38話 痛みは現実
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名無しの目からはポタポタと大粒の涙が頬を濡らしていくと、それを見た白哉はその品やかな指先で涙を拭き取った。
「っ…」
白「私は名無しの事そんな風に思った事など無い」
「ーーぇ…?」
白「そなたは副長補佐としての役割を果たしていると思っている」
「じゃあ…何で…」
白「…?」
「何で私を虚退治に連れて行ってくれないんですか?」
白「…それは」
「私が…足手まといだからですよね…」
白哉は名無しの質問に対して言葉を詰まらせていると、少し時間を置いて再び口を開いた。
白「……名無しを危険な目に遭わせたくなかったからだ」
「…え…?」
白「名無しは副長補佐でもあるから心配ないと思っていた…。
ーーしかし、いざ現世にと思うと再び大事な人を失うのではと思い、そなたにはいつも留守をさせてしまった」
名無しは彼の言葉に流れていた涙が一瞬にして止まってしまうと、目をパチパチさせて状況をなんとか飲み込もうとしていた。
「そ、それって…つまり…」
白「私は名無しの事が好きだ」
「っ!/////」
白「そなたの事を大事に思うあまり、逆に傷つけてしまっていたのだな
だが、それだけ私は名無しの事を好いている」
ーーうそ…朽木隊長が…私なんかを…!?
白「…名無し、私は以前妻を失った」
「……はい…それはルキアちゃんからも話しは聞いております」
白「今度は同じ事が無いよう、そなたをこれからも守っていきたい。
ーー名無し、私の側にいてくれまいか?」
「今自分の目の前で起こっている出来事は夢かもしれない」と、名無し自身思ってしまいそうになったが、背中の傷がズキズキと痛む度に、「現実なんだ」と実感させたれていた。
「朽木隊長…もし…これが現実なら…この手を離さないでください
もっと隊長の側にいさせてください」
白「ーーー約束しよう」
END