【Gakuto Haruka】 In Every Note, You
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「すーちゃんママのお弁当、うまそ〜!あー、すーちゃんちのカレー恋しくなってきた……!」
「がっくん、また『すーちゃん』とLINEしとんの?」
「うん!ほまれのお弁当がおいしそうって言ってた!」
「なんか照れるな。俺の腕なんてまだまだだけど」
「でもさ、もしすーちゃんが来たら絶対食べてもらいたい。ほまれのから揚げ!」
「ほんと仲がいいんだな、2人は」
――『すーちゃん』。
それはJAXX/JAXXの中でも、そして事務所でも知られた名前になっていた。
楽翔が事あるごとに「すーちゃんがさ、」と話すものだから、あの堅物の瑛士郎でさえ「すーちゃんさん」と呼ぶようになっていたくらいだ。
すみれとJAXXのメンバーが初めて顔を合わせたのは、全国ツアーで愛媛を訪れたとき。
目の前で小さく縮こまっていた女の子――それが『すーちゃん』だと知った瞬間、奏太も潤もほまれも一澄も、胸の奥がじんと熱くなった。
素直で、純朴で、少し人見知り。でも楽翔にライブの感想を伝えるときだけ、その瞳が星みたいに輝いていた。
――ああ、この子が。彼のいちばんのファンで、彼の大事な人なんだ。
全員が一瞬で理解した。
「俺、今すっごく幸せ! だって、大事な人と大事な仲間が出会ったんだもん!」
そのときの楽翔の笑顔は、まぶしいほどだった。
学校から帰ると、玄関に段ボール箱が置かれていた。
「楽翔くんから、あんた宛てに荷物来てたよ」
母の声に、すみれは驚いて宛名を見る。――桧垣すみれ様。送り主は、春賀楽翔。
制服も脱がないまま部屋へ持ち込み、慌ててテープを剥がす。
中から出てきたのは、お菓子、お菓子、ぬいぐるみ、そしてまたお菓子。
パッケージの英語とハイビスカス柄に目を丸くする。
「……ハワイ?」
ちょうどそのとき、スマホが震えた。
『届いた? ハワイのお土産!』
『今帰ってきて開けた! ありがとう、がっくん!』
すぐ既読がついて、次の瞬間には着信が入る。
『すーちゃん!』
「ふふ。……ねえ、お菓子ばっかりじゃん」
『だってー、おいしそうだったから! ちゃんと試食して買ったから味は間違いない!』
電話の向こうで胸を張る声に、すみれは思わず笑ってしまう。
それから楽翔は、滔々とハワイでの思い出を語った。
Anelaの2人と事務所のみんなでの撮影、海風の心地よさ、顔と同じくらい大きな肉を食べたこと……。
楽翔の声は昔から、感情がそのまま溢れ出す。
楽しいときは本当に楽しそうに、悔しいときは今にも泣き出しそうに。
だから聞いているだけで、景色が目に浮かんでくる。
「……すごく楽しかったんだね」
『うん! あとで写真いっぱい送る!』
すみれはその声を聞きながら、胸の奥に温かさと寂しさを同時に抱いていた。
楽翔がどんどん遠い世界で輝いていくのは嬉しい。けれど、その輝きが大きくなるほど、自分の暮らす日常がちっぽけに思えてしまう。
(……私は、このままでいられるのかな)
楽翔は昔と変わらず、くだらないことでも連絡をくれる。
――変わっていくものと、変わらない彼自身。
そのギャップに揺れる自分を、すみれはまだうまく受け止められずにいた。
「がっくん、また『すーちゃん』とLINEしとんの?」
「うん!ほまれのお弁当がおいしそうって言ってた!」
「なんか照れるな。俺の腕なんてまだまだだけど」
「でもさ、もしすーちゃんが来たら絶対食べてもらいたい。ほまれのから揚げ!」
「ほんと仲がいいんだな、2人は」
――『すーちゃん』。
それはJAXX/JAXXの中でも、そして事務所でも知られた名前になっていた。
楽翔が事あるごとに「すーちゃんがさ、」と話すものだから、あの堅物の瑛士郎でさえ「すーちゃんさん」と呼ぶようになっていたくらいだ。
すみれとJAXXのメンバーが初めて顔を合わせたのは、全国ツアーで愛媛を訪れたとき。
目の前で小さく縮こまっていた女の子――それが『すーちゃん』だと知った瞬間、奏太も潤もほまれも一澄も、胸の奥がじんと熱くなった。
素直で、純朴で、少し人見知り。でも楽翔にライブの感想を伝えるときだけ、その瞳が星みたいに輝いていた。
――ああ、この子が。彼のいちばんのファンで、彼の大事な人なんだ。
全員が一瞬で理解した。
「俺、今すっごく幸せ! だって、大事な人と大事な仲間が出会ったんだもん!」
そのときの楽翔の笑顔は、まぶしいほどだった。
学校から帰ると、玄関に段ボール箱が置かれていた。
「楽翔くんから、あんた宛てに荷物来てたよ」
母の声に、すみれは驚いて宛名を見る。――桧垣すみれ様。送り主は、春賀楽翔。
制服も脱がないまま部屋へ持ち込み、慌ててテープを剥がす。
中から出てきたのは、お菓子、お菓子、ぬいぐるみ、そしてまたお菓子。
パッケージの英語とハイビスカス柄に目を丸くする。
「……ハワイ?」
ちょうどそのとき、スマホが震えた。
『届いた? ハワイのお土産!』
『今帰ってきて開けた! ありがとう、がっくん!』
すぐ既読がついて、次の瞬間には着信が入る。
『すーちゃん!』
「ふふ。……ねえ、お菓子ばっかりじゃん」
『だってー、おいしそうだったから! ちゃんと試食して買ったから味は間違いない!』
電話の向こうで胸を張る声に、すみれは思わず笑ってしまう。
それから楽翔は、滔々とハワイでの思い出を語った。
Anelaの2人と事務所のみんなでの撮影、海風の心地よさ、顔と同じくらい大きな肉を食べたこと……。
楽翔の声は昔から、感情がそのまま溢れ出す。
楽しいときは本当に楽しそうに、悔しいときは今にも泣き出しそうに。
だから聞いているだけで、景色が目に浮かんでくる。
「……すごく楽しかったんだね」
『うん! あとで写真いっぱい送る!』
すみれはその声を聞きながら、胸の奥に温かさと寂しさを同時に抱いていた。
楽翔がどんどん遠い世界で輝いていくのは嬉しい。けれど、その輝きが大きくなるほど、自分の暮らす日常がちっぽけに思えてしまう。
(……私は、このままでいられるのかな)
楽翔は昔と変わらず、くだらないことでも連絡をくれる。
――変わっていくものと、変わらない彼自身。
そのギャップに揺れる自分を、すみれはまだうまく受け止められずにいた。