第37話 自身の本能
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紅【…正解なら行動を起こすのか?
不正解なら何もしないのか?
この世界の者は先の事など分からん……。
だが幸恵は中で先の未来が分かっている。
だが分かっていてもそれがその通りになるとは限らん。
誰かが何かしら行動すれば決まっていた未来は変わる。
決まったレールの上を歩む事は簡単だ。
だが全ての道が一本だとは限らん……幸恵次第で道はいくらでも変わる】
「で、でも!
そんな事したら…決められた未来は変わってしまう!」
紅【誰が決めたんだ?】
「っ…」
紅【その未来は誰が決めた…誰が描いた…。
…そんなもの初めから決まってなどいない…】
「でも…でも!
此処は漫画の世界なんだよ!?
…漫画なんだから…未来は…ストーリーは決まっている!!」
紅【本当にそう思うか?
この世界に来て、幸恵は何人の人たちを助けた?
本来ならば死んでいた、怪我をしていた…好きにはならなかた…知り合う事もなかった。
これらも全て決まった未来の出来事か?
違うだろ。
この未来は幸恵自身が創り、変えた。
幸恵は自分がしてきた事は間違いだったと思うか?
助けなきゃよかったと思うか?
そんな事をいちいち考えながら戦っても何も変わらん
どうしたいか、どうなってほしいかなんてものはストーリーで決めるものじゃなく、本能で決めるものだろう】
「本…能…」
紅【あぁ、そうだ。
助けたい、護りたい、側にいたい、生きててほしい…。
そう思うのは幸恵自身の本能だろう】
「…私…自身…かぁ
…私ね、敵は皆悪い奴だから何としてでも倒して、他の皆を護らなくちゃいけないって思ってた。
全てを変える事は出来ないかもしれないけど…私自身で変える事が出来るなら……本能で頑張ってみようかな」
紅【……霊圧の乱れが落ち着いたようだな】
「うん。
ありがとう紅覇」
紅【私は何もしてはいない。
幸恵が決断した事なのだからな】
紅覇はクスッと小さく微笑むと、斬魂刀へと消えていた。
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