清「そうです。我は見たとおり妖怪です。我が怖いですか？」


「じゃあ…貴方もさっきの奴らの仲間なのね」

未来は先ほどの恐怖を思い出し、清一色を思いっきり睨みつけると、徐々に歩み寄ってくる彼から後ずさりをした。


清「あんな下等種目の妖怪と一緒にしないでください。我ら一族は高貴なる妖怪……そんなこと言われるのは侵害ですね」


「そ、そう……助けてくれたことには感謝するわ。だから私はそろそろ帰らせてもらうから」


そう言ってベッドから降りて清一色の横を横切ろうとしたとき、突然左腕を掴まれた。



清「何を戯言を…貴方は此処から出ていくことは許されない。これからは我と共に生きていくのです」



そのとき未来は血の気が引いていくのが分かった。
先ほど清一色が言ったことが理解できず、ただ耳を疑うだけで何も答えることができなかった。



「…………それって……どういう」



清「理解できませんでしたか？もう貴方を放さないといってるんです。」










清「我は…貴方を愛してしまった」










その言葉と同時に外から大きな雷が音を立てて光った。
自分では何を信じたらいいのかさへ判断できなくなり、ただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。
そして何かしゃべらなくちゃと思い、堅く閉ざされた唇を必死に動かした。



「ふ…ざけ…ないで………貴方は妖怪……どんなに貴方達一族が高貴な妖怪であっても、私を襲ってきた妖怪と変わらない……そんな妖怪と一緒にいれるワケないじゃない！！」




未来は掴まれていた腕を必死に振り切ろうとしたが、清一色の握力はとても強く振りほどくことはできず、さらに強く握られてしまた。




「っ…！放して！いやぁ！」



清「どうしても我から逃げたいと？どうしても側にいてくれないと？」



「当たり前じゃない！妖怪はただ人間を襲ってるだけじゃない！！」




清「そうですか…どうしても我の気持ちに答えてくれないというのであれば……我はどんなことをしてでも貴方を奪ってみせる」





赤い目を光らせると、清一色は目の前にあったベッドに未来を押し倒した。









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