45話 月明かりの烏
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
八「この辺には妖怪はいないと思いますが、念のため用心はしてくださいね?
あと、あまり遠くに行き過ぎないようにしてください」
「うん、気をつけておくね
行ってきます♪」
名無しは三蔵達の元を離れ、一人で小川の方へと向かって行った。
八戒からは予備のランプを渡され、名無しはその灯りで周辺を照らしながら進んで行くと、50mほど進んだ所に岩陰になりそうな場所を見つけた。
「ここら辺ならそんなに離れてないし、姿も見えないから大丈夫だよね」
辺りをキョロキョロ見渡した後、大丈夫と思った名無しは服を脱ぎだし川の中へと入った。
日中の暑さの所為もあり、火照った体は水によって冷やされていき、名無しの体に付いた汚れは水と共に流されていった。
そんな時だった…。
「こんばんわ……お姫様」
「Σっ!?」
水浴びをしている最中背後から声をかけられ名無しは驚きの表情を浮かべると、そこには深黒な法衣を身に纏い、不適な笑みを浮かべながらこちらを見ている烏哭の姿が会った。
「あ…あなたは……烏哭…三蔵…法…師」
な…なんでこんな所にこの男が…?
どうしよう…こんな丸腰じゃ下手に動く事が出来ない…
ーーそれに服だってアイツの後ろ…。
全裸の名無しは体を隠すように首元まで水につかった。
烏「そんなに怯えなくても大丈夫だよ
ここで戦う気なんて全くないからさ」
「…何の…用…」
烏「用件は大した事じゃないよ
今日は三蔵一行にと言うよりは……
ーー君に会いにきただけだからさ」
「…っ」
何言ってるのこの男
私に…?
それだけが目的とは思えない…
烏「あれれ?信用してない?
それは残念だなぁ〜
僕はね…この日をずっと待ってたんだよ
君が一人になるチャンスを…ね
…名無しちゃん」
「Σっ!(ゾクッ)」
月明かりに照らされた烏哭の姿を見て、名無しは今までに感じた事の無い寒気を感じた。
烏「君を初めて見たとき…僕は心を奪われたよ
なんて汚れを知らない…純粋で…無垢な娘なんだろう…ってーー。
君を見る度に興味が増して行き…僕だけのものにしたいと思ってきた。
その真っ白な心と体……闇に染まったらどうなるんだろうね?」
「……っ」
駄目だ…!
早くここから逃げないと!!
.