File.03 風見では役不足です
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「今一人?」
『ええ、久しぶりね、姿を消したって聞いたけれど、何処に身を潜めているのかしら?』
あの後風見に無事家まで送ってもらい、作り置きしてくれていた晩ご飯をレンジで温めて食べ、お風呂に入ってから電話番号を押してベルモットへと掛けた。
布団にゴロンと転がりながら話をしている。
バーボンにはなるべく一緒に住んでる事は口外しないようにと言われているので、質問には答えないで今言える事を言うことにした。
「やっぱり気付いてないんだね、今日会ったでしょ?」
『今日…?』
少し考えていた様子だったけれど、すぐに分かったようでまさかと吃驚した声を上げられた。
「間違えて薬飲んだみたいで若返ったの」
『ジンは?この事知らないんでしょう?』
「うん、まだ言ってない」
いつ言おうかと思ってまだ本人に連絡は取っていない。
本来ならば会って話したい所だけど、どんな顔をして会えばいいのか分からないでいる。
『バカね、早く言ってあげないと過労死するんじゃなあい?』
「過労死?ジンが?」
『死体もあがってないから何処かで必ず生きてるって寝る間も惜しんで探してるわよ』
どっかの組織に監禁でもされてるんじゃないかって。
そう聞くと、会いたくなる。
私の事をそうまでして探してくれている。
嬉しくて、泣きそうだ。
普段あんなにぶっきらぼうなのに優しい。
そんな時、玄関で音がした。
そしてただいま帰りましたと寝室を開けて声を掛けてくれる。
バーボンが帰って来た。
『あら、誰かいるの?』
「うん、私の事拾ってくれた人」
電話をしていると分かりバーボンはそっと寝室を出ようとしたのでバッと起き上がり服を掴んだ。
携帯を耳に当てていたのもあり、話し掛ける事はなかったものの驚いた顔で見られる。
『挨拶でもしとこうかしら?私の娘がって』
「え、嘘そんな設定なの?」
『冗談よ』
あははと電話の向こうで笑い声が聞こえた。
バーボンは視線を合わせるように座ってくれて、頭を撫でてくれる。
服を掴んだ理由は寂しかったからとかそんなのではないのに、それが嬉しくて思わず目を細めた。
「代わろうか?」
『いらないわ、私これから出ないといけないの』
「そっか、忙しいね」
じゃあまたと電話は切れた。
携帯の画面をブラックアウトさせてバーボンを見る。
そして口を開く。
「電話はベルモットだよ」
「彼女に、電話したんですか?」
この番号は知らないだろうと思い、掛けたのかと聞かれた。
ダイニングに移動してからバーボンは自分の晩ご飯を用意して、それを見ながら私はお茶を淹れて昼間にあった事件を軽く説明した。
「そこで変装してるベルモットを見つけたの」
そこでは会話と言う会話はしなかったけど、また連絡すると言った以上しないわけにもいかなくて、久しぶりに声が聞けて嬉しかったと話した。
「彼女は何をしていたんですか?」
「さぁ?そこまで聞いてないや」
本当に何をしてたんだろう。
あの眼鏡を掛けた金髪の外人女性と親しそうだったけど。
それに名前が確かジョディ先生と新井先生ってコナン君が言ってたっけ。
何にしろコナン君の周りにいると事件が寄ってくるって前に哀ちゃんが言ってたな。
私も気を付けよう。
(おかえりなさい)
(今ですか)
(遅くなったけどおかえりなさい)
(…………)
(そのフって笑う仕草凄くかっこいいよ?)
(当たり前ですよ)
(なにが?何が当たり前?)
(自信がないとハニートラップは出来ませんから)
(ナルシストだ……)
