目が覚めた幸恵はその日、空座町で花火大会が行われていたので、店の屋根に上って花火を見ていた。



「……綺麗――」



暗い夜空に満開の花が咲き誇り、辺り一面を色とりどりの花火が何発も打ち上げられた。




喜「綺麗っスね……花火」


「喜助さん」


喜「体の方はもう大丈夫なんスか？」




喜助は帽子を深くかぶり幸恵の隣に座ると、扇子でパタパタと扇ぎながら問いかけた。



「うん♪心配かけてごめん…もう大丈夫だよんｖそういえば今夜だね…出発」


喜「そうっスね…アタシは心配ッスよ…どうか死なないでください」



「………喜助さん」



゛ゴスッ！！”



喜「∑痛い！！ι」




幸恵は喜助目掛けて思いっきり顎にヒジをクリーンヒットさせた。




「だったら崩玉とか作ってんじゃねーよ＃変態店長が」



喜「まさかヒジが来るとわι」



「まぁ、いいや……私は死なないよ♪そのために此処に来て強くなったんだからｖ必ず帰ってくる」


喜「はい…帰りを待ってるッスよ……アタシはまだ準備があるんで地下室に行くッス…黒崎さん達が来たら地下にきてください」


それだけを言い残し、喜助は下へと降りていった。










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