26話 私と俺と未来の繋がり
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ミサは以前宿泊していた町で姉からの偽の手紙で妖怪の罠にハマり、ちょっとでも期待していた気持ちを踏みにじられてから更に元気をなくしていた。
それからというものの、ここ最近悪夢にうなされミサ自身元気の無い日が続いていた。
いつもなら売り言葉に買い言葉と言ったように、悟浄とミサの喧嘩のやり取りがあるのだが、一人で考え込む時間が多くなり悟浄とまともに会話をする時間すら少なくなっていた。
口では「少しは静かになってマシだ」と言っている三蔵ですら、他の皆と同様に心配はしていた。
「……ねぇ、何で私が悟浄と同じ部屋になってんのよ」
浄「仕方ねぇだろ、部屋が3つしか取れなかったんだし
…それに一人部屋は三蔵様が独占中だ」
「セコっ!∪」
次の街でいつものように宿にチェックインした三蔵一行だったが、運悪く1人部屋は一つしか取る事ができず、そこは既に三蔵が入っていてしまった。
浄「なぁミサ」
「ん?なぁに?」
浄「此処最近眠れてないだろ?」
「…え?」
浄「あのときからだよな?
…俺たちの前で多少無理をしているかもしれねーけど
あいつらオメェが無理してる事とっくに気付いてるんだぜ?」
「………ごめん…余計な心配させてしまって
……私も正直分からなくなってきてるの
もしかしたら姉の事を心配してるのは私だけじゃないか…
…このまま何も知らずに、此処で旅から離れた方がいいんじゃないだろうか
…もしかしたら……姉は……私という存在から解放されたかったんじゃないんだろうか
どれが本当でどれが嘘で……自分自身に問い答を出そうと思っても…何も分からないの
考えていると夢に出てくるの…
私の目の前で優しく笑う姉がいて…でも一瞬にして辺り一面赤く染まっていく
滴り落ちるの…私の手から生暖かい姉の血が
そして目が覚める
いつもそれの繰り返し」
浄「……悪かったな」
「ふふ、悟浄が謝る事なんて無いわよ」
浄「でも、たった一人の姉貴なんだろ?
だったら信じてやれ」
いつも突っ掛かってくる悟浄と違って、真剣に自分の事を心配している彼に優しさを覚えたミサは軽く笑みを浮かべると、「おやすみ」と挨拶をしてその日は床に付いた。
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