31話 悪魔の見せた本性
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「ヤバい!!絶対に遅刻だからぁ!!」
「おはよ~ミサ!
また寝坊か~い?」
「おはよう真里亞!
マジで良い所に来た!!お願い!後ろに乗せてv」
「そんな事してもミサのためにならないから、今日は頑張って走っておいで~♪
私は先に教室でまっているからね~v」
「Σなっ!!薄情者ォォオオ!!!」
寝坊の常習犯であるミサは、今日も朝から必死に走っていた。
春休み明けの新学期、新しく気持ちを切り替えて時間通りに家を出ようと思って、前の晩からちゃんと準備をしていた。
しかし、習慣というものはなかなか治らないもので、ミサは新学期早々に寝坊をしてしまった。
家から通学路を走っていると、親友の真里亞が自転車に乗って余裕な表情でミサに声をかけてきた。
ミサが寝坊をする度に、真里亞は後ろに乗せてくれていたが、高校3年にもなって寝坊癖が直ってないと思った真里亞は、甘やかす事をせず先に行ってしまった。
「も~~!いつも乗せてくれてるんだから、今日ぐらい良いじゃんかよぉ!
こうなったらいつもの通り近道を!」
ミサはいつもの通学路から一本前の道を左に曲がって、人気の少ない裏路地へと入っていった。
日中でも人気が無く、学生達は怖いからという事で滅多に通らないのだが、ミサは遅刻して怒られる事に比べたらこの道はそんなに怖くないといって、彼女だけはほぼ毎日近道として利用していた。
「な、なんとかギリギリ間に合うかも!!
ここを突っ切れば………………ん?」
ミサが大きな洋風の屋敷の前に差し掛かった時だった。
植え込みから少しだけ見えたのは深紅の長い髪に長身の男が立っている姿だった。
…あれ?
あそこ空き家だと思っていたんだけど
新しい入居者なのかな?
通り過ぎ様だったためよく見る事をせず、ミサはそのままスルーして学校へと急いだ。
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