35話 妹のような存在だったのに
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浮「やぁ!名無し君はいるかい?♪」
冬「また来たのか浮竹∪」
冬もだいぶ深まってきた頃寒さが本格化し、外では真っ白な雪が静かに降り積もっていた。
この寒さで気温は一気に下がり、誰もが暖かい室内から出ようとしないのに、十三番隊隊長の浮竹だけはニコニコして十番隊の隊舎にやってきた。
乱「浮竹隊長こんな寒い日に出てきて大丈夫なんですか?」
浮「あぁ、最近は体調も良くてね
それに……ほら名無し!
今日は前に阿散井君から教えてもらった美味しいたい焼きを持ってきたんだ!」
「あ、ありがとうございます∪」
浮竹は名無しを見るけると直様彼女の元へ駆けつけ、持ってきたホカホカのたい焼きを名無しに渡した。
浮竹は十番隊副長補佐の名無しの事をとても気に入っており、ルキアと変わらない小柄な身長と可愛さがたまらないらしく、まるで自分の妹のようにとても溺愛していた。
名無し自身も初めは浮竹が持ってくるお菓子に大喜びをし、いつも浮竹と一緒にお茶の時間を楽しんでいたが、名無しを見つける度に大量に持ってくる事が多々あったので、今ではとても困っていた。
「あ、あの浮竹隊長、いつも持ってきてくれるのはとても嬉しいのですが……えっと……ご、ご迷惑じゃないですか?∪」
相手は隊長だった為、口では直接「毎日は結構です」と言えない名無しは苦笑いを浮かべ彼に聞くと、浮竹はいつものようにニコニコとした表情で答えた。
浮「全然!
名無し君に対して迷惑だと思った事なんて一度もないさ!♪」
乱「浮竹隊長って本当に名無しの事好きですよねぇ?」
浮「勿論!
名無し君は妹みたいで、可愛いし、小さいし、一緒に居るだけで本当に癒されるんだよ。」
「浮竹隊長、頭撫ですぎですよ∪////」
浮竹は大きな手で名無しの頭を撫でた。
冬「癒されるのは勝手だが、こう毎日他所の隊にまで来てもらっても迷惑だ。
名無しだって副長補佐としての仕事があるんだからな」
浮「まぁ、そう堅い事言わないでくれよ日番谷隊長∪
ほら、君には甘納豆を持ってきたよ♪」
冬「いや、これは一昨日も貰ったぞ∪」
浮竹の懐から紙袋が取り出されると、その中にはどっさりと甘納豆が入っており、それを受け取った日番谷は一昨日も同じく大量の甘納豆を貰ったばかりだった。
冬「それよりも名無し、書類の件はどうなった」
「あ、そうでした。
これから持っていくところです。
浮竹隊長ごめんなさい!
私三番隊に書類を渡しにいかないといけないんで、今日は失礼しますね」
浮「なら俺も…!」
「いえ、こんな寒い中隊長を連れ出す事なんて出来ません!
外は寒いので暖まってから隊舎に戻られてください
それとたい焼きありがとうございました!」
名無しは日番谷から数枚の書類を受け取ると、隊長室を後にした。
彼女の居なくなった室内に残された浮竹は、少々つまらないといた表情で名無しの出て行った扉を見つめていた。
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