えて部屋を出る。
分けて運んではいるが、
布団を持つと視界が半分ぐらい遮断されてしまう。
昨日の雨で、階段は濡れそぼっており、危険度が増す。
ギシギシと階段を軋ませながら、一歩一歩用心しながらゆっくり降りる。
あともう少し、
というところで気が緩んでいたのだろう、私は足を滑らせてしまった。
「わっ!」
そう高くはないとはいえ、地上まではまだ間がある。
両手に布団を抱えたまま、
手で自分の身体も支える術もない私はそのまま階段からダイブする。
と思ったが、全く衝撃がない。
代わりに誰かとぶつかった様な、
転倒とは違う感触がある。
「‥どんくさ。」
聞き覚えのある声が聞こえ、
一瞬何が起きたか分からなかった。
「‥うわっ!ごめんなさい!」
「布団が足生やして歩いて来たと思たら嵐だたね。」
「すっすみません!」
地面、横たわる彼、布団、そして私の順番に重なっており、
どうやら彼に助けられた様だと判断し、
それから慌てて彼から離れる。
「怪我ないか。」
「私はなんとも。
ていうか貴方こそ大丈夫ですか?」
彼はそれに答えず、顎で私の方を指す。
「それよりも、
布団の心配。したほうがいいね。」
その発言に布団を見下ろすと、
地面に水溜りができていたのか、
半分以上泥水で汚れてしまっていた。
「‥最悪。」
「ハハ、災難ね。」
そんな彼も、私を庇って服が大変なことになっていた。
そこで私は彼がいつものパーカーではなく、
ちゃんとしたスーツを着込んでいることに気づいた。
いつもの彼と違い、少しだけ大人びて見える。
なんか、ちょっとかっこいい
と場違いに思ってしまった。
「布団、何とかしなくていいのか。」
彼の一声で我に帰り、すぐに謝る。
「すみません!
クリーニング代は私が‥。
とりあえず着替えて下さい!」
「ああ、別にいいね。
それにこれ、そんなに着ない。」
「‥そうは言っても。」
自分の失態を呪いつつ、
とりあえず2人で二階に戻る。
「‥ごめんなさい。本当に。」
「ハハ、押し倒されるのは嫌いじゃないけど、
布団がちょと邪魔だたな。」
私をからかう彼に反論しようとするも、
自分が原因でこうなった
手前それをすることは咎められる。
「‥タオル、出しますから。
部屋で着替えておいて下さい。」
そう言って部屋を別れる。
自室からタオルを取り、
彼の部屋に急ぐ。