8話 底知れぬ闇
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気がついたら私は薄暗く、見慣れない部屋に居た。
何が起こったのかもわからず、どうしていいのかもそこまで頭は働かなかった。
「ここは?……三蔵達は?」
ベッドから起き上がり、目の前の扉まで歩いていった。
「もしかしたら」と思いドアノブを回してみたけど開くことはなかった。
他にも出られるところはないのか周りを確かめたけど、窓すらなかった。
あるのはベッドと部屋を照らしている裸電球だけだった。
自分でもいつからこの部屋に閉じ込められてるのか判らず、今の自分に出来ることは三蔵達が来てくれる事を祈るだけだった。
そして数分がたったであろうその時、ドアの向こうから人らしき気配が伝わってきた。
ガチャリと鍵が回され、ドアが徐々に開かれ入ってきたのは名無しの仲間であり、爽やか系好青年の八戒だった。
「八戒!?」
八「目が覚めてたみたいですね」
「ねぇ、此処は何処?三蔵達は?…」
八戒は扉を閉めて彼女の元に足を運んだ。
そして名無しの目の前まで来ると、優しく頬に手を添えて笑みを浮かべた。
八「こんなときに他の人の心配ですか?……普通だったら自分の心配が先なんですけどね……名無しは優しすぎる……そんなんだからこんな目にあうんですよ?(妖笑)」
何故だかこのとき怖かった。
いつもと変わらない八戒の笑顔だったのに……このときだけは「逃げろ!」…――危険信号が出ていた。
目を合わせる事さえも……―ー。
頬に触れられてる感じさえも…――。
今の私には蛇に睨まれてる蛙のようであった。
でも……私は逃げたくても足が動かず、その場に座り込んでしまった。
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