その日の夜、白哉は約束どおり桜咲邸へと足を運んだ。


空には満点の星空と綺麗な月が顔を覗かせ、暗闇を仄かに照らし出していた。


それから桜咲邸に着くと朽木邸と変わらない大きな門の前に、いつも来ている死覇装姿の白鼡ではなく、淡い桜色の着物を着た彼女の姿があった。



白「何時から外にいたのだ？」

今宵の尸魂界は少し冷えていたため、少々薄着だった白鼡の身体は微妙に震えていた。


「あははι待ち遠しくて1時間ぐらい前から」


白「……ι」


白哉は少し呆れた顔をすると、自分が羽織っていた衣をそっと白鼡の肩から掛けた。


白鼡の身体を包み込んだ衣は未だ白哉の温もりが残っており、冷えていた彼女の身体を暖めた。


「っ/////…ありがとう…でも白哉が寒いんじゃない？」


白「私の事は気にせずともよい。羽織っておれ」



それから白哉は白鼡の手を掴むと大きな手が彼女の手を包み込んだ。

そのことに白鼡は嬉しくなり、クスリっと笑うと自分も一緒に歩き出した。





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