藍「…残念。見つかってしまったか…済まないね、君を驚かせるつもりじゃなかったんだ…雛森君を始末しようとしたら誤算にも彼女が雛森君を庇ってね……あいにく殺しそびれてしまったよ」


冬「……どういうことだ藍染…市丸…てめぇら何時からグルだった…」


藍「最初からさ」


冬「…てめぇが死を装うより前ってことか…藍染……」


藍「理解が遅いな…最初からだよ。私が隊長になってからただの一度も、彼以外副隊長だと思ったことはない」


冬「…それじゃあ……てめぇは今までずっと…雛森も…俺も…てめぇの部下も他のすべての死神たちも…みんな…騙してやがったのか…！」



未だ藍染が言っていることが信じられない日番谷だったが、のうのうと質問に答える藍染に対して怒りがこみ上げてきた。


そして幸恵は力を振り絞って気力で立ち上がろうとした。



……止めなきゃ……


止めなきゃシロちゃんが…



雛「っ！幸恵ちゃん！そんな傷で無理しちゃ！」



「止めなきゃ……早く止めないと……ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…」






藍「騙したつもりはないさ。ただ君たちが誰一人理解していなかっただけだ。僕の本当の姿をね…あぁ、でも幸恵君だけは違っていた…未来を知り尽くしている幸恵君だけは…必死に君たちを守ろうとしていたね」



冬「…雛森はてめぇに憧れて護廷十三隊に入り…てめぇの役に立ちたいとそれこそ死に物狂いで努力してやっとの思いで副隊長になったんだ…」


藍「知っているさ…自分に憧れを抱く人間ほど御し易いものはない。だから僕が彼女を僕の部下にと推したんだ」



冬「な…」



藍「良い機会だ。ひとつ覚えておくといい日番谷くん。憧れは理解から最も遠い感情だよ」


冬「Σっ！！！」









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