37話 守備範囲外
夢小説設定
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ーーそうだよね
私は20歳にもなってない……まだ子供
まだ……高校生……
「……私も……」
喜「…?」
「あーゆうふうになれば……今より大人っぽくなれるのかな?」
喜「…え?」
心の中で思っていた事が、いつの間にか声に出てしまっていたらしく、それに気づいた名無しは一瞬にして顔を真っ赤にしてしまった。
「っ!/////…あ……いや…なっ…何でもない!!!////」
喜「あ、名無しさん!」
恥ずかしさのあまり名無しはその場から立ち去っていくと、喜助は止める事ができず、ただ走り去っていく彼女の後ろ姿を見る事しかできなかった。
喜「………」
夜「いいのか喜助」
喜「…………スミマセン夜一さん
この飲物持って先に戻っていてください
アタシはお姫様とデートしてくるっス」
夜「なぁ〜にが”お姫様”じゃ
喜助が王子様なんて柄にも無いわ」
喜「酷いッスね夜一さんは∪」
夜「フンッ
ーー喜助…あまり名無しを悲しませるでないぞ
じゃないと…いつか誰かに取られてしまうかもしれんからのぉ」
喜「それは困るッスね」
苦笑いを浮かべた喜助は走り去ってしまった名無しを探すべく、持っていた飲物を夜一に渡してその場を立ち去った。
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その頃名無しは浜辺から離れたところにある、大きな岩場のところまで走ってきていた。
浜辺と違ってそこに人はおらず、大きな岩が名無しの姿を隠すように立ちはだかっており、聞こえてくるのは海鳥の鳴き声と心地よい波の音だった。
その場で名無しは体育座りで体を縮こませ、先ほどから何度も溜め息を履いていた。
「……ハァ〜……なんで…あんな事……」
完全に無防備だった…
…喜助さんのあの表情……
…絶対呆れているよ
もう…私って最悪…
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