それからも相変わらずな俺とはなの関係は続いてた。

そんなある日この街全体を巻き込んだ事件が起きた。

萬侍帝国との抗争だ。


あいつらの勢いはすごかった。
同盟を結んだ武装とEMODだったが、それでも勢いは止まらなかった。


いつどこで誰が襲ってくるか分からねえ。
もしかしたら家族や友達まで調べて乗り込んでくるかもしれない。

武装の頭の女であるはなもいつ狙われるか分からねえ。

俺ははなに事情を説明し、しばらく一緒にいられない事。
周りに気を付ける事を約束した。

はなは大げさだと笑っていたが、それでも心配で武装のメンバーを日替わりで護衛につけていた。




そして遂に決着をつける時がきた。

ビスコに一撃を入れた後の事はほとんど覚えていない。
それくらいすげー奴だった。



俺が気がついたのは次の日の朝だった。

腫れてしまって開かない目をなんとかこじ開けた瞬間に見えたのは

｢将五、おかえり｣

と言って頬笑むはなの顔だった。




そうか、俺はこれを望んでたんだ。
はなと一緒にいる事だったんだ。
はなとの毎日を一生守っていこう。



引退を決めた俺はそっと目をとじて笑った。