玄「ようこそ…我が宮殿『デリーナ・ロチェス（蘇虚宮）』へ……我が名は玄劉…―貴殿が此処へ戻ってくることを待ち望んでいた」


ピリピリとした霊圧が白鼡
の身体に伝わり、目の前にいる玄劉を白鼡はただ睨むことしか出来なかったが、彼の言葉を聞いた彼女は聞き返した。




「……戻って来ることを？……どういう意味」



玄「簡単に言えば、貴殿を蘇らせたのは我々だからだ。」



「……え…？」



玄「フフフ……ならば同胞となる貴殿には説明がてらに特別に見せてやろう。付いて来るがよい」



玄劉は椅子から立ち上がり、階段を下りてくるとそれにしたがって影時と影季は玄劉の後に付き、白鼡の背後には天重が見張るようにして歩いていた。


長い廊下にはコツコツと彼らの歩く音が不気味にも響き渡っていた。



天「変な気は起こさないことだな。貴女に逃げ道などない」


「逃げ道を知らない私にどうやって逃げろというの？…――まぁ、教えてくれるのなら別だけど」



それから少し歩いてデリーナ・ロチェスを出ると白鼡の目の前に大きな湖が現れた。

湖の周りにはいろんな木々が立ち並び、チェロータスは昼なのに何処となく薄暗い感じさえあった。

そして、白鼡は湖の中心に浮かんでるものを見て声を出した。







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