はなと俺が出逢ったのは高校3年の時だった。
出逢いなんてありきたり。
鈴蘭の奴らに絡まれてたあいつを秀吉と俺が助けた。

秀吉も一緒に出逢ったのに、なぜかあいつは俺に惚れた。
はなと俺が付き合うのにそう時間はかからなかった。

なにせ俺は彼女という存在が欲しかった。

ゼットンより一歩リードした事で満足していた。

ダチとつるむ事やケンカの方が楽しいと思っていた俺の隣であいつはずっとニコニコしていた。

鈴蘭の話やダチとのくだらない話、ケンカの話でさえずっとニコニコと聞いていた。
夕方の公園、お互いの家、たまに外で会う休日、今思えば、それが俺にとってとてつもなく幸せな事だったのだろう。

まだガキな俺はそんな事にも気付かずにあいつを傷付けてしまった。