尸魂界でも日が大分沈みかけ空も段々暗くなり始めた頃、
白哉は一人白鼡のことを考えていた。

特にどこかに行く目的はなかったのだが、その日は久々に散歩がしたくなった白哉が行き着いた場所は川原の土手だった。


彼の目の前には、グラデーションに光る夕方の空がサラサラと流れる川に映り込んでいた。



「……綺麗だな……こうやって昔も……」


大きく深呼吸をして川の近くまでやってくると、白哉は草の上に腰を落とした。




……昔…白鼡と見た空も



こんなに綺麗なものだったのだろうか？


…なぁ白鼡よ







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70年前の尸魂界



隊舎の庭に美しく桜が咲き乱れて始める春、六番隊の副隊長として四代貴族である朽木白哉が所属した。


「あの人が四代貴族の」


「今日から此処の副隊長に」


「冷静沈着って感じよね」


「人形みたい」


部屋の外では嫌でも耳に入るくらいの死神たちの声が聞こえていた。




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