「…っ…グ、リム…ジョー？」




グリ「…っ……さ…ねぇ…よ」




「…え？」





グリ「渡さねぇよ
ウルキオラにも藍染にも！」





…何故かわからねぇ




この感情が何なのかも




でも…幸恵には何処にも行ってほしくなかった





誰の元にも……。





それが藍染の元であっても。






「グリムジョー…お願い。
そこを退いて」





グリ「断る」





グリムジョーは幸恵の腕を頭上で一つに固定すると、上から獲物を狙う獣の様に見下ろした。





「っ！」




幸恵は驚きの表情を浮かべると、手を離すようにグッと力をいれたが、想像以上にグリムジョーの力が強く、簡単には腕を解く事が出来なかった。





「グリムジョー！冗談は止めて！！」





グリ「…冗談…だと？」





昨日から変だ……。




余裕がねぇんだ。





いつもの俺じゃねぇ…





自分が自分で無くなってしまいそうで





何でこんなに苦しいんだ？






グリ「俺自身を幸恵の体に刻んでやるよ」











END