あ～～そういえば白哉のことほったらかしたままだったι
でも、今回ぐらいはあのぐらい言っても良かったのよ……。


ああでも言わないと…白哉は気付いてくれないと思ったから……でも、絶対私が今言ってもあの人との約束は思い出してはくれなさそう。

だったら…一護に任せるしか無いのかな？

それに私、白哉のことは大好き。
…―――――でも…大好きな人の口からは…あんな言葉は聞きたくなかったな…



『死を与える事こそ掟を守るということだ』


『大罪は死して償うべき…それが掟だ』



掟が何だって言うのよ…

本当に…そんな風に思っているの？



幸恵は待合室の椅子に腰をかけ、悲しげな表情を浮かばせながら考えていた。



「あっ、そういえば……ι私…勝手に未来を変えちゃってたι本当だったら岩鷲は白哉にやられ、さっきの人たちもマユリに殺されてたんだった…………ま！いいか♪」


悲しい事より、幾分かましだもんね…―――。


フっと窓から空を見上げ、高々と飛んでいる鳥たちを見ていると、まるで戦いなどあっているようには見えないほど穏やかな青空だった。


そして、それから六時間が過ぎたときだった。
幸恵は椅子に座っている間いつの間にか眠っていたらしく、治療を終えた卯ノ花が優しく彼女の肩を揺さぶった。





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