「……んっ…―――こ…こは？」



一方ダークデスの影時と影季に捕まった白鼡は見知らぬ部屋の中にいた。


部屋の中はわりとシンプルな作りになっており、室内にあるテーブルの上には数輪の赤い薔薇が活（い）けられ、自分が寝ていたベッドはまるで西洋の貴族のお姫様が使っているような綺麗なものだった。



「……私………確か現世にあいつ等が現れて……そして戦って……」



時「やっと眼が覚めたようですね」


「∑っ！？」



眼が覚めたばかりでボ―っとする意識の中、自分の身に起きたことを必死に思い出そうとしていたときだった。

突然部屋の扉付近から話しかけられ驚いた白鼡がそこに眼を向けると、自分を此処まで連れてきた張本人である影時の姿があった。



時「そんなに警戒しないでください。貴方に危害を加えたりはしませんよ」


「……ここは何処…？」


時「……手荒な真似をしてすみませんでした。そこのテーブルにある薔薇は私からのお詫びの印です…貴方と同じ瞳の色のね」


「ここは何処だと聞いているの!?」


時「この部屋は気に入っていただけましたか？女性が使う部屋ですから…「黙れ！！此処は何処だと聞いている！！！」



白鼡は自分の質問したことに答えようとしない影時に苛立ち、最後には大声を出しだ。






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