「今日は二人に話があるんだ」


恋「んぁ？どうしたんだよ」


白「………」




「私…現世に帰ろうと思う」



彼女が行った言葉が一瞬理解できず、白哉も恋次も数秒のあいた訳のわからないといった表情を浮かべていたが、先に我に返った恋次幸恵の両肩をガッチリと掴んだ。


恋「はぁ！？何言ってやがる！現世に帰るだぁ！？オメェの居場所はここじゃねぇか！」


「居場所も何も此処へ勝手に連れてきたのはそっちじゃない！！ι一般的にいえば拉致よ！？誘拐よ！？」


恋「なぁに人聞きの悪ぃ事行ってんだ！」



「……でも…此処にこれたことは後悔なんかしてないよ。むしろ良かったと思ってる♪ルキアも助けることができた。本来死んでいた人を助けることができた。そして何より白哉のそばに居ることができた。」


白「…ならば現世に戻らずとも」



「…離れていても私が白哉に対する気持は変わらない…根性の別れじゃないんだから♪白哉に会いたいと思ったら私はすぐに此処へ戻ってくるからｖ…………それに…――あいつとの決着はついていない。今は良いかもしれないけど、いずれ藍染との戦争は起きる。そのためにも私は力をつけないと」



幸恵は白哉にニッコリと微笑みかけ、白哉は彼女の腕を自分の方に引き寄せると、その反動で体が白哉の方に倒れこんだ。


恋「っ！/////」


「なっ！？/////び、白哉！？/////」


「……そなたのいない尸魂界はつまらぬ…兄ばかりでなく私もそなたに会いに行こう」


「…クスッ…うんｖ楽しみにしてる。あ、そういえばさっき一護達ルキアを探していたでしょ？」


恋「あぁ、でもすぐに行っちまったけどな」


「そっか。じゃあ私もルキアの処に行ってくるか！じゃあ恋次、白哉…今度会うときは穿界門でねｖ」



幸恵は窓に足をかけると瞬歩で病室を後にした。
彼女の居なくなった病室で白哉は気付かれないようにクスリと笑みを浮かべていた。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


そのころ志波家の場所には表情をゆがめたルキアと、彼女の前には岩鷲と空鶴がいた。


空「何の用だ？」


ル「…………」



岩「ま…待ってくれ姉ちゃん！！こいつはルキアっていってよ！一護達が今回必死こいて助けた死神の…」

空「知ってるさ」


岩「え…？」

空「朽木ルキア…兄貴を殺した死神だ……だから聞いてんだ。『何の用だ』ってよ」


三人の間にはそのあと少しの沈黙と風が通り過ぎ、ルキアは閉じていた口を開いた。




ル「…済まぬ…！……早く詫びに来ねばならぬと…思い続けていた……だが私は臆病もので……逃げてばかりで…こんなにも…ここへ来るのが遅くなってしまった……済まぬ…本当に私は…」


空「…もう良い」


ル「え…」


空「もういいんだよ！長々あやまんな!!」


ル「し…しかし…」

空「いいっつってんだろ！！」

〝ゴンッ！！”


ル「うっ」



空「…事情も何も浮竹から聞いてしってる。オメーが悪い訳じゃねぇってことも。一番悔いてんのはオメーってこともな。だからオメーの口から一言詫びがきけりゃそれで全部チャラにしようとずっと心に決めていた。」









空「だからもういいんだ」






ちがう



本当に辛いのは




私などではないのだ








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