37話 守備範囲外
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「何やってるんだろ…
…私……馬鹿みたい」
名無しは再び小さく溜め息をついた後、ぽつりと独り言を囁いた。
するとそのときーー
喜「こんなところにいたんスか」
「Σっ!!?…き、喜助さん!?」
喜「はいv」
いきなり現れた喜助の姿に驚いた名無しは、直ぐにその場から走り去ろうとすると、喜助はすぐさま名無しの腕を掴んでそれを阻止した。
”グッ”
喜「待ってくださいよ名無しさん」
「離して!/////」
喜「まぁ、そんなに恥ずかしがらないでくださいよ」
「はーなーしーてー!!」
喜「…フ〜」
喜助はやれやれといった表情を浮かべ、掴んでいた手をスッと離した。
すると名無しは顔を赤くし、恥ずかしい気な表情で喜助の事を見ると、喜助は小さく微笑んで名無しの事を見ていた。
「…っ
…何でここが分かったの?」
喜「そりゃ分かるっスよ
名無しさんの場所なんて……あなたが何処にいても」
本当は霊力を探って見つけたんですけどね
「…あっそ
私の事は別に放っておいていいから、喜助さんは戻ってもいいよ」
喜「それはできない
だってアタシは名無しさんをデートに誘いに来たんスから」
「……はぁ?…何の冗談なの」
名無しはプイッと彼に背を向けた。
喜「冗談なんかじゃ無いっスよ」
喜助は一歩、また一歩と名無しの背後から歩み寄ると、そのままギュッと後ろから抱きしめた。
喜「だって名無しさん
……モロにアタシのタイプなんスもん」
「……うそつき」
喜「嘘じゃないッスよ」
「……20歳以下は守備範囲外だったんじゃないの?」
喜「……」
名無しの言った事が、先ほどナンパをしてきた女に言った言葉だった事に気づいた喜助は、彼女の手を掴んで歩きだした。
「…え……ちょっ…喜助さん…?」
喜「名無しさんは特別ッス」
「…っ!」
喜「名無しさんは他の女性とは違いますから
…守備範囲とか対象外とか名無しさんには関係ないッスよ」
それを聞いた名無しは嬉しさのあまり、喜助の腰にギュッと抱きついた。
「ありがとう喜助さん/////」
喜「クスっ…本当可愛い人ッス」
END