42話 たとえこれが勘違いだとしても
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次の町で宿に泊まる事ができた三蔵一行は、久々にお風呂が入れるだの、まともな食事ができるだの、ベッドで寝れるだのでとてもテンションが上がっていた。
部屋は一人部屋が取れるかと思った。
しかし、生憎満室だった為二人部屋と三人部屋しかなく、八戒がくじで部屋割りを決めようかと思っていたが、三蔵は当たり前かのように紅一点の名無しを連れて二人部屋へと消えていった。
そして、夕食まで少し時間はあったのだが、お腹を空かせた悟空が煩かったため、5人はこの町で一番人気のレストランで夕食をした。
食事の時間もいつものように騒がしく、楽しい時間もあっという間に過ぎていった。
お腹もいっぱいになったので、そろそろ会計と思ったが、アダルトチームは酒盛の真っ最中だったため、名無しと悟空は一足先に宿に戻る事にした。
そして、部屋に戻ってきて3時間後ーー。
”バタンっ!”
「あ、三蔵おかえり!」
部屋でテレビを見ていた名無しは入り口の方に視線を向けると、そこには三蔵の姿があった。
三「……」
”ピッ”
「あ!!
ちょっと、今始まったばかり…」
”グイッ”
「えっ…三蔵?」
部屋に戻ってくるなり三蔵は彼女の手からリモコンを奪い取ると、テレビの電源を消し、名無しの手を掴みリビングの奥にあった寝室に連れて行った。
”ドサッ”
「キャッ!」
寝室に連れてくるなり、いまだに無言の三蔵はそのまま覆い被さるようにベッドに名無しを押し倒した。
「ちょっと、いい加減に…!」
三「聞きてぇことがある」
「な、何?∪」
さっきまで口を開かなかった三蔵に文句を言おうとした名無しだったが、いつも以上に鋭い深紫の瞳が彼女の姿を捕らえ一瞬たじろいだ。
三「さっき一緒に歩いていた男は誰だ」
「さっき……?」
三「惚けるな。
一時間ぐらい前、町の広場にいただろ」
「広場…?
私、夕食の後あれから部屋にずっといたから、広場には行ってないけど…」
三蔵の質問に対して全然身に覚えが無い名無しは、彼にずっと部屋にいた事を説明したが、三蔵は更に眉間にシワを寄せた。
三「………しらばっくれる気か?」
「Σなっ!ち、違う!
私は本当に何も知らないって!!
……ん?」
”クンクン”
三蔵に対して何も知らない事を伝えようとしたそのとき、名無しの鼻孔を何かの匂いがかすめた。
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