38話 痛みは現実
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
乱菊さん何が言いたかったんだろう?
…でもそんな事より乱菊さんに口止めするの忘れてた∪
誰かに言いふらさなければいいんだけど∪
「はぁ〜∪」
名無しは小さく溜め息をつき、再び仕事に取りかかろうとしたその時ーー。
”ガラッ”
恋「よぉ、戻ったぞ」
「あ、お疲れ様です朽木隊長、恋次さん」
現世に大虚を退治しにいった恋次達が戻ってきた。
白「何も変わり無かったか?」
「はい、特にありませんでした。
松本副隊長が書類を持ってきたぐらいです」
白「そうか」
「こちらのご確認をお願いします。」
名無しは乱菊から預かった書類を白哉に差出した。
……本当なら…私だって
現世に行って戦えるのに……
…なのに何で…。
「……朽木隊長……私は…」
白「どうかしたか?」
「え…ぁ…いえ!何でもありません
失礼します!」
少しばかり悲し気な表情を浮かべていた名無しに気付いた白哉が声をかけると、名無しは咄嗟に苦笑いを浮かべそそくさと部屋から出て行った。
恋「そういや隊長
何で名無しをいつも現世に連れて行かないんスか?」
白「私と恋次で十分だからだ」
恋「でもアイツの実力は…「恋次…これは貴様には関係のない事だ」
恋「…そんな!」
白「私は少し席を外す」
***********
その頃隊舎を飛び出した名無しは、他に行く宛が無かったので誰もいない小高い丘の上にやってきた。
この場所は悩んでしまった時はしょっちゅう丘へ足を運び、暫く一人で考え込んだりして時間を潰す事があった。
見晴らしがよく誰も知らない穴場のスポットでもあったため、名無しにとってはお気に入りの場所だった。
「はぁ〜…私何やってんだろ∪
隊長の事は好きだけど…仕事で認めてもらえないのは辛い∪」
もし…あのとき現世に連れて行ってくれって頼んだら…。
隊長はOKしたのかな?
ーーそれとも…。
名無しは懐から白哉の写真を取りだし、再び眺めはじめた。
「何も期待されていない私だもん…この恋だってどんなに頑張っても成就するわけない」
彼女の口からは何度目かも分からないも溜め息が漏れ、独り言として喋った言葉は風とともにかき消されていった。
.