第33話 己の無力さ
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「……ハァッ…ハァッ…」
あ…本当にヤバいかも
血が止まらない……
……でも…雨もルキアも……無事で良かった
壁に体を預ける様にして寄りかかり、幸恵
は力なく視線だけを恋次達の方に向けて見ていると、いつの間にか隣で霊圧を消して立っている人の姿に気づいた。
「っ……!……と……せん」
要「…しゃべるな……出血が酷すぎる。」
そこには白い衣装を身に纏った東仙が立っており、幸恵の怪我の具合を確認すると、自分の懐から止血剤を取り出し彼女に飲ませた。
「んっ………なぜ……?」
要「しゃべるなと言っている……これは藍染様の命令だ
海藤幸恵を虚圏につれて帰る様に言われている」
「くっ…ハァッ…ハァッ……断…る」
「君に拒否権は無い…否定したところで今の君は無力だ……しゃべるだけでその分体力は失われる…。
しばらく眠っていろ」
薬が効いてきてのか、止血剤には睡眠薬の成分も含まれており、幸恵の意識も徐々になくなってきていた。
それを確認した東仙は彼女を優しく抱きかかえると、その場から音も無く姿を消した。
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他の所でも破面との戦いで死神達は苦戦していた。
力の差は歴然でどんなに卍解で立ち向かっていっても、彼らに傷一つつける事すら困難であった。
そんな中、一護とルキアは幸恵の霊圧が一気に弱くなった事を感じると、同様にグリムジョーもその変化を察知した。
グリ「ははっ…やはり感じたか?」
黒「くっ…!」
グリ「さっきの女の霊圧だろ?
……さっきのと比べ物にならねーぐらい弱くなったじゃねーか」
黒「黙れ!!」
グリ「あの女……死ぬな」
黒「黙れっつってんだよ!!!」
クソ!クソっ!!クソっ!!!
幸恵!死ぬな!!
黒「卍!!解!!!」
グリ「……そいつか」
幸恵の事が気にかかり、一護は最後の望みをかけて卍解で一気に終わらせようとした。
卍解をした事によって先ほど以上にスピードは上がり、攻撃してくるグリムジョーも驚きの表情を隠せないでいたが、ギリギリの所でかわすと、己の脚を振り落とし一護を地面へと叩き付けた。
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