鍋はあごだしに限る
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グツグツグツ。
冷え切った体に土鍋から上がる湯気は
癒しの効果抜群だ。
あれから2人で買い物に行き、
私の部屋に場所を変えて、晩御飯ということになった。
私達は充実と疲労を足して二で割ったような心持ちで鍋をつつく。
「久しぶりだな。」
「ですね。」
白菜、豚肉、えのき、春菊、その他諸々
彼の豪快で綺麗な食べ方。
その全てが懐かしい。
「そういえば。」
「何か。」
「フィンクスさんに連絡、しとかないとなぁと思って。」
「は?」
彼が眉間にシワを寄せる。
「いや、いない間すごく心配してて、
だから連絡。」
「ハッ。別にいいね。ほとけ。」
吐き捨てるように言いながら、
彼は豆腐をつまんでいる。
「ダメですよ、お世話になったんですから。」
「後ででいい。
それに、んなこと今言たら飛んでくるだろ。
肉が足らん。」
‥まぁ、とりあえず一報入れておこうと思っている最中、
私の携帯にメールが1通届いた。
その内容を見て驚いた。
「嵐か。
アイツ帰ったって連絡来たぜ。良かったな。
アイツに次の酒も奢れアホって言ってくれ。」
フィンクスさんからだった。
「連絡してたって、
言ってくれればいいのに。」
私が言うと、彼はフンと息を漏らすだけで何も言わなかった。
忘れていた。
彼はそういう所があるのだ。
私はそれに返信してから、
何だか嬉しい気持ちで鍋をつつく。
そういえば、出会った最初もお鍋だったなぁ。
しみじみしながら白菜を頬張る。
うまい。
「嵐」
もりもりご飯を食べていると彼が私を呼んだ。
次はお肉だ。
「はい?」
「愛してる。」
取ろうとした豚肉を、
盛大に落としてしまった私に
彼が笑いながらティッシュを差し出す。
「なっ!なんで今言うんですか!!」
「今もクソもあるか。」
「ありますよ!」
「今更ムードとか気にしても意味ないね。
それにあんなもん、
中身のない奴がする逃げ道ね。」
「またそういうこと言う‥。」
「ハハ、猿。」
「うっさいな!」
彼は面白そうに笑う。
そうして態勢を少し変えた瞬間、
足にコツンと何かが当たる。
見ると小さな小さな箱。
「何これ。」と言うのと同時に
彼が「開けろ。」と口走った。
「へ?」
「いいから開けろ。」
彼はというとそっぽを向き、タバコを吸っている。
なんだか決まり悪そうに。
しかも耳が赤い。
ドキドキしながら箱を開けると、中には
ジャスミンの花の形をしたペンダントが入っていた。
「‥これ。」
「やる。」
「私に?」
「だから、やるて。土産。
渡しそびれたのそこに落ちてたね。」
「噓だ。お土産渡してくれたの私の部屋じゃないじゃないですか。」
「嘘ないね。たまたま。」
「顔赤いですよ。」
「気のせいね。」
また忘れてた。
彼はそういう所があるんだ。
「ムードとか何とか言って、恥ずかしいだけなんですね。」
「うるさいね。」
「日光の猿。」
「黙れ。」
そう言いながらしばらく笑う。
2人でくだらなく、ただただ笑う。
幸せだ。
どうでもいいことほど、幸せだ。
2人でたらふく食べ、
締めのおじやをまた食べる。
「やっぱり、これ美味しいですね。」
薄黄色の出汁を注ぎながら彼は言う。
「言ただろう?」
その目で何を言うか分かった。
「「鍋はあごだしに限る。」」
どうやらそうらしい。
全ての旅が終わったのだ。
冷え切った体に土鍋から上がる湯気は
癒しの効果抜群だ。
あれから2人で買い物に行き、
私の部屋に場所を変えて、晩御飯ということになった。
私達は充実と疲労を足して二で割ったような心持ちで鍋をつつく。
「久しぶりだな。」
「ですね。」
白菜、豚肉、えのき、春菊、その他諸々
彼の豪快で綺麗な食べ方。
その全てが懐かしい。
「そういえば。」
「何か。」
「フィンクスさんに連絡、しとかないとなぁと思って。」
「は?」
彼が眉間にシワを寄せる。
「いや、いない間すごく心配してて、
だから連絡。」
「ハッ。別にいいね。ほとけ。」
吐き捨てるように言いながら、
彼は豆腐をつまんでいる。
「ダメですよ、お世話になったんですから。」
「後ででいい。
それに、んなこと今言たら飛んでくるだろ。
肉が足らん。」
‥まぁ、とりあえず一報入れておこうと思っている最中、
私の携帯にメールが1通届いた。
その内容を見て驚いた。
「嵐か。
アイツ帰ったって連絡来たぜ。良かったな。
アイツに次の酒も奢れアホって言ってくれ。」
フィンクスさんからだった。
「連絡してたって、
言ってくれればいいのに。」
私が言うと、彼はフンと息を漏らすだけで何も言わなかった。
忘れていた。
彼はそういう所があるのだ。
私はそれに返信してから、
何だか嬉しい気持ちで鍋をつつく。
そういえば、出会った最初もお鍋だったなぁ。
しみじみしながら白菜を頬張る。
うまい。
「嵐」
もりもりご飯を食べていると彼が私を呼んだ。
次はお肉だ。
「はい?」
「愛してる。」
取ろうとした豚肉を、
盛大に落としてしまった私に
彼が笑いながらティッシュを差し出す。
「なっ!なんで今言うんですか!!」
「今もクソもあるか。」
「ありますよ!」
「今更ムードとか気にしても意味ないね。
それにあんなもん、
中身のない奴がする逃げ道ね。」
「またそういうこと言う‥。」
「ハハ、猿。」
「うっさいな!」
彼は面白そうに笑う。
そうして態勢を少し変えた瞬間、
足にコツンと何かが当たる。
見ると小さな小さな箱。
「何これ。」と言うのと同時に
彼が「開けろ。」と口走った。
「へ?」
「いいから開けろ。」
彼はというとそっぽを向き、タバコを吸っている。
なんだか決まり悪そうに。
しかも耳が赤い。
ドキドキしながら箱を開けると、中には
ジャスミンの花の形をしたペンダントが入っていた。
「‥これ。」
「やる。」
「私に?」
「だから、やるて。土産。
渡しそびれたのそこに落ちてたね。」
「噓だ。お土産渡してくれたの私の部屋じゃないじゃないですか。」
「嘘ないね。たまたま。」
「顔赤いですよ。」
「気のせいね。」
また忘れてた。
彼はそういう所があるんだ。
「ムードとか何とか言って、恥ずかしいだけなんですね。」
「うるさいね。」
「日光の猿。」
「黙れ。」
そう言いながらしばらく笑う。
2人でくだらなく、ただただ笑う。
幸せだ。
どうでもいいことほど、幸せだ。
2人でたらふく食べ、
締めのおじやをまた食べる。
「やっぱり、これ美味しいですね。」
薄黄色の出汁を注ぎながら彼は言う。
「言ただろう?」
その目で何を言うか分かった。
「「鍋はあごだしに限る。」」
どうやらそうらしい。
全ての旅が終わったのだ。
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